番外編その21『夜景はお好き?』
高宮学園学生寮、AM4:00
「ふぁ〜〜〜………ねみぃ〜〜〜………」
やっべぇ………もう、こんな時間か………相○ファーストシーズン制覇しちまったよ………
「だって仕方ねぇじゃん………右京さんセクスィーすぎなんだからさぁ〜〜〜………」
やっべ、右京さんに抱かれてぇなぁ……って、お、俺にそっちの趣味なんて無いんだからねっ!!!(///)
「……アホな事考えてる場合か………もう、寝よう………」
トン……トン……
………?今、廊下のほうで足音が………?
「………」
トン……トン……
足音が近づいてくる………
「………こ、怖くなんてないんだからねっ!!!!!」
トン……トン……
しかし、不気味な足音は俺の部屋を通り過ぎていった………
「プルプル…………ふ、ふん!ど、どうよ?ま、参ったかしら!?」
………アホか、俺。と、とりあえず、ドアを開けて確認してみよう………人間は気になりだしたら確かめなくちゃ気がすまない生き物………ホラーものの主人公にありがちだよね?
キィィィ………
「ゴクッ!」
ドアをゆっくり開け………そして暗闇の廊下にこっそり出る………
トン……トン……
「………向こうから?」
とりあえず足音がする方へ向かった。
「………これは」
足音がする方へ辿って行くと、屋根の上に通じる階段に着いた。
「扉開いてる………」
誰かがこの階段を上ったのだろう、扉は開いており綺麗な星空が見えた。
「………誰だ?まぁ、上ってみるか………」
恐る恐る階段を一段一段上っていった。
「………っ、」
………予想外だった。
「これ……はっ」
………すでに街灯もほとんど消えていたが………この夜景は『あの時』の屋上の夜景に匹敵するほど綺麗……いや、そんな一言では片付けられないほど幻想的な『絵』だった。そして………
「うおぉ……」
星がはっきりと一つ一つが彩りを見せてくれた。
普段はこんなにくっきり見えないのにな………とりあえず、屋根の上で寝転ぶか………
「………すっげぇ」
あまりあの頃の事は思い出したくなったのだが、こうもあの屋上の夜景と似ているなんてな………
「………」
もう、ここで寝ちまおうかな………そんな事を考えているとふと誰かの気配を感じ、さらに上を見ると………
「………」
「………」
………白色だった………じゃなくて!!!
「ミント………何やってんだ………?(汗)」
「……………サービス」
そこにいたのはミニスカートの裾を上げて俺にパンティを公開していたミントだった………
「………」
「……………やっぱり、白は嫌い?」
「………はっ!え?」
しまった!つい、見とれてしまった!主にパンティ!
「……………白はコーフンしないんだ」
「え?え?え?いや!!!そんな事は無いぞ!!!白は白でなんかそそられるし!!!それになんかシミとか
はっきり見やすいし!!!」
「……………耕司のえっち」
「ぐぁあああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
「……で?さっきからミントは何の本を読んでんだ?」
俺の寝ている隣で座って静かに本を読んでいるミントに声を掛けた。
「……………読む?」
「ん?あぁ、どれどれ………?」
ミントから本を受け取り、タイトルを見る。
『そこに穴があったら入りたい』
………官能小説だった。
「……………読む?」
「結構です………(汗)」
「……………そう」
………とりあえず、することが無くなったので眠ることにする。
「………」
………それは心地よい空間だった………
「………」
………ミントが見守ってくれている………
「………」
………それだけで俺はもう………
「…………………………百合のことよろしくね」
そして俺は深い眠りについた。