第95話『反省してま~す。ちっ、うるせーな byかいちょ~』
大変更新に間が空いてしまいました、申し訳ございません(汗)
これからももう少し学園祭前の話が続きますが宜しくお願いします。
学園祭が間近に迫った3日前。
俺、アリス、サル、メガネの4人は生徒会室に呼び出された。何でも前のあの体育館でのコスプレ大会がまずかったらしい。あのせいで体育館は蒸れ……いや、群れる男共がハプニングを起こし秩序を乱した事が生徒指導のおっさんの逆鱗に触れ、主催者の麻里さんはもちろん、それに関わった人間、すなわち学園祭クラス実行委員会の俺、アリス、サル、メガネまで反省文を書かされる羽目となった。クソ、何でこんな目に……とは思いつつも自分も委員会に参加していたので文句は言えず渋々了承した。
「あ~あ、バッカだにゃあ~だぁからブータン王国で豚足とっとけば十万ぺリカもらえて地下帝国に亡命できたのに。まったく、そんなんだからサル君は脳内までおサルさんでひしめき合ってるとか言われるんだよ~、ポリポリ」
「くそぅ、あそこで変態紳士から赤フンドシを奪っときゃあ少なくともこんな悲惨な事態にゃあならんかったのになぁ。会長!俺を男にしてください!性的な意味で!」
「うむ!その君の性根の曲がったクソ生意気な根性気に入った!こんてぃにゅーするがよい!ポリポリ、あーじゃ○りこ切れた。そこの薄いの、カル○スの原液とじゃが○このサラダ味買ってきてー」
「う、薄いのとか言うなっ!気にしているんですよ!?」
麻里さんとサルは既に反省文を書く集中力が切れたのか、開始わずか1分で携帯ゲームをし始めた。全然反省していないどころか……うん、完全に調子に乗っていやがるね、コイツラは。そして微妙に気の毒なのは副会長のアビル三世さんだ。ほとんど麻里さんに巻き込まれた形となったのに同じように反省文を書かされる羽目になった。生徒指導の教員の前で『無実だぁー!それでも僕はやってないのれすぅ!』とか言いながら悲壮な表情で土下座までしていたのにな。
「ってこらぁ!そこのアホ毛ぇ!何勝手に僕のマイパソを弄ってるんだね!?」
メガネは副会長のパソコンを指でいじいじしていた。指の動きが少しやらしかった。
「いや、フォルダにエロゲーでもないか探っていたんですよ。しかし、副会長……デスクトップの壁紙がまじかるぷりんのミミ様の全裸のM字開脚絵とはなかなかやりますねぇ……貴方とは酒が飲めそうです。あと、この自作おっぱいマウスパッドもなかなか……この右左のクリックの中央にあるポッチが実にリアルで……ウフフ」
「やっ、やめるぉおおおおおーーーーーー!!!!!!次々に僕の赤裸々な私生活を暴くなぁあああああーーーーーー!!!!!!」
「「…………」」
俺の隣で同じく反省文を書いているアリスとお茶を淹れている生徒会会計の渡辺さんは副会長に向けて『うわぁ……』的な表情を向ける。この人もメガネと同じ穴の狢か。
「スーパーの特価で買った129円のクソ不味いインスタントコーヒーですがどうぞ」
渡辺さんが俺やアリスの目の前に紙コップに入ったコーヒーを置く。うん、一言多いと思うんだ渡辺さん。
「副会長もどうぞ」コトン
「……み、美亜君?何で僕だけバスコ○ンなんだい?(汗)ぼ、僕は普通の飲み物が欲しいなぁ……(汗)」
「200mlの水にその中身を全部入れてよくかき混ぜてお飲み下さい」スタスタ
「いやっ!そんな昔ながらの粉末ジュースじゃないんだからさ!?ねぇっ!?ちょっと!?美亜君!?」
……ひょっとして副会長って渡辺さんに嫌われてるんじゃないか?
「……しっかし、何て書けばいいのかね」
ペンと紙を前に俺は考えていた。こんなもん俺が不良だった頃も書いた記憶ねぇからなんて書けばいいのかよく分からん。
「なんでよ、あんた反省文なんか書くの日常茶飯事でしょ?」
アリスさんが隣で呆れたような表情で俺を見ながらそう言う。
「……アリスが俺を普段どういう目で見ているのかよく分かった。まぁいいや、アリスはどう書いたんだ?」
「あっ、ちょっと!見るな!(///)」
俺が覗こうとするとアリスは咄嗟に身体全体で紙を隠し、うっ~と少し頬を染め睨んでくる。いや、そんな乙女の秘密の交換日記じゃないんだからさ……俺は仕方なく、会長の方に顔を向け……
「会長は何て書いたんですか」
「ポリポリ、うにゃ?あー……それ?ほいっ」
会長は俺に紙を手渡す。その紙にはミミズみたいな文字で『反省してま~す。かしこ』とだけ書かれていた。
「あんた生徒指導のおっさんに殺されるぞ(汗)」
「いいじゃん、反省文なんだから。ちっ、耕司君はうるせーな」
この人に聞いた俺が馬鹿だった。しゃあねぇ、気が進まねぇがここはサルやメガネに聞いてみよう。
「おい、サル、メガネ、お前らは何て書いた?」
「ん?俺か?これ」
「……何このホモセクシャルな絵」
サルと生徒指導のおっさんが裸で至近距離で向かい合って見つめ合っている素敵な絵が描かれていた。
「俺の猛省を絵で表現してみた。あと、俺と生徒指導のおっさんが仲良くなれるようにと願いを込めて」
「反省『文』だからな。あと願いの込め方が圧倒的に間違ってるよ貴様」ビリビリ
「あぁ!耕司ぃ!何しやがる!俺のナイスな絵!」
こんなもん破棄だ、破棄。さて、次はメガネ。
「僕はとりあえず、ラヴレターを書いてみたよ」
「反省文って言ってんだろ、なんだお前らは?そんなに生徒指導のおっさんにフラグ立てたいのか?」
「何だか分からないけど、僕はこのラヴレターを書いている最中ドキドキして勃っちゃったよ」
「死んでくれよお前」
本当にコイツラが最近、マジ両刃に見えて仕方ない。ちょっと距離置こうかな……いつ俺のケツの穴が狙われるのか分からんし。
「……ごめん、渡辺さん。こういう時の反省文の書き方教えてくれないか?君しかもう頼りがいないんだ」
渡辺さん以外の奴らはほぼ壊滅状態なので最終段階として渡辺さんに聞いてみた。
「まぁ、私しか頼りがいないだなんて。それは新種の告白……と捉えて良いのですね?」
「新種の告白って、病原菌じゃないんだから。いや捉えないで下さい。俺は反省文の書き方を聞いているだけです」
「冗談です」
渡辺さんはアリスとは反対側の空いている席に着く。
「ちょっとまて!村上君!僕はどうした僕は!?まだ、僕には聞いてないでおじゃる!?」
副会長は慌てた様子でそう言う。
「副会長、村上さんに嫉妬ですか。キモイですね、近寄らないで下さい。ここから飛び降りて死んでください」
渡辺さんは窓に指差し、そう言う。ばっさり酷い事言うなこの娘(汗)
「ちょっ……そうじゃなくて、ぼ、僕はだなぁ……村上君に」
「今度はお尻丸ですか、ふぅ~!ア●ル最高!ですか。このバイ、黒人に掘られて萌死にしてください」
「orz」
副会長はそれ以上何も言えずその場に突っ伏した。可哀想に、こうやって毎日いぢられてんだな。
「さぁ村上さん、両刃使いの副会長は放っておいてさっそく進めましょう。どこから説明しましょうか」
それから俺は渡辺さんにあれこれ反省文について教えてもらった。終始、横のアリスから異様な何とも言いがたい目に見えぬ圧力が掛かっていた。……何で?何かした?俺?(汗)