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最終話


          *


 なにも、もって帰らないの? それならそれで別に構わないけど。

 じゃあ、荷物はわたしが処分しておくから。


 あぁ、そうだ、

 これからうちのお兄ちゃんと会うんでしょ?

 よろしく伝えておいて。

 今日は出席できなくてごめんねってことも。

 ねえ、

 きっと驚くだろうね、お兄ちゃん。

 わたしたちの関係のこと、全然気づいていなかった様子だし、

 ましてやこんなことになっているなんて、夢にも思ってなかっただろうからさ。


 それじゃあね。

 さようなら――先生。





          了

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