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第38話『決断』

・・・・・俺は何をやっているんだ・・・・・

・・・・・俺は勇輝のいう『決断』の意味は分かっていた・・・・・

・・・・・いや、分かっていながら知らないフリをしていただけなんだ・・・・・







・・・・・怖かった・・・・・

・・・・・俺達の今までの関係が崩れてしまいそうで・・・・・







・・・・・選べなかった・・・・・

・・・・・どちらかが傷つくのを見るのが嫌で・・・・・

・・・・・それに・・・・・






・・・・・雪美も鈴奈も好き・・・・・だったからだ・・・・・あいつが俺を殴る前までは・・・・・






「・・・いてててて・・・あいつ・・・思いっきり殴りやがって・・・・・」

バカは手加減というものを知らないのだろうか?

「・・・・・はは・・・・・俺もバカじゃねえか・・・・・」

・・・・・あいつが殴ってくれたから俺は目覚めた・・・・・

・・・・・あいつが気付かせてくれた・・・・・

・・・・・あいつに感謝してもし足りねえぐらいだ・・・・・

「でも・・・・・なんかそれは負けた感あるから嫌だけどな・・・・・ははは・・・・・」

・・・・・行こう・・・・・

俺は・・・・・もう、すでに『決断』した・・・・・

あとは・・・・・この気持ちを『アイツ』に伝えるだけだ・・・・・






俺は立ち上がり後ろを振り返ると、そこには・・・・・






「・・・・・・・・・コージ・・・・・・・・・・君?」






そこには・・・・・ひどく弱々しい『アイツ』がいた・・・・・






そう、雪美だった・・・・・






・・・・・何日ぶりだろう・・・・・






こいつの顔を見るのは・・・・・






・・・・・『あの日』とは全然違う・・・・・






・・・・・ひどく弱っていた・・・・・






・・・・・今にでも倒れそうで・・・・・






・・・・・涙が溢れそうになった・・・・・






・・・・・抱きしめたい・・・・・






・・・・・でも・・・・・でも・・・・・






・・・・・こんな情けない俺でいいんだろうか?・・・・・






・・・・・いや、もう決めたじゃないか・・・・・






・・・・・この気持ちを伝えるって・・・・・






・・・・・雪美に・・・・・






・・・・・この気持ちに嘘偽りなんて無い・・・・・






・・・・・伝える・・・・・






・・・・・伝える・・・・・






・・・・・伝える・・・・・






・・・・・俺の気持ちをーーーーー






・・・・・俺は無我夢中で雪美を抱きしめた・・・・・






・・・・・雪美・・・・・






・・・・・俺の気持ちを・・・・・






・・・・・受け取ってくれ・・・・・






「・・・・・雪美・・・・・俺はお前のことが・・・・・・」






雪美は今どんな表情だろう・・・・・?赤くなっているのだろうか・・・・・?

俺の胸の中にいるから表情はわからないが・・・・・






「お前のことが・・・・・」






「・・・・・」






「好き・・・・・だ・・・・・ぐ・・・・・?」






・・・・・?なんだ?・・・・・






「・・・・・耕司君・・・・・私も愛してるよ・・・・・」






・・・・・なんか・・・・・腹が・・・・・生暖かく・・・・・






「ずっとずっとずっと・・・・・愛してるよ・・・・・」






・・・・・アレ?雪美?なんで泣いてるんだ・・・・・?






「・・・・・ん」






・・・・・俺と雪美の唇が重なる・・・・・なんだか違う世界にいるみたいだ・・・・・






「・・・・・」






・・・・・すぐに離れる・・・・・たった数秒だったが幸せだった・・・・・






「・・・・・耕司君」






・・・・・視界がゆがんできた・・・・・ははは・・・・・なんだかくらくらしてきたぜ・・・・・






・・・・・なんでだ?なんでこんな幸せなのに・・・・・






・・・・・目の前にいる雪美が・・・・・どこか遠くへ行ってしまうようで・・・・・・






「・・・・・泣かなくていいんだよ?・・・・・耕司君・・・・・」






・・・・・バカ・・・・・お前も泣いているじゃねえか・・・・・人のこといえねえ・・・・・






「私は・・・・・私は・・・・・ずっとずっとずっと耕司君の傍にいるから・・・・・ね?」






・・・・・ああ・・・・・眠たくなってきた・・・・・・意識が遠く・・・・・






「・・・・・だから・・・・・」






・・・・・・・・・・待ってくれ雪美・・・・・・・・・・






「・・・・・」






・・・・・・・・・・行くな・・・・・・・・・雪美・・・・・・・・・・






「・・・・・お休みなさい・・・・・耕司君」






・・・・・・・・・・そして俺の意識は深い闇へと沈んでいった・・・・・・・・・・





























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