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第43話『ツンデレちゃんはほとんどが負けず嫌い』

AM7:00 武道館

「はぁあああ!!!やぁ!!!」

バシーーーーーン!!!!!

「い・・・1本ーーーーー!!!」






「お・・・おぉおおお・・・・・やっぱすげえなあ・・・・・あの子(汗)また、1本取りやがったぞ」(

男子A)

「ああ、あの速さ・・・あの反射力・・・力強さ・・・女とは思えねえよなあ・・・・(汗)」(男子B)

「はあ・・・はあ・・・あの滴る汗・・・あのほのかに香るにほい・・・揺れる乳・・・・・最高ぉおおおお

・・・・ふぅううううう・・・・・・うひひひひ・・・・・」(男子P)

「・・・・・お前はナニを見てるの?(汗)」(男子A)

武道館では早朝から剣道部が朝練に励んでいた。といってもこの高宮学園の剣道部の部員は2人しかいない少人数の部なのだ。・・・普通は廃部になってもおかしくない。しかし・・・この学園の理事長も相当おかしい人で「楽しければそれでいいジャンジャン」みたいな感じな人で少人数の部に対しても存続を許している。・

・・確かにそれは幸せなことかもしれない・・・・・しかし、周りの大人数の部はこの少人数の部に対してどう思っているのか?・・・いい気はしないだろう。なぜなら、そんな少人数の部に部費を持っていかれるくらいなら自分達大人数の部費を上げてほしい・・・・・という汚い考え方をする部も存在するからだ。なので少人数の部にとっては実に肩身の狭いことなのだ。実際、そのせいで廃部になる部も少なくない。その中でもこの剣道部は毎朝、絶えず練習を怠らないまじめな部なのだ。剣道部の部長、高宮麗奈そして副部長、アリス・

ブランドーの2人が所属している。

「・・・しっかし・・・・・おしいよなあ・・・・・あの2人・・・・・素人の俺が言える口じゃあないけど

あれだけうまけりゃあ、全国も夢じゃあねえような気がするのにな・・・・・」(男子A)

「ああ・・・・・でも部員の数が2人じゃあなあ・・・・・個人戦はともかく団体戦にも出られないからなあ」(男子B)

「あれだけのテクを持っているのにねえ・・・・・実におしいことだ、うひゃひゃひゃ・・・」(男子P)

「・・・お前が言ってる『テク』っていうのはなんか違うような気がする(汗)」(男子A)






「いやあ〜〜〜また、1本とられたわ〜〜〜アリスちゃんほんま強いなあ(笑)」

2人で朝の軽い練習試合を終えて談笑する。

「いえ・・・麗奈さん、いつも私のわがままに付き合ってくださってありがとうございます」

アリスのわがまま・・・・・とは朝錬のことだ。

「ええよ!気にすることあらへん!どーせ、朝はよ起きてもすることあらへんし、じっとしてるよりまだ体動かしてる方が健康にええしな!あはははは!」

「・・・・・」

アリスは心の中でも麗奈さんに深い感謝をしていた。・・・アリスは負けず嫌いでプライドが山のように高い

。そんなアリスが剣道でめちゃくちゃ強いのは彼女のそんな性格から来ているものだろう。・・・それだけではないのかもしれないが・・・・・

「ん・・・もう7時45分か・・・・・んじゃあ、今日の朝錬はここで切り上げるか?」

「はい」

「ちょっと待ってくれないか?」

2人が後片付けをしようとするとちょうど武道館の入り口付近から1人の女生徒の声がした。

「?あの〜?どちらさんで?」

麗奈さんがその女生徒に尋ねると・・・・・

「・・・ちょうどこの武道館に立ち寄って今の試合を見ていたんだ・・・・・で、そこの銀色の長髪の子・・

・・・すごいな・・・・・今からぜひ私と一試合付き合ってはいただけないだろうか?」

銀色の長髪の子・・・・・とはアリスのことだろう。

「・・・・・いいわ」

朝錬を今ちょうど終わって疲れているはずなのにアリスは迷いなく勝負を受ける。この辺が「負けず嫌い」の

象徴だろう。

「あ・・・アリスちゃん?大丈夫なんか?体?」

「ええ、まだ少し動き足りなかったものなので・・・・・勝負にはとことん受けて立ちますよ」

断るつもりははじめからないらしい。

「ところでそこのあなたは竹刀は持っているかしら?」

「ああ・・・マイ竹刀があるから大丈夫だ」

「そう、じゃあさっそく始めましょうか」






「なんだなんだなんだあ?なんかすごい展開になってきたぞ?(汗)」(男子A)

「美少女Vs謎の美少女の対決か・・・・・どっちかが勝つと思う?お前?」(男子B)

「ん・・・・・そりゃあ、アリスたんに1000YEN」(男子A)

「じゃあ、俺は謎の美少女に500YEN」(男子B)

「じゃあ僕はゴッドフィンガー加○鷹さんに1票」(男子P)

「お前だけすでに違う世界にぶっ飛んでやがんな(汗)」(男子A)






「・・・さっきから気になったんだけどあなた防具つけなくてもいいのかしら?」

「・・・この格好で大丈夫だ」

この一言で彼女・・・アリスに火をつけたかもしれない。

「(この子・・・・・防具もつけないなんて・・・・・私舐められているのかしら?・・・・・いいじゃない

・・・・・それなら本気で相手してあげるわ・・・・・覚悟しなさいよ・・・・・)」

そして・・・お互い向かい合う・・・・・そして・・・・・

「は・・・始めっ!」

麗奈さんの合図で始まった!






「やぁああああああああああ!!!!!!!!!!」

始めの合図とともに仕掛けたのはアリスだった。相手は微動だにせず。

「(もらった!・・・・・)」

そして脳天に狙い撃ち!・・・・・だが・・・・・

「ふっ!」

バシっ!

「(・・・・・!なっ!)」

脳天に1本かと思いきや・・・・・アリスの攻撃は相手の竹刀によって横に流されていた。

そして・・・がら空きの脇腹を狙う!

「はぁああああああああああ!!!!!!!!!!」

「くっ!」

バシッ

しかし、アリスも竹刀で相手の胴への攻撃を止める。

「(な・・・・・なんて重い攻撃っ!・・・・・手がしびれたわ・・・・・)」

そして、いったん2人の距離が開く・・・・・

「・・・どうした?もっと本気でかかって来てくれてもかまわないんだぞ?」

「・・・!上等よっ!」

相手の挑発を受けてアリスはまた仕掛けに行った・・・・・






「す・・・・・すげえ・・・・・プロの試合いてる見てえだ・・・・・(汗)」(男子A)

「あ・・・・・ああ・・・まさかここまでうまいとは・・・・・(汗)」(男子B)

「もうだめだ・・・・・いっちゃいそうだ・・・・・・」(男子P)

「もうどこにでもいっちゃえよ、お前(汗)」(男子A)






「やぁああああああああああ!!!!!!!!!!」(アリス)

「はぁああああああああああ!!!!!!!!!!」(謎の少女)

ビシっバシっビシッバシッビシッバシッ

「ひゃ〜・・・・あの2人すごいな〜・・・・・」(麗奈さん)

勝負はまだ続いていた・・・・・というか、終わりが見えないデス・・・・・

「ん〜・・・・・でも時間がなあ・・・・・(汗)」

現在AM8:20。・・・・・学校が始まるのがAM8:30なのでそろそろ急がないといけない時間帯だ。

「あ〜・・・・2人ともスト〜〜〜〜〜っプ!!!はい!!!そこまで!!!」

ピクッ・・・・・

「麗奈サン・・・・・なんでいいところで止めるんですか?」

「いや・・・・・そない言っても時間時間・・・・・」

「・・・・・・はあ〜・・・・・・それなら仕方ないですね・・・・・・じゃあ、この勝負はまた今度しましょ、それでいい?」

「ああ・・・・・そうだな」

「・・・ところであんた、その格好この学校の制服やないやろ?あんたどっか違うところの学校通ってるの?

「・・・・・ああ、実は私は今日、転校生として初めてこの学校に来たんだ」

「ええ!?そうやったん!?じゃあ!ぜひ、うちの部に入って!入って!」

「ああ、そのつもりだ」

「・・・・・ところであなた・・・・・名前教えてくれないかしら?私の名前はアリス・ブランドー。あなたは?」

「ああ・・・・・言ってなかったな・・・・・私の名前はーーーーー」




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