卒業
児童相談所に保護されてから、8年程経った
みんな高校3年になった。
相変わらずみんなとは仲良し。
中学校を受験して、高校と進んできた、
中学校に行くのはとても迷ったが、タクヤおじさんのようになりたいと思い。
勉強を頑張った。
ミサトちゃんにショウタくん、リョウくん
みんなで同じ中学校、高校に進学した。
マイちゃんは高校2年生になった。
児童相談所からの卒業ももうすぐだ
児童相談所は18歳までしか居れない。
18歳を過ぎたら、卒業して社会に進む。
僕も社会に進んで、大人になる。
ワクワクしていた。
新しい世界にとてもワクワクしていた。
明日、高校の卒業式がある。
今までずっと一緒に居た友達もそれぞれの道に進む。
別れてしまうけど、また必ず会う。
そんな気がする。
別れであっても別れでは無い。
また会えるから。
そう信じてるから。
朝が来た。
高校最後の日。そして、児童相談所の最後の日。
新しい世界に踏み込む日。
悲しくもあるが、ワクワクの方が大きかった。
「健太ー、おはよー」
「おはよ!ショウタ」
「卒業式だな!」
「うん!」
「健太ー、泣くなよ?」
「泣かねぇよ」
「そりゃそうか」
「ミサト、おはよー」
「健太、おはよー」
「緊張してる?」
「してないよ」
「泣くんじゃない?ミサト」
「泣くかも」
「健太おはよ」
「リョウ!おはよ」
「まぁ、健太は泣かないだろうな」
「うん。多分泣かないな」
「俺も泣かない気がするよ」
「ミサトは泣くかもって」
「あぁ、ミサトは泣きそうだな」
みんな、泣くか。泣かないか。
そんな話ばっかりだ。
卒業式は一瞬だった。
始まったって思ったら、気づいたら終わってた。
ショウタもリョウも泣いてはいなかった。
ミサトは号泣してた。
やはり、女の人は涙脆いのだろう。
児童相談所に戻ってからはパーティが始まった
お別れパーティー。
みんなで美味しいものを食べて、歌って、とにかくワイワイ楽しんだ。
最後に卒業するメンバーからの感謝の言葉。
ミサト、リョウと終わって、僕の出番がやってきた
「じゃあ、次は健太くん」
「はい、えっとまず今日無事にこの場に立てて嬉しく思います。この施設に来てから僕の人生が変わりました。それくらい大きく関わっていると思います。
ここに来る前は絶望だった。でも、ここに来てから友達がいっぱいできて、学校にも行けて、すごく楽しかったです。こんなに充実した日々を遅れたのは施設の人、そして友達。みんなのおかげだと思ってます。
今までありがとうございました。」
自分の思ってることを素直に伝えた。
明日の朝にはもう居ない。
今日の夜にみんなでここを出て、各々家に帰る。
あらかじめみんな各々で賃貸を借りた。
そういえば、マイちゃんは高校2年なので卒業ではないが、兄のリョウが賃貸を借りたので、一足先に卒業する予定だ。
2人で仲良く一緒に暮らすと言ってた。
2人でいいなぁ。と思うこともあった。
俺は明日団地に行ってみようと思う。
大人になった今見る景色が違う気がするから。
大人になった視点でもう一度見てみたい。
そう思っていた。




