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隣ノ世界ノワタシ  作者: ヴィンディア


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20/30

第19話 悪夢

今回は胸糞展開です。

苦手な方はスキップして次話から読んでもわかるようにしてます。

 今日のオレはなかなかに立派なエントランスのマンションらしき建物に入っていき、10階建ての8階という好条件の部屋に入る。

 明かりを点けた中は2LDKでリビングは10畳ほどあるだろうか。まだ明かりの点いていなかった寝室らしき部屋に入りリビングからの明かりを頼りに持っていた鞄を掛け、ビジネススーツを脱いでハンガーに掛けていく。

 部屋着に着替えると、今度は洗面所で手を洗う。そしてその時、ふと正面の鏡に映る自分の顔を見て驚く。

 元の世界にいた時は25歳だったその顔は明らかに中年のそれで、パッと見40代後半から50代前半に見えた。元の顔の面影は残っているものの、肌にはシミが出始めていて艶も悪く、目元、口元には大小の皺がくっきり見える。頭も薄くはなっていないものの白髪がかなり混じって全体的にグレーのような色合いに見える。

 この見た目の歳で家の中には自分以外誰もいないという事は未だに独身なのか、はたまた単身赴任なのか。いずれにしても少し、いやかなり寂しい私生活だ。

 元の部屋に戻って携帯電話を操作すると、誰からも着信やメッセージが来ていない。履歴をみるとメッセージは前日の夜が最新で、着信にいたっては仕事関係ばかりで友人らしき着信はしばらく見当たらず、プライベートらしき着信を見つけたのは1週間前の週末だった。

 状況から考えると、おそらく独身か、もし結婚していても夫婦仲は冷え切っているのだろう。

 一息ついてからリビングのソファに腰掛ける。スーパーの袋から買ってきたビールと惣菜を取り出してビール缶のプルタブを開ける。

 ビールに口をつけようとしたところ意識が遠くなってくる。白くなりつつある意識の中で夢である事に心底安心した。


(男に戻れてもこんな未来はちょっと嫌だな)


 そう思いつつ重い瞼を開ける。

 もう癖といっても言いボディチェックをして、女のままである事に安堵する。この世界に来て変わっていない事にホッとするなんて初めての出来事だ。






 大学の構内掲示板の前で呆然と立ち尽くす。

 何度も何度も確認した。しかし何度確認したところで自分の受験番号は合格者の一覧の中で見つける事はできなかった。

 元の世界では大してレベルが高くは無かったが、高校も大学も第一志望の学校に入ることができた。つまり、受験での挫折は初めての経験だった。

 今までの努力がすべて無に帰すような、そんな錯覚に陥る。

 どれくらいそうしていただろうか、少しづつ結果を確認した人たちがはけ始める頃、やっと帰路に着こうと着た道を引き返し始めた。


 真っ直ぐ帰って両親に報告する気にもなれず、自宅近くの公園のベンチでお尻が冷えるのも気にせずボーっと座っていた。気付くと辺りが薄暗くなっていた。来た頃は寂れていつつもチラホラと人影があった公園も今では誰もいない。木々や植木等で広場から死角を作りやすいこの公園は、暗くなる頃には子どもや女性はあまり近づかない。そんな事情もあり、夕方暗くなると人影がなくなる。

 そんな事を思い出して、オレも早々に公園を出ようと腰を上げる。滅多な事はそうそう起こるものではないと自分に言い聞かせても怖いものは怖い。

 足早に外に出ようと公衆トイレの脇を通り抜けた直後、後ろから口に何か大きな布のようなものを入れられ両腕を拘束される。

 そのまま暴れて拘束を解こうとするも、逆に足をかけられ仰向けに転がされる。そのまま相手がお腹の上に馬乗りになってくる。

 この時になって初めて襲撃者を視認する。かなり大柄な男でラグビー選手のような体格をしている。ニット帽にマスク、サングラスと完全防備でオレという獲物がかかるのを待っていたのかもしれない。


「んー!んー!!」


 男は必死に抵抗するオレの両腕を片手で拘束したままもう片方の手でオレの両手首を縛っていく。

 それが終わると今度は両手で足を掴まれたままトイレの裏側まで引き摺られていき、近くの木に腕を縛り付けられる。

 その間、必死に抵抗するも男の腕力は強く、まったく意味を成さなかった。

 大声は出せない、腕も足も自由に動かせない上に、こんな事をする輩が出るせいで人通りもほとんどなく助けを呼ぶこともできない、と絶望的な状況に気持ちまで恐怖に染められていく。

 このまま強引に初めてを奪われるのは絶対に嫌だ、そんな気持ちとは裏腹に状況は刻一刻と進んでいく。

 目の前の男は先ほどの拘束に息を切らしたのか、はたまたこの状況に興奮しているのか息が荒い。

 男は自分の足でオレの足の動きを封じると自由に動く手で首筋から胸、お腹から下腹部へと無遠慮に撫で回していく。気持ち悪さで吐きそうになるがどうにもならない。口に詰め物をされているせいで唇を奪われなかっただけマシなのか、どうなのか。

 徐々にどうにもならない状況に絶望と諦めを感じると、全身の力が抜け抵抗する気力すら失われていく。それをいい事に、男は好き勝手にオレの体を弄び続けていった。


 どれくらいの時間が経ったのだろうか、永遠とも感じる地獄のような時間が過ぎ、やる事をやった男は拘束だけ解くとさっさといなくなった。

 乱暴された事による体の痛みと純潔を見ず知らずの男に強引に奪われた心の痛み。そんなものの影響か、考える気力も無ければ動く気力も無かった。

 受験には失敗して、夕方には見ず知らずの男の慰み物にされる。もう何もかもがどうでもよかった。このまま朝方には氷点下まで冷え込む外で凍死すれば先ほどの強姦魔もオレの爪や体内に残ったヤツのDNAから捕まるだろうし、最後の抵抗としてはいいかもしれない。そんな自棄的な事まで思った。

 火照った体が冷えてくる。剥がされたコートを羽織ることもせず、乱れた着衣も直していないため凍えるような寒さを感じるが不思議と暖を取ろうとは思わなかった。体が冷え切って感覚がなくなってきた頃に眠気を感じ始める。

 もうこのまま寝てしまおう。そんな事を考えて目を閉じる。


(結果的に戻らなかったのは失敗だったなぁ…)


 そう思っても後の祭り。


(ゆうきはうまくやってるかな。幸せになれたかなぁ)


 最後に思い浮かんだのはこの体をオレに残して、代わりにオレの元の世界に行った一人の少女の姿だった。







 気がつくと、いつものベッドで寝ていて、いつもの目覚まし時計が電子音のアラームを鳴らし続けている。壁には中学校の制服がかかっている。

 10月とは言え朝晩は少しひんやりするようになったにもかかわらず布団を跳ね除けていて肌寒い。

 改めて今まで見ていた悪夢を思い出して、気温による寒さだけではない寒気に襲われる。

 明るい未来の夢が4回続いた後の悪夢2連発に、現実的には悪いことも起こり得る事を教えてもらえたような、そんな気持ちになった。

 奇しくも今日は10月13日金曜日。キリスト教徒ではないが、昔あったスプラッター映画の影響でキリスト教徒でもなくとも少し気になってしまう、そんな日だった。

さすがに後半のゆうきが乱暴されるシーンは想像です。

当然自分が当事者になったことも無ければ、見たこともないのでとんちんかんな事を書いてるかもしれませんがその辺はご容赦ください。

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