番外編その25『知らないあの子の一面はお好き?(後編)』
寮への帰り道。
あれから宮子はすぐさまどこかへ逃げていった………くそ、逃げ足だけは速い奴だ………
昼からの授業は出れねぇがまぁ、出てもひたすら睡眠学習に徹するだけだし、出席日数も充分足りているからまぁそれはいいとして………なんで俺は子守りをしなきゃあなんねぇんだ………主夫じゃねぇんだぞ………
「はぁ……なんでこんな………なぁ?」
隣にいる夏美を見る………俺の意図は伝わっただろうか?
「………?」
夏美は不思議そうな瞳で俺をじっと上目使いで見つめる。まぁ……わかるわけねぇよな………ロリだし……
「………はぁ」
そんな顔で見られると何か………これまでの事がどうでもよくなってくる。これがロリパワーってやつか……
ク〜……
かわいらしい腹の音が隣から聞こえてきた。
「……ははっ、お前昼飯まだ食ってなかったのな」
「………(///)」
頬を紅潮させる夏美……やっぱロリでも恥ずかしいのだろうか?
「何か食いたいものあるか?」
「………くれーぷ」
「クレープ………ねぇ、ちょっと遠回りになるが公園に行ってみるか」
「………うん」
「……と、まぁ、公園に来てみたわけだが」
平日の割には公園には人が溢れていた。
まぁ、もち親子連れが多いわけだが。
「……俺とお前はどういう風に見られてんだろうな」
「………?」
兄妹……いや、親子……それはショックだな。
ぎゅっ………
「ん?」
「……くれーぷ(///)」
「あぁ、よっぽど腹へってんのな。心配するな、クレープは逃げねぇよ」
「………ん(///)」
そして、クレープ屋にいk………
『キェエエエエエエエエエーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!』
………何か奇声が聞こえてきた。
「………何だアレ(汗)」
ふと奇声が聞こえてきた方向を見ると、ブルマ一丁で頭から女性モノのショーツを被り、両手でと○メモの詩○フィギュアを持ち、上半身にはマジックで大きく『僕は神です』と書かいてあり、公園の入り口へ駆けて行く20代前半ぐらいの男の姿があった。ちなみに、公園の入り口の目の前に交番があるんだが。
「………ふぅ、今日は変態とよく出会う日だな………」
「………?」
俺は夏美の目に触れぬよう、夏美の前に立ち壁になった。あれは目に毒だからな。
「おや?これは珍しい………こんなところでナニをしているんだい?耕次郎君」
……なんかどこかで聞いたことがあるような嫌な声が聞こえてきたが……錯覚か?錯覚であると信じたい……
嫌な予感がしたが俺がその声の主の方に振り返るとそこにいたのは………
「………お前こそこんなところでナニしているんだ(汗)」
さっきの男と同じような格好をした前田鉄二、通称『ファンシー前田』がいた。
ついでに格好もファンシーだった………上半身にはマジックでミッ○ーの絵が描かれており、吹き出しの台詞で『幼女大好き』と書かれていた………
「僕かい?この格好を見れば分かるだろう?」
「わかんねぇよ。わかるのはお前がロリコンという事実。その1点だけだ」
「最近、この公園には幼女を狙う変質者が多発していてね。そんな由々しき事態を打開するために我々、『幼女を遠くからじっと見守る会』が発足されたというわけだよ」
「変質者はお前だ」
「ところで耕次郎君はこんな所でナニをしているんだい?学校は?いけないじゃないか……学生の身分でこんな所で遊んじゃいけないよ?親に高いお金を払ってもらって学校に通っているんだろう?恥を知りなさい、恥を」
「お前が恥を知れ」
「というわけで、そこにいるかわいい幼女は僕が預かるよ」
「何が『というわけ』だ。断る」
「なっ……耕次郎君、悪い事は言わない………今、自首すれば軽い罪で済む………さぁ、僕にその子を渡すんだ、はぁはぁ」
「今、『はぁはぁ』って言ったよな?お前」
「………」
俺の服をギュッと掴んで俺の後ろで隠れる夏美………怯えているのか。
「なぁ?そろそろあっち行ってくんねぇかな?なつ……じゃなくてこの子怖がってるからさぁ………」
「ふぅーふぅー………そ、そんなこと言って……自分だけシッポリガッチリいっちゃって『アッーーースネ夫さんイっちゃうーーー』とか木馬でウハウハレロレロするつもりだろう!?」
「頼むから日本語を喋ってくれ」
「許すまじ!!!断じて許さんっ!!!『はじめて』を奪うのは村上耕司ではない!!!この、前田鉄二、この僕だぁあああああーーーーー!!!!!!」
「お前、1回死んだ方がいいと思うよ」
そろそろ本気で切れそうになり、手を出そうとした時………
ポン………
「あの、君、ちょっといいかな?」
数人の青い人達が現れ、ファンシー前田を取り囲んだ。
「………何だね?君達は………」
青い人達に取り囲まれても堂々とした態度をとるファンシー前田………
「この公園で不審な連中が幼女を狙って徘徊しているとの情報を聞いて駆けつけたのだが………君、何だね?その格好?」
あきらかにファンシー前田の事だった。ていうか、ファンシー前田って打つのめんどくせぇな。
今度から略してファンシーMと呼ぶことにしよう………あんま、略されてねぇな………
「はんっ………そんなもの………」
ファンシーMは鼻で笑い、そして………
「僕は無関係です、ハイ」
逃げたっ!!!カッコ悪っ!!!
ガシッ!ガシッ!!
「な、何をするっ!?この手はなんだっ!?ぼ、僕をどこへ連れて行くっ!?」
問答無用でファンシーMの両腕を掴む青い人達。
「ハイハイ、詳しくは交番で話を聞くから………」
「キェエエエエエエエエエーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」
パチン
「あ、痛っ……ごめんなさい、お願いだから痛いの止めて……?ねっ?お願い痛いのやなの……僕」
ズルズル………
頬を打たれて静まり連れて行かれるファンシーM………多分、この先当分会うことはないだろう………
「………クレープ」
「あ、あぁ、そうだな」
もぐもぐ……
「………」
もぐもぐ……
「………」
もぐもぐ……
「………うまいか?」
「………ん」
首を小さく縦に振る夏美……どうやらご満足のようだ。
夏美が食っているクレープは『おこげ』味だ。……しかし、どんな味か気になる………
ちなみに俺は無難に『バナナ』味を選んだ。
他にも『くさや』味やら『納豆キムチ』味やら種類は豊富にあったが、そんな未知の味に望むほど俺の胃は頑丈にできていなかったので比較的スタンダードなものを選んだ。
「………」
もぐもぐ……
「………」
……しっかし、会話ねぇな……夏美って昔は口数少なかったんだな………
意外だ……昔からピョンピョン飛び回っているイメージあんのにな…………
こんなしおらしい夏美なんて………
「………?」
………かわいいじゃねぇか……って、俺はロリコンじゃねぇんだぞ………お、落ちケツ(汗)
「………お?」
夏美の小さい口の周りにクリー……じゃなくておこげがついていた。
あぁ−……俺、こういうの気になるタイプなんだよなー………
「夏美、ほら、こっち向いてみろ」
「………?」
フキフキ
たまたま持っていたポケットティッシュで口の周りを拭いてやる。
「………」
「………(///)」
カシャ
………カシャ?
「………ぁ(汗)」
「………♪」
カメラのシャッター音がする方を見てみると……そこにはとっても笑顔な千里さんがカメラを構えて俺と夏美のフキフキシーンを見つめていた………
「あ、あの……千里さん………?コレはデスネ………?(汗)」
「激写っ♪激写っ♪激写っ♪激写っ♪激写っ♪」
カシャカシャカシャカシャカシャ!!!!!
あぁ……俺の明日は何処に………(泣)