表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想創造(ファンタジー・クリエイション)  作者: ナカゼロ
第一章 願いと異世界と幻想創造
6/18

EP3 探索の末に


「ふぅ、これといって何もないか・・・・」


俺は辺り一面に広がる野原を見つめながら、一人そう呟いた。








あれから約一時間程、辺りを探索してはみたが、結局これといった成果はあがらなかった。


なんせ、辺りが野原である以外、何もわからなかったのだ。



というよりも、此処が異世界故か、辺りに生えている草すらもわからない状態なのだから、なおさらどうしようもない。



「とはいえな、このままでも良くないし、やれはてどうするかな?」


(俺は意外と、愚痴るタイプなのかもしれないな・・・・)


なんて事を思ってしまう俺がいて、ちょっと苦笑した。



「しっかし、本当にこれからどうするかな・・・・」


しかし、結局手詰まりなのも事実なのだ。

何か、町や村でもあれば、話が別なのだが・・・・


辺り一面、歩けど歩けど野原が続き、「ホント、どんだけでかいんだよ!!」とおれが叫んだくらいに、この野原はでかかったのだ。



「・・・・・ん?」


そう思った時だった。





空が妙に暗くなり始めたのだ。


「なんだ・・・・」


先程まで、青空だった空が徐々に暗くなり、辺りはすっかり夜となった。

俺は、未だに事態が分からず、おろおろするばかり。



だが、変化はそれだけでは終わらない。


暗くなるのと同時に、空に一つの大きな光が現れた。


「うっ・・・」


まるで太陽の様な輝きに、俺は眼を細めた。


少し経って、その輝きにも慣れてきたので、俺は改めてその輝きの元を確かめる。



輝きの正体は、大きな星だった。

しかも、単に大きいわけではない。

月よりも一回りも二回りも大きい星に、その輝き方もそれに似合うかのように神々しい。


「・・・・・・・・」


俺はしばし、その輝きに見惚れていた。

















背後から、強烈な何かを感じ取るまでは・・・・・





「はっ・・・!」


感じ取った瞬間、俺は動いていた。


それは、命の危機に晒されていた時と同じような感じを感じたからか。

あるいは、自分の本能故か。


俺は、その場から離れる様に、後方に大きく飛び退いた。








その瞬間に












俺がいた場所が消し飛んだ。


「なっ!!」


単に消し飛んだだけなら、俺は然程驚きはしなかっただろう。

俺がいた世界で、そういう光景は何度も目にしてきたからだ。


だが、今のはそれを遥かに上回る結果だった。


「何をどうしたら、地面がこんな風に抉れるんだ?」


今、俺の目の前には、先程の光景とは全く異なっていた。


地面は深さ数メートルというぐらいに抉られており、掘り出された土が辺りに散乱している。


中には約1メートル程の大きな石すら転がっている。


だがそれ以上に気になっているのは・・・・・・・抉られた時に出来た土の形だ


「これって・・・・・」


地面には三本の切り裂かれたかのような跡があった。




そう







それはまるで





動物の爪の様な形で、抉られていたからだ。


「どう見ても、動物の爪みたいだよな。」


俺は、抉られた地面を触りながら、そう呟いた。


すると、また背後から何かを感じた。


「ッ!!」


俺が勢いよく振り返った。


そして俺は見た。

















星に照らされているモノを


それは、全長は人間を遥かに超える大きさで・・・




見た物を噛み殺す様な鋭い目に、人をいとも簡単に引き裂くような爪

強靭だと思われる脚

モノをなぎ倒すことすら可能な尾


そして何より俺の気を引いているのは・・・









まるで輝く様な銀色の毛をしていた事だった。





「アオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」






それは大きな雄叫びをあげて、俺に向かって襲いかかってきた。



次回は戦闘回です。


ご希望があれば、遠慮なしに返事をください。


ではまた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ