番外編その18『キャラクターはお好き?(前編)』
人格崩壊した人って怖いですよね、主に言葉様とか言葉様とか言葉様とか。
「おっす!耕司君!」
「……もぐ……あん?」
昼休み。学食でカツサンドとコーヒー牛乳を購入し、食いながら教室に戻る途中で廊下でバッタリ宮子と出会ってしまった。
「……お前……なにその格好……(汗)」
宮子はなぜか魔法少女……というよりまるで今から悪魔でも呼び出すかのような怪しい格好をしていた。
「ん?耕司君今からお昼ごはん?ラッキー♪ちょうどよかった♪」
「?」
「あなたのお昼のお供にプレゼントフォーユー♪♪♪」
ドロドロドロドロ〜〜〜〜…………
宮子はなにやら怪しい液体の入った瓶を取り出し、栓を開け……その液体を俺のカツサンドにぶっかけt……
「うおっ!?て、てめぇ!?いきなり俺のカツサンドに何しやがる!!!」
「まぁ♪まぁ♪いいじゃん♪それかけたら君のカツサンドがもっとおいしくなっちゃう♪きゃは♪」
「ざけんなっ!いきなりこんな赤黒くて粘々した液体なんぞぶっかけられたら食欲うせるわ!!!返せ!!!俺のカツサンド!!!まだ一口しか食ってなかったんだぞ!!!」
「『ご○んですよ』みたいなもんだって♪きっとおいしいよ♪…………………………多分」
「多分ってなんだよ!多分って!?(汗)」
ていうかこんないかにも怪しそうな液体口にしたくないわ!!!
「もぉ〜〜〜いちいち煩いなぁ〜〜〜甲斐性無し〜〜〜」
「こ、このアマ………てめぇ、男だったらぶん殴ってるとこだぞ………」
しゃあねぇ、このカツサンド(?)は捨てるか………さよなら、俺のカツサンドちゃん(享年一口)(泣)
「ありり?耕司君、そのカツサンド食べないの?」
「食えるか!!!こんなもん!!!」
そして、捨てようと宮子に背を向け歩き出すと……
「ん?よう、耕司」
サルと廊下で出会いました。………コレ、捨てるのもなんだしな………
「ちょうどいいところに来たな、サル。コレ………食う?」
「マジで!?いいのか!?ラッキー♪俺、今日昼飯ねぇんだよ!ありがとな!いっただきま〜〜〜す!!!」
ひょい、パクッ
「あ……」
俺の手からカツサンド(?)は消え、次の瞬間にはサルの口の中に納まっていた。
「もっきゅ……もっきゅ……ん……ゴックン。ぷは〜〜〜!サンキュー!耕司!これで少しは腹の足しになったぜ!!!」
「あ、あぁ………(汗)」
……ところであの怪しい液体はなんだったんだ?サルは平気な顔してるし……というより幸せそうな顔をしている……実に扱いやすい男だ。
「おい、宮子」
「ん〜?なに?耕司君?」
「あの……サルがカツサンドと一緒に食っちまったけど、さっきの怪しい液体はなんだったんだ?」
「あぁ……んと、あれはね……」
「………うぅ……ぐぁ……ぁ………ぁぁ……」
「……ん?おい、どうしたサル?」
サルを見るといきなりお腹を押さえてうずくまっていた。
「おい!?大丈夫か!?しっかりしろ!?おい!?」
「ぁ………ぁ…ぁ………うぁ…………」
「おい!?返事をしろ!?」
「……………」
「おい………サ……ル?」
「う」
「『う』?」
「う、ウキャーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
「ぬおっ!?」
いきなりサルはサルのごとく……ってわかりにくいな……じゃなくて慎也はサルのごとく飛び上がり奇声を上げ始めた。
「ウキャ!ウキャ!ウキャキャキャキャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」
パリーン!パリーン!パリパリーン!
するとサルはなぜかいきなり裏拳で廊下の窓を割り始めた!!!
「おい!?何やってんだ!?やめろ!!!」
「ウキャ、ウキャッキ!ウキャ!ウキャ!ウキャキャキャキャーーーーー!!!!!」
パリーン!パリーン!パリパリーン!
「おいコラ!!!やめろって!!!ていうか、てめえ人の話を聞きやがれ!!!」
「ウキャウキャウッキャッキャキャメキャキャ!!!!!ウッキャーーーーー!!!!!」
パリーン!パリーン!パリパリーン!
「ウキャッキャメキャッキャッキャーーー!!!ウキャッキャ!キャキャ!ウッキ!ウッキャキャキャーーーーー!!!!!」
「何言ってんのかさっぱりだわボケ!!!日本語を喋れ!!!!!」
「ウッキャーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そして、充分楽しんだのかサルはまるでサル……じゃなくて慎也はまるでサルのごとく走り去ってしまった。
「……何だ、アイツ……(汗)」
いきなり慎也がおかしくなったのもあのカツサンド(?)を口にしてからだよな………つまり……
「………ちょっとこっちに来なさい♪春ちゃん♪」
ガシ!
「うっ……あ、あは♪あははははは……………(汗)」
「……何?『人の暗黒面を前面的に出す薬』……?意味わかめちゃんなんだけど?」
「えっと……分かりやすく言えば、その人の……う〜〜〜ん……なんて言えばいいかな?『個性』を出させる薬かな?面白いでしょ♪でしょ♪」
「……じゃあなんだ、あいつ(慎也)の個性は野生的なバカザルってことなのか………(汗)」
強烈的な個性だな……オイ(汗)
「……そうなるねぇ……まぁ、サルモドキがモノホンのサルになっちゃったってとこかな?」
「……そんなものを俺に飲ませようとしたのか……お前は………(汗)」
「あ、あり〜〜〜?怒っちゃったカナ?カナ?(汗)あっ!でも、大丈夫。効果は1日だから!多分、明日の今頃にはサル君、真人間に戻ってるよ!…………………………きっと」
「ねぇ?きっとってなに?きっとって何かな?かな?(汗)」
サル……かわいそうに。今日一日、本能のみで逞しく生きていけよ………
「ていうことで、面白いから他の人にも飲ませてみようよ♪耕司君♪」
「お前は全然反省して無いな!!!」
教室に入ると………
「おぉ、耕司キュンちょうどよかった。さっそくコレを着たまへ」
いきなりメガネが赤フンを渡してきた。
「……お前、何やってんの?(汗)ていうか赤フン一丁で教室徘徊してんじゃねぇよ、少しは自重しろ変態メッガーーーーーネ」
「ふむ……この夏を乗り切るバッチリアイテム………その名も『赤フンドシ』!通気性もよし!機動性もよし!実用性もよし!そこの君!今年の夏は赤フンで決まりだ!赤フンフィーーーバァアアアアア!!!!!!ヒャッホーーーーーウ!!!!!」
「聞いちゃいないね」
「君の夏のお供に赤フンプレゼントフォーユー」
「いらねぇっての」
ていうか、暑くなったからそろそろ頭がイっちゃったのかね、コイツは。
「女子にも勧めているのだがなかなかうまくいかなくてね」
「それは犯罪行為だからやめとけ」
今更だがマジでコイツの将来が心配になってきた。
「耕司君、耕司君、次はメガネ君に飲ませてみようよ。この液体」
「…はぁ?(汗)何言ってんの?お前?」
「いいからやってみようよ!さっそくこのワイングラスに入れて……と」
トクトクトクトク……
怪しい液体をワイングラスに注ぐ宮子………てか、そのグラスどこから持ってきたんだ?(汗)」
「メッガネくぅーーーん♪」
そしてメガネに笑顔で声を掛ける宮子……この女、悪魔か……(汗)
「我が名はメガネでは無い!!!赤フン様と呼ぶがいい!!!」
教卓の上で腕を組み仁王立ちする赤フン様。どうでもいいけど赤フン様、あらゆる毛という毛が見えています、正直キモイです。
「コレ、あげる♪」
「ほぅ……濃厚な赤ワインじゃないか………む〜〜〜ん、いいにほい………」
それが赤ワインに見えるのか……ホント物は言いようだね。
「いいから♪いいから♪ぐぐっといっちゃって♪ぐぐっと♪」
「うむ……では。君の瞳に乾杯」
キモ………
ゴクリ………
「………」
「………おい、宮子。俺……なんか今頃になってものすごく嫌な予感がするんだけど………(汗)」
「………あたしも。今のうちに逃げるが勝ちっ、だね♪」
ダッ!バタン!
とりあえず教室を飛び出した。
『フィーーーーーバァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
その瞬間、教室から女子の泣き叫ぶ声が響き渡ったのは言うまでも無い。






