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第五十八話 使用人達の始動(ノーラ視点)

ブックマークや感想をありがとうございます。


今回は……ライナードと海斗ちゃんを思う使用人達のお話です。


それでは、どうぞ!

 『ライナード様とカイトお嬢様の恋路を見守り隊』会員ナンバー二番の私、ノーラは、現在、会員ナンバー一番のドム爺と三番のリュシリー、四番のレナと一緒に集まって、定期集会を行っていた。



「それで、カイトお嬢様の状況は?」


「依然として変わりありません」


「進展らしいものは見られません」



 ドム爺の問いに答えたのは、リュシリーと私の二人だ。ドム爺の問いかけには、リュシリーは一番に答えたいらしく、私が口を開く前にさっさと答えてしまった。



「ふむ、では、問題の洗い出しといきましょうか」


「はーいっ。質問でーすっ。ライナード様は、カイトお嬢様に十分な愛を囁いているんでしょうかー?」



 と、そこで、私の愛しい片翼、庭師のレナが声を上げる。彼女は、黄色の髪に緑の瞳、茶色の巻き角を持つ活発な明るい女性だ。先程まで仕事中だったこともあり、今は作業服に首からタオルを下げているような状態だが、着飾ればとてもとても可愛らしい。



「そうっ、そこが問題なのですっ!」



 レナの可愛らしさに思いを馳せていると、唐突にドム爺の声が響いて、私はハッと現実に思考を戻す。



「ライナード坊っちゃんは、ライナード坊っちゃんはっ、カイトお嬢様を故郷に帰そうと、そして、自身の気持ちを封印しようとなさっておいでですっ」


「……あれ? ライナード様は、魔族ですよねー?」


「当然ですっ」



 レナが疑問に思うのも無理はない。ライナード様のその行動は、魔族として異例中の異例なのだから。



「カイトお嬢様の故郷は、どうにも難しい場所らしく、ライナード坊っちゃんは日々、城でカイトお嬢様を帰す算段を考えておいでのようです」



 ドム爺の言葉に付け加えるようにリュシリーがそんな説明をすれば、レナは信じられないと目を見開く。



「えっ、嘘。普通、そこは、地の果てまでも着いていくってスタイルとか、幸せにするから、ずっとここで一緒にってことになりませんかー?」


「そうじゃないところが、坊っちゃんのいじらしいところなんですっ!」



 力説するドム爺と、それに賛同するようにウンウンとうなずくリュシリーには悪いが、私は、ライナード様はもうちょっと攻めても良いと思っている。そもそも、カイトお嬢様はライナード様の好意に気づいているのかどうかすら怪しいのだから。



「いやいやいやー、ダメですよ、それは。ライナード様には、もっと、カイトお嬢様へ愛を囁いてもらわなきゃー。私、ライナード様が狂うのなんて、見たくないですよー?」



 『ライナード様が狂う』の一言に、室内にはしんとした沈黙が落ちる。

 その未来を、私達は考えなかったわけではない。しかし、そうなってほしくないという思いが、その未来を見てみぬフリをさせていた。



「ライナード様には、これから頑張ってもらわなければならなさそうですね」



 私がそうポツリと呟けば、レナがウンウンと同意してくれる。



「そうですよー。すれ違いで焦れったいのを見るのは楽しいですけどー、そろそろ進展させなきゃですよー」


「ライナード坊っちゃんの尻を叩く仕事、ですか」


「やりがいがありそうです」



 ドム爺とリュシリーも、先程の『狂う』発言のショックから復活し、その目に光を宿す。



「では、まずは、私からライナード坊っちゃんへ説教ですな」


「その後はー、私達でライナード様を支えないとねー?」


「そうですね。ライナード様に鞭を打ってでも、カイトお嬢様へ想いを伝えていただかなくては」


「まずは、カイトお嬢様に帰りたいのかどうかの確認も行わなければなりませんしね」



 ドム爺もレナもリュシリーも、やる気満々だ。私としても、ライナード様には幸せになっていただきたい。そろそろあの日も近づいてきているため、少なくとも、ある程度ライナード様がカイトお嬢様に想いを伝えられるようになっておいてもらわなければ……後々が大変そうだ。



「そうと分かれば、早速行動あるのみです。リュシリーとノーラは、私とともにライナード坊っちゃんの元へ乗り込みましょう。レナは、また何か気づくことがあるかもしれませんので、こっそり監視に回ってください」


「「「承知いたしました(ー)」」」



 そうして、私達は行動を開始して……ライナード様には、とにかく、カイトお嬢様が故郷に帰る意思を持っているのかどうか、再度確認するようお願いした。その場面には、私かリュシリーが同席して、客観的な視点からもカイトお嬢様の心情を読み取る予定だ。


 ライナード様の元へ突撃した結果、カイトお嬢様が異世界人だということが判明したりもしましたが……方針は変わらず、とにかく、カイトお嬢様の元へ仕事の途中と見せかけたライナード様を向かわせるのだった。

いやぁ、ライナードは尻をベシベシと叩かれております。


そこら辺(お説教)に関しましては、明日、ライナード視点で書いて参りますね。


そして、お知らせです。


シェイラちゃんの『私、竜人の国で寵妃にされました!?』を更新しました。


長々と待たせておりますが、良ければ読んでみてください。


それでは、また!

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