民警ですが...何か? part1
5月8日 午前10時15分。飛弾民間警備会社 オフィス。
ゴールデンウイークが終わり、世の中の社会人、学生が一斉に現実に戻る中、飛弾民間警備会社の社内は、設立以来、最悪の状況になんていた…
「全然、依頼が来ない…」
「何でだ、何でだ何でだ何でだ!」
「もう、3日もだぞ… そろそろ来てもいいだろ…」
「ああああああああああおかしくなりそうだああああああああああ」
窓際に座る一人の女。自慢の茶色い腰まであるストレートヘアを上下左右に揺らし喚いた…
「また、始まった…」
「今日で、3日目…」
「うるさい…」
初めは心配そうに見ていた社員も、3日目にもなると、もはや心配という言葉はなかった。ていうか、うさい。
「うぃーす… て、また始まった…」
そして、今回の根源がのこのこ出勤してきた…
「神崎レイ(しんざきれい)ぃぃぃぃぃ…」
「うわわっ て、まだ何もやってねーだろ!」
入って来た瞬間、さっきまで壊れて茶色い腰まであるストレートヘアの女が、一瞬で人が変わり入って来た男を鋭い目でにらみつけた…
「まだ何もやっていない…だと…」
今にも、殴り合いになりそうだと判断した社員は、二人の仲裁に入った。
5月8日 午前10時28分 飛弾民間警備会社、オフィス。
「何とか無事、みんな出勤できたようだな」
「まあな」
「一応…」
「何とかな」
ここ数日飛弾民間警備会社の周りには、無数記者や警察関係者が徘徊しており、一時期出勤するのもひと苦労していた。
「イッタイダレノシワザデショーネー」
「そんな定番のボケ、ツッコミと思ってんのか?」
半ギレ状態で言われてしまった…
「ていうか、私たちまだ、自己紹介してないじゃないか!」
「名前を書いてはいけないから、作者も考えに考えた結果、「茶色い腰まであるストレートヘアの女」なーんて変な名前になってたしな」
「どーせ暇だから、この小説を読んでる読者に「わかりやすく」説明しろ」
「へーい じゃあ俺から」
神崎レイ(しんざきれい) 性別男 年齢21 左目と左手を機械に変えた半機械人間左腕に刀を仕込んでおり戦闘では、最前線で戦う、飛弾とは設立当初の仲。今作の主人公。
「ハーイ じゃ次僕!」
斉藤翼性別男 年齢21 飛弾民間警備会社唯一のオタク。週末はほぼ秋葉に行くらしい。戦闘では拳銃や特注のメリケンサックを付けて戦う。みんなからは、ナックルと呼ばれている。
「あーじゃ次私かー」
朝比奈かおる(あさひなかおる)性別女 年齢25 飛弾民間警備会社の社員で一番最年長。身長は148cmと低身長だが、戦闘では自作の科学兵器を武器のほかに小型自動小銃を武器で戦う。みんなからは、ハカセと呼ばれている。
「俺か…」
ブラット・オーウェン 性別男 年齢23 元世界最恐の暗殺部隊、スカルヘッドのリーダー。性格は割と控えめだが、かなりのラーメン通。戦闘では、セミオート射撃(単発射撃)をメインにしている。
「最後は、私だな」
飛弾陽子 性別女 年齢34 飛弾民間警備会社の社長。趣味 特技 好きな芸能人は特にいないが、しいて言うなら、酒と昼ドラが大好きな独身アラサー女性。基本戦わないがやたら強い。
「これで、一通り終わったな」
「なんかもっとカッコイイ自己紹介かけなかったのかな… 例えば、漆黒の翼…斉藤翼! とか」
「てめーの好みなんざ聞いてねーよ」
「私の身長148cmじゃなくて、150cmだから」
「148も150も変わんねーよ」
「俺は…フルオート射撃(連発射撃)も出来る…」
「だから、お前らの文句なんざ聞いてねーよ」
「つーか俺にも言わせろ! 俺だっていいてーんだ!」
みんな作者の書いた自己紹介文が気に入らず、あーだこーだいう中、一人静かに聞いていた陽子が机を叩き静まらせた。
「いい加減にしろ! これ以上言うと作者が本気で落ち込み、書かなくなるぞ。」
「社長…」
社長の意外な言葉が心に刺さり、みな我に戻り冷静になるはずだった…
「私だって不満さ! なにが酒と昼ドラが好きな独身アラサー女性だ!まだ、アラサーじゃねーし、ただ、まだ三十代だけだし、そもそも結婚できないのは私のせいじゃない私を見る目のない男が悪いんだ!」
「「「「てめーも作者に対する文句じゃねーかーーーーーー」」」」