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番外編その36『ルーズソックスはお好き?』

「なぁ、耕司……だぼだぼのルーソってときめきメモリアルだよな?」

今日も今日とて小学生ヨロシク、机を引っ付けて昼飯を食っていると、サルが唐突に猿顔でそんなことを呟いた。

「またお前は変なことを……よく分からんが、お前の頭の中が年がら年中ときめいていることは周知の事実だな」

「ふむ……僕はサル君の言いたいことはよく分かるね。オニャノコの香しい足裏臭が染みついたルーソでしこしこと手淫するのは気持ち良いね」

メガネは少し鼻息を荒くして、まるでしたことあるかのように堂々と語る。

食事中に食欲を著しく低下させるようなことを言うな……。思わず、手が出そうになったじゃねぇか。

…………。

別に、手が出そうになったって、性的な意味じゃないぞ。メガネを割っちゃうゾッ的な意味だ。

「だよな、メガネ。耕司、お前は童貞ちゃんのくせに男子のロマンって奴がまるでわかっとらん。いい加減、童貞とはなんたるものか……童貞帝王学を学習しろよ」

「童貞帝王学ってなんだ。あと、お前らも学習しろ……恋は盲目的な意味で」

サルとメガネのエロストークはクラスメイトの女子の耳に例外なく聞こえていた。

その証拠に、ものっそい眼でこちらを睨んでいる女子がいるからな。だが、メガネとサルはその強烈な視線にまるで気付いていない。まさに、変態は盲目って奴だ。

確かに、その男子のロマンって奴がどういうものか分からんが、こいつらの言うソレを学習したら二度と後戻りできなくなるような気がするな。黄泉の世界に。

「でもな、あれだよな……何でルーソを履いている女ってのはああも山姥の化身みたいな連中ばっかなんだよ……俺のルーソを汚すなって感じになるんだよな。ちくしょう、全国津々浦々のビッチ及びどきゅん氏になさい、って感じだよな」

サルは只でさえ赤い頬をさらに真っ赤にさせて、ご飯粒を口からロケットのように発射させながらのたまう。

「俺のルーソって……お前、愛用しているのか? あと、コーフンし過ぎて気付いていないだろうが、お前、何気に多方面の連中を敵に回しているからな」

「うんうん、それは世の全ての男が疑問に思っていることだと思うねサル君」

メガネもサルの意見に同意の方向なのか、うんうんと頷く。

どうでもいいが、こいつらはどんどんどんどん周囲に敵を作っていくな。ちなみに今のところ第一候補は俺だ。

誰が何と言おうとも俺だ。

「そうだよな、じゃあさ、メガネはどんな娘にルーソを愛着して欲しいんだ?」

「そうだね、まず思いつくのがロリタンのようなとっとこハムスターだね。涙目でサイズの合わないルーソを履いている光景を思い浮かべると……あぁ、たまらないね」

ロリタンのようなとっとこハムスター…………。

逆だろ、それ。

とっとこハムスターのようなロリタン…………。

いや、逆でも駄目なことに変わりはないが。

「ほほう、メガネはそう来るか、さすがだな」

「何がさすがなんだよ。前から思っていたが、お前ら頭おかしいんじゃあないか?」

「ふふん、そうやって常識人を装っちゃって、白馬の耕司様ったら。ちなみに俺は全裸の女に着てほしいね。裸ルーソ……さいこうじゃねぇか、おい」

「誰が白馬の耕司様だ。そんなに全裸の雌がいいのなら、雌のウミガメやライオンにルーズソックスを履いてもらえよ」

「まあまあ、耕司キュン。ちなみに耕司キュンはどんな娘にルーソを来てほしいかね?」

「……どんなって、別に指定はしねぇよ。履きたい奴が履けばいいと思うし」

「何でもござれ、と。よし、僕達三人の意見をまとめると『ロリタンのようなハムスターで全裸の女の何でもござれ』」

「ニホンゴになってないからな」

「要するにだ……俺達の総意としては全裸の幼女とっとこはむすたぁーにルーソを履いて欲しいってことだろう?」

……うーん。

残念ながら合っているな、合っているんだけど、普通に色んな意味でアウトだなソレは。

……ん?あれ?もしかして、俺、体よく犯罪の片棒を担がされてる?何だこのトラップは。

「よーし、そうと決まれば該当者にルーソを履いてもらうとするか」

サルは片手にルーソを握り、クラスメイトに聞こえるような大声でそう言う。

……何でこいつはいちいち目立つようなことするんだ。そういうプレイが好きなのか?

友達やめようかな……前からこんなことずっと言っているような気がするが。






「えぇ、何ディスかァ? コレ、なんディスかぁ?ww」(ガングロ女子高生A)

「ちょっwwwこの部屋、何かイカ臭いんDisけどwwwぐっ、ぐはあwww氏ぬるww」(ガングロ女子高生B)

「ぶふっwww拙者の自宅の厠と同じにほいwwwうぇwwwうぇwww」(扶助子)

放課後、メガネは三人の女子高生らしきケバイ輩を引き連れて、教室にやって来た。

……本当に連れてきやがった。いや、それ以前に色々とツッコミどころが満載なのだが。

「……おーい、色メガネさんよ、お前のメガネは腐っているのか? ていうか、全然幼女じゃねぇじゃん。幼女じゃねぇじゃん、幼女いねぇじゃん!!」

サルはメガネが連れてきた妖怪共に不満なのか、明らかに不服そうな顔して抗議する。

「いや、校内に該当する幼女がいなかったから仕方なく残っていた連中を連れてきたんだ」

全裸の幼女なんて校内にいるわけねぇだろ。いたら色々と終わってるよ、この学校。

「だからってこんなクリーチャー共を連れてくるなよ……心臓発作で明日の朝日を拝めなくなったらどうしてくれるんだよ」

サルは椅子に踏ん反り返って、愚痴愚痴と文句を言う。

サル、お前の言いたいことは分かるが、鏡見ながら言え。つまりは、人の振り見て我が振り直せってことだ。

「ちょっwwwなんディスかこのエテ公? チョームカつくって感じなんディケイドwww」(ガングロA)

「ヤッチャオウヨwwwこのサルミンナデヤッチャオウヨwwwミックミクニシテアゲユwwwシテアゲユ♪www」(ガングロB)

「オフゥwww扶助子、チョー憤慨wwwふwwwんwwwがwwwいwww」(扶助子)

サルの愚痴が耳に入ったケダモノの三人は、サルのソレが気に入らなかったのか、サルを取り囲む。

何か絡まれてるし……ていうか、何だこのシュールな光景……。

「う、うるせぇ! モブのくせに俺達、高貴な童貞三兄妹の崇高なる会話に口出しするんじゃねぇよっ!! ばぁー!」

「ちょっ、包茎のくせに高貴とか崇高とか自分でイッチャウんディスか?www意味不wwwタラコwww」(ガンA)

「チュッチュしてやるよwww濃厚なチュッチュッwwwチュッチュッチュwwwぶふっ、ほらっwww嬉しいディスかホーケー猿君www」(ガンB)

「チュッチュッwww腐女子である拙者としましては、是非に我が禿げ校長おやぢとホーケー殿とホモせっくるが見たいでゴワ……げふげふんwwwでゅふふwwwファッ禁wwwアウトアウトーwwwゲッツーwww」(扶助なんたら子)

サルが言い返すと、怪物の三人は何倍にも返してくる。

……えっと、何の話をしていたんだっけか。ていうか、そろそろお家に帰っていいかな?

何かこいつらの毒会話を聞いていると、軽く吐き気及び頭痛がしてきた……。

「うっうるせえやい!! 包茎は童貞の誇りなんだよっ!! なめんなや包茎!! おいっ、耕司にメガネっ、お前らも黙っていないで何とか言えよ!! 友達のピンチだぞ!!」

サルはザクロのように真っ赤な顔して、必死に静観していた俺とメガネに助けを請う。

「えっ、何ディス化?wwwお前らもこのエテ公の仲間?www」

「「いえ、全然知らない方です、さようなら」」

俺とメガネはそう言って、すぐさま、教室から飛び出していた。






『ウッウッキャー』

『うっ、うわーん、キュッ、きゅっぴぃー!!』

『ピッ、ピカチュ~』

『オウフwwwおうふwww』

『ミックミクニシテアゲユ♪ ミックミクニシテヤンヨ♪』

『あばばばばばばwwwwwwおふぅwww』

教室を出た瞬間、何やら中から悲鳴やら嬌声が聞こえてきたが、この際無視することにした。






おまけ。

耕司「……夏美」

夏美「な、何かなお兄ちゃん……?」

耕司「……なんでお前、ルーソなんか履いてんの? いつもはハイソックスだったろ」

夏美「なっ、何でお兄ちゃんは女の子のそんなところを観察しているのかな? め、眼つきがい、いやらしいよ」

耕司「普遍的な日常に、少しの変化が出たらそれだけで目立つもんなんだよ。だいたい、お前はさっきからこれ見よがしにやけに足首をちらちら見せてきてるだろ……なんだ? お前はそういうのが好きな娘だったのか?」

夏美「…………///」もじもじ

耕司「…………」

夏美「…………」ちらっ

耕司「…………」

夏美「…………///」もじもじ

耕司「…………」

夏美「…………」ちらっ

耕司「…………」

夏美「…………///」もじもじ

耕司「何で照れるんだよ……何か言ってくれないと色んな意味でこれからの俺のお前を見る眼が変わるんだが」

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