表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

語学関連エッセイ集

私のエッセイ~第九十四弾:多言語学習雑記(その9)~エスペラント~ 「希望の言語」

 皆さん、おはこんばんちわ!


 ご機嫌いかがですか・・・?


 本日は、多言語学習の「各論エッセイ・第一弾」として、皆さんもよくご存知の「エスペラント」についての簡単なエッセイであります。


 この言語は、「エスペラント語」と、「語」をつけて呼ばれることが多いのですが・・・「エスペラント」というのが正式な呼び名になります。


 この「エスペラント」という単語・・・それは、「希望する人」という意味であります。


 「エスペラント」という言語には、他の言語には見られない、大きな特徴がまずあります。


 それは・・・「誕生日がはっきりしている!」という点です。


 この言語には、「生みの親」がいます。


 それが、ポーランドで眼科医をしていた、「ラザロ・ルドヴィコ・ザメンホフ(1859~1957)」という、ひとりの男です。


 彼は、複数の民族や言語、宗教が混在する社会で育ち・・・そのために、お互いが誤解し合い、争いを人々がする様子を目の当たりにし、やがて、それらを克服する可能性のある共通の言語を作り出そうとし、足掛け9年もの試作期間を設けたのち、1887年に、自身の作った言語「エスペラント」を、世に送り出しました。


 「1887年7月26日」・・・この日が、「人工言語」「国際計画言語」、エスペラントの誕生日です。


 これは、英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・ラテン語・ギリシア語・・・こういったヨーロッパ言語(= 印欧諸語」)の「自然言語」から、多くの語彙を取り入れ、整備されました。


 「自然言語」によく見られるような「文法上の例外」・・・たとえば、「動詞の不規則変化」そして、学習上、非常にやっかいで障害になる「名詞の格変化」といったものを徹底的に排除し、文法的に、非常にシンプルで、見通しの良いものに仕上がっておりますね。


 そのため、「誰もが学びやすい国際共通語」として、英語に取って代わるものになるのではないか・・・このようにお考えになる方も、少なからずおられることと思います。


 しかしながら、そういった「言語的な位置を乗っ取る」などという野心は、この言語にはありません。


 この言語の目的は、異なる言語を話す人たちの間の「共通の第2言語」となることで、言葉の壁を取り除き、真の「世界平和」を願う・・・このようなコンセプトであります。


 わが日本には、「財団法人日本エスペラント学会」という団体があり、「世界エスペラント大会」という、「エスペランティスト(= エスペラントを操る人)」たちの大規模な集まりも、毎年、場所を変えて開かれております。


 私は参加したことはありませんが・・・日本では、2006年に、「日本での記念すべき百周年大会」が開催されました。


 ちなみに、第一回大会は・・・1905年にフランスはパリで開かれたものです。


 この「エスペランティスト」ですが・・・その「象徴」といいますか、「あかし」といったグッズがございます。


 それが、「緑星旗りょくせいき」という緑の旗と、「緑星旗バッジ」という、メンバーバッジ・・・いわゆる「徽章きしょう」ですね。


 「緑色の星」が目印ですから、弁護士バッヂ、議員バッヂよりも、ひとめで分かるデザインとなっています。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 ここまで、かなり「能書き」が長くなってしまいましたので・・・この言語の、「文法的特徴」というものを、具体例を挙げながら、シンプルにではありますが、説明させていただきますネ。


 これは皆さんもよくご存じだとは思いますが・・・英語をはじめとした欧州言語の特徴としまして、「よく使われる単語ほど、非常に不規則な変化・活用をする!」という、理不尽ともいえる現象があります。。


 その最たる例が、英語における「be動詞」の活用ですね。


 「am」「is」「are」「was」「were」。


 これは、何も「be動詞」に限ったことではなく・・・よく使用される語彙ほど、非常に不規則な変化をする・・・どの言語でも、そういった現象が起きてしまっています。


 使用頻度が多いから「すり減ってしまった!」・・・そんな見方もできるかもしれませんね。


 そこで「エスペラント」では、以下のように規則を定めました。


 1.「動詞の現在形=語幹+ -as」


 2.「動詞の未来形=語幹+ -os」


 3.「動詞の過去形=語幹+ -is」


 4.「名詞の語尾は、すべて、 -o」


 5、「形容詞の語尾は、すべて、 -a」


 というふうに、一切の例外を排除し、ひとめでその単語の「品詞」「文法的働き」が分かるように工夫されています。


 たとえば、日本語で「~です」にあたるもの(=英語での「be動詞」)は、1、では「estas(= エスタス)」、2.では、「estos(=エストス)」、3.では、「estis(= エスティス)」となりますね。


 名詞の例を挙げますと・・・「homo(= ホーモ:人間)」

「hundo(= フンド:犬)」「generasio(= ゲネラツィーオ:世代)」「somero(= ソメーロ:夏)」など。


 形容詞はこうなりますね・・・「lerta(= レルタ:器用な)」「honesta(= ホネスタ:誠実な)」「blua(= ブルーア:青い)」「granda(= グランダ:大きい)」など。


 ちなみに、エスペラントの動詞の不定形・・・つまり「基本形(= 辞書に『見出し語』として載っている形です)」は、すべて「-i」の形を取ります。


 具体例を挙げますと・・・


 不定形は、「-i」。→ 「lerni(= レルニ:学ぶ、学ぶこと)」


 現在形は、「-as」。→ 「lernas(= レルナス:学ぶ)」


 過去形は、「-is」。→ 「lernis(= レルニス:学んだ)」


 未来形は、「-os」。→ 「lernos(= レルノス:学ぶだろう)」


 仮定形は、「-us」。→ 「lernus(= レルヌス:学べば)」


 命令形は、「-u」。→ 「lernu(= レルヌ」学べ)」



 ・・・ねっ❤️


 とっても、シンプルでしょう?


 このように、エスペラントには、「不規則動詞」も、人称や数によって形が変わるということもありません。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 せっかくですから、ここで簡単なエスペラントの会話の例を挙げておきますネ。


 Maria:「Bonan Tagon, Masao.」


 Masao:「Saluton,Maria! Kiel vi fartas ?」


 Maria:「Mi fartas tre bone,dankon. Kaj vi?」


 Masao:「Ankau mi fartas tre bone.」


 (読みと訳)


 マリア:「ボーナン ターゴン! マサオ」(= こんにちは!マサオ。)


 マサオ:「サルートン、マリーア! キーエル ヴィ ファルタス?」(= やあ、マリア! 調子はどう?)


マリア:「ミ ファルタス トレ ボーネ、ダンコン。カイ ヴィ?」(= ええ、元気よ。ありがとう。あなたはどう?)


 マサオ:「アンカウ ミ ファルタス トレ ボーネ。」(僕も、元気だよ。)


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 ここで、エスペラントの音声の実際を、YouTube動画ですが、紹介しますネ。


 『The Sound of the Esperanto language (Numbers, Greetings & Story)』


→ UP主様は、「ILoveLanguages!」様。


 (※) なお、前述の「挨拶」と、この動画中の「挨拶」に、一部違いが見られますが・・・これは、単なる「表現の違い」「バリエーション」とお考えくださいまし。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 最後に・・・私が今現在、ほそぼそと学習しております、エスペラントの学習書を紹介しますね。


 1.『まずはこれだけ エスペラント語』:国際語学社


 2.『CDエクスプレス エスペラント語』:白水社


 3.『ニューエクスプレス エスペラント語』:白水社


 4.『新稿 エスペラント四週間』:大学書林


 5.『エスペラント基礎1500語』:大学書林


 6.『La Aventuroj de Alico en Mirlando: Alice's Adventures in Wonderland in Esperanto ペーパーバック – 2012/2/29』=『不思議の国のアリス(エスペラント版)』~ これは、洋書になりますので、興味のある「猛者もさ」は、ぜひ、チャレンジしてみてね! ちなみにコレねぇ・・・初級者がいきなりやったら、マジで「死ぬ」わよ❤️


 じゃあねぇ、みなたま。


 愛してるわ。


 ちゅっ❤️ 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ヴォーネはボーネ? [一言] エスペラントをwikipediaで引いてみたら、割と詳しく書かれていました。 新しい概念を新語としてどう受け入れていくか、という問題はやはり大きいようで…
[良い点]  ムーで宇宙人とのコンタクトの話を読み興味津々に考えてみれば、最初に話した国の母国語が宇宙人との共通言語になるようなイメージだった。  アホの小学生には日本語と英語位しか言語は無いかの如く…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ