第32話『たかが占い、されど占い』
・・・今回もコメディっぽくなっちゃいました・
・・・シリアスへの道は遠いっ・・・!でももうちょっとなんですけどね
「ごめんね〜!コージ君!待たせちゃって!」
俺は校門前で雪美を待っていた。というのも、昨日の雪美の誘いに二つ返事で乗ったのだ。
まあ・・・家に居ても暇だったかんな。退屈しのぎにはちょうど良い。
・・・・・正直、日曜の朝はつらいけどな・・・・・
「ん、そんなに待ってねえぞ。ほんの一時間くらいだけどな」
「・・・・・コージ君のいじわる・・・・・(泣)」
「お・・・おいおい・・・泣くなよ・・・あ〜ごめんごめん!嘘だヨ!USO!ほんの5分くらいしか
待ってねえからんな泣くなよ。なっ?」
「・・・・・ホントに?」
「ああ」
・・・・・どうやら、泣き止んではくれたようだかまさかこれくらいで泣くとは思わなかった・・・・・
・・・まあ、雪美は昔から何かしら責任感が強い奴だったからな・・・ちょっと悪いことしたかな?
後でなんかおごってやろう・・・・・
・・・・・これが鈴奈だったら、「それがどうした」で終わりそうだな・・・
「ふふふふふ・・・・・女を泣かせるとは・・・君も罪深い男になったもんだねえ・・・耕司君・・・」
ニヤニヤしながら勇輝が迫ってきた・・・・・
「・・・・・なぜ、貴様がここにいる・・・」
「おいおいおい・・・お友達にそんなに冷たい言い方しなくてもいいだろう?ああ・・・・・彼女ができた男は友達に冷たくなるっていう話は本当だったんだな・・・僕は悲しいよ・・・妬いちゃうね」
「・・・・・頼むから身の毛のよだつ事言わないでくれ・・・・・」
「?勇ちゃん、なんでここに?」
「ん・・・ああ、僕も2人と一緒に今日の学園祭回ろうかと思ってね」
「故国へ帰れ!!!」
「んふふふふ・・・耕司君、そんなこと言わないで3人でチョコバナナしゃぶしゃぶ舐めながら楽しもうZE
☆」
「気持悪いことを言うなっ!1人でやってろ!おい、行こうぜ!雪美!」
「うん!」
「ああ!待ってくれ!待ってくれないとこの場で俺がズボンとパンツを下ろすぞ!」
「やめんか!!!」
ボギっ!!!
「うげぷっ!」
・・・・・いきなり、勇輝のどたまを例によって『家庭の医学』の本の角でぶん殴った鈴奈・・・・・
・・・・・・・・・・・・うわあ・・・・・いたそ〜・・・・・
「ん、2人ともおはよう」
「「おはよう」」
「・・・・・うっ・・・ぼ・・・く・・・・・は・・・お・・・や・・・・す・・・み・・・な・・・・さ・
・・・い・・・・・に・・・・な・・・・・り・・・・そ・・・・う・・・・・・・だ・・・・・よ・・・」
「悪いな2人とも、今日は私は学園祭の風紀委員の仕事で忙しくなりそうなんだ」
「あ、大丈夫だよ、私、コージ君と今日学園祭回るつもりだから」
「・・・・・・・・・そうか・・・・・・・・・じゃあな」
てくてくてくてくてく・・・・・くるっ(振り返る)
ギランっ!
うおっ!いきなり睨まれた!なんだ・・・あいつ?・・・・・
「・・・・・とりあえず・・・・・行くか?」
「うん、そうだね」
「とりあえず、新校舎3階から攻めていこうではないか!耕司君!雪美たん!でも間違ってもア○ルは攻めるなよお!?はーーーはっはは!」
「うるさい、黙れ。早漏れ」
結局、勇輝も着いて来た・・・・・まあ、楽しいから別にいいか・・・・・
・・・・・ん?あんまり、雪美が元気ないな・・・どうしたんだ・・・・・・?
「おい、どした?雪美?気分悪いのか?保健室行くか?」
「・・・・・えっ?な・・・・なにかな?コージ君?」
「・・・・・聞いてないのかよ・・・だから、気分悪いのだったら保健室行くかって言ったんだけどさ」
「え・・・ううん!そんなことないよ!あっ!コージ君!あそこに占いコーナーがあるよ!行ってみようよ!
!!」
「お・・・おい・・・・・引っ張るなっての」
「ああ!2人とも!ちょっと待ってくれよお!!!」
・・・・・まあ、元気ありそうだし・・・・・大丈夫か・・・・・
「・・・・・占い1回につき女性は500YEN、男性は1回につき5000YENです・・・・・」
みるからに怪しそうな占い師はそう呟いた。
なんだ!その男女差別!ぼったくりかよ!コノヤロー!
「さ・・・先にコージ君、占ってもらいなよ・・・・わ・・・わたし・・・こういうのドキドキするんだ・・・・」
「・・・・・(汗)」
・・・・・・・・・・ぐすん・・・・・・英世ちゃん(千円札)・・・・・
「では・・・・・まず、あなたの人生を占ってやるわ、はん」
・・・・・・・・・・あれ?なんでそんな君、上から目線なのかな?こっちは客だヨ?コラあ?
すると、占い師の女は目に前の水晶を手でかざした・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!」
「・・・・・・・・・・おい、今鼻で笑っただろ?」
「・・・・・あなたの人生占い・・・・・さいあくぅ〜夢も希望もないですね」
・・・・・・・・・・・てめっ!ナニが『さいあくぅ〜』だっ!!!
こっちが今『さいあくぅ〜』な気分になったよ!!!!!ちくしょう!!!!!(泣)
「・・・・・あなたのチンか○でゲロまみれな人生をバラ色で楽しい人生に変える方法が1つだけあります」
「・・・・・あん?」
「あなたの苗字を変えることです・・・・・」
「はあ?」
「今から言う3つの中から選んで今の苗字を変えるとハッピーな人生を送れます」
1.鬼畜道耕司
2.ゴールドフィンガー耕司
3.テクニシャン耕司
「さあ、選んでください・・・」
「選べるかっ!!!」
「さらに下半身丸出しで『げひあへ!!!つっついちゃうよ〜ん♪うひゃひひひ!!!』と大声で叫びながら町中を走り回ればさらに楽しい人生が送れます・・・」
「ただの変態じゃねえか!!!ソレ!!!んなことしたら違う意味で『楽しい』人生になるわっ!!!!!」
「そうですか、ならとっとと金置いて立ち去れ、愚民」
「占う前に払っただろうが!!!」
「え〜・・・っと、じゃあ、次は私占ってもらってもいいですか?」
「あ、次はかわいいお嬢さんですね。どうぞ、どうぞ、座ってくださいね」
・・・・・この女・・・・・あからさまに態度ちげぇ・・・・・
「えっと・・・・・じゃあ『恋占い』やってもらってもいいですか?」
・・・・・へえ・・・雪美、今学校で好きな奴いるんだな・・・・・
・・・・・勇輝か?勇輝の奴は雪美のこと好きみたいだがな・・・・・お似合いカップルだよな。
勇輝は変態野郎だが、イケメンだしルックスもいけてるし学校の女子からも人気あるしな。
・・・・・まあ、妹(鈴奈)が言動は男でも顔は結構かわいいからな・・・・・
「ん、ではいきますよ・・・・・」
「はい!・・・・・」
・・・・・結構、雪美緊張してるな・・・・・占いなのに・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・どうですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・あのぅ?」
「・・・・・・・・・・・・気をつけなさい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「これから、ひと波乱ありそうだわ・・・・・・・・・」
過去編はまだまだ続きそうです