IDOL
あなた目掛け
夢追いかけ
わたしは自分を消そうとしたんだ けど
叶わなかったから
新しい道を選んだ
幼い頃はずっと
あなたが世界の全てだった
偶像とか画面の向こうの人だとか
関係なかった
歌えば円盤を手にして
演じれば映画館に通った
あなたを好きでいる自分が誇らしくて
わたしはあなたになれやしないのに
あなた目掛け
夢追いかけ
わたしはわたしを手放そうとした けど
叶わなかったから
少し自分を見失ってる
大人になるにつれて
あなたと同じくらい好きな人を
この世界に見つけられるようになって
あなたが全てじゃなくなった
話せば雑誌を読み漁って
ステージに立つあなたを見つめた
あなたを好きでいる自分は変わらないはずなのに
少しずつ変わっていった
あなた目掛け
夢追いかけ
わたしはあなたになりたかった のかな
叶うはずないのに
何もかもが届かないのに
歌うこと
演じること
あなたに出会って知ったこと
語ること
舞台に立つこと
あなたを見て憧れたこと
夢の扉を叩いて
全部閉ざされて
あなたと同じ景色は見られない
現実を知って分かったこと
あなた目掛け
夢追いかけ
わたしはわたしの限界を知ったけど
叶うことならば
あなたの隣に立ちたかった
あなた目掛け
夢破れて
あなたから目を逸らそうとしたけど
そんなの出来そうにないから
あなたの夢を支えるひとになりたい
そう もう 決めたんだ
※idol→偶像的存在、崇拝される人
同年代というより同い年で同性のアイドルを好きになっていたらどうだっただろうと考えて書いていました。だいたい年上の人たちに憧れていたので。
遠くにいる国民的友達(?)みたいに、時を重ねていく感覚は未知。