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幻想創造(ファンタジー・クリエイション)  作者: ナカゼロ
第一章 願いと異世界と幻想創造
4/18

EP1 気づけば、そこは野原

お気に入り登録、及び点数を付けてくださった方、ありがとうございます。


誤字、脱字があればどうぞ返事をください。


ではどうぞ



ビュオオオオ―――――――


「ん・・・・・?」


寝ていた俺に冷たい風が、これでもかというくらい強く当たる。


(もう・・・・・・・・・朝か?)



感じると同時に、意識が少しずつはっきりしていく。


(そういえば・・・・・家の窓、開けっぱなしだったっけな?)


まだ、眼は起きていないので、周りが見えない中、俺は昨日の自分を振り返る。

確かに、家に着いてすぐに寝たもんだから、窓が開けたままのだったのかもしれない。




(いや、そうじゃない・・・確か帰ってきたときに窓は・・・・・・・・)


寝る直前、確か俺は窓は閉めていたはずだ・・・・・


なのに、何故冷たい風が感じるのだろうか?


(ん?冷たいも変だぞ・・・・・)


確か、今の季節は夏間際だった筈。

梅雨はとうに過ぎていたし、昨日の気温もそれほど冷え込むものでもなかったはずだ・・・


(じゃあ・・・・・俺の感じる・・・・・・・・この風は何だ?)


今感じる風は、吹く量が一定になっていないので、おそらく自然の風なのだろうと俺は推測する。


ようやく、眼も覚めてきて、視界がはっきりしてきた。


(まぁ、これではっきするしな・・・・・)


さて、今の状況はどうなっているんだ?


そうして俺は、視界がはっきりしてきた光景に意識を集中した。


























「は?」







結論からいえば、俺の言葉はその一言に尽きた。


俺が予想していた光景は、窓があいている自分の部屋だった。

だが、今目の前にある光景は、俺の予測を180度上回る光景だった。


眼も前に広がるは、緑生い茂る野原だった。

建物も一切なく、ただそこには平然と平原が広がっていた。

距離で表せば、おそらく数キロは続いているだろう。

すこし眼を凝らせば、奥に浅瀬らしきものが見える。


「夢か?」


そう思って、俺は自分の頬を軽く抓ってみた。


「いててて・・・・・」


が、結果は抓った瞬間、俺にしっかりと痛覚が感じ取れた。


「ってことは、これは夢じゃないのか?」


自分で、夢じゃない事を確認しながら、俺は改めて周囲を確認する。


見渡せば広がるは平原ばかり、奥を見れば、わずかばかり山々が見えはするが、それ以外は何も見えない。


そこまで確認し、俺は一端大きく深呼吸した。


「ここは、日本じゃないな・・・・」


とりあえずわかったのは、此処は日本ではないのではないかということだった。

まず、ここまで大きく広がる平原は、日本にはないはずだ。

というより、此処まで広い平原なら、土地が狭い日本には重要な農作生産場所になるからだ。普通はほっとけない場所のはずなのだが・・・・・


だが、今はそれよりも・・・・


「しかし、じゃあ此処はどこだ?」


そう、俺の問題はそこだった。

もしここが外国なら、いつ俺は此処に来たのか?


「まさか、知らぬ内に幻想創造が発動したわけじゃな・・・・・・」




俺はそこまで言って、喋るのをやめた。


少し前を思い出す。


(そうだ・・・・・俺は寝る前に・・・・・・・)


俺は自分で、寝る直前に口にした言葉を複晶した。



















「親のいない、何処か、知らない世界に行きたい」


そう言って、俺は確信した。



(そうだ、あの時俺が言った言葉を、幻想創造が叶えったってことか・・・)


というより俺は、これしか思い当たる節がない。

もし幻想創造が、俺が言った通りに、


いや、俺が思った事を叶えたのなら・・・・・・






此処は・・・・・・








「誰も知らない世界・・・・・・・異世界かぁ」












俺は異世界にやって来た事を悟るのだった。




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