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第十七話『魔力装置と簒奪の国──レジスタンス潜入作戦、始動』

 ぼくたちは宿でこれからの話をする。


「レジスタンスに接触か......」


「ええ、彼らなら詳しい話をしってるはず」


「それはそうでしょうけど、どうやってみつけるのですの? 審問騎士団が躍起になって探しててみつかってないのですの」


 メルディ姫は眉をひそめる。


「ですけど、必ず接触してくると思いますよ」


「ん? どういうことだ?」


「向こうは戦力がほしいはず、ルートセンティピードを倒したことはすぐにしられる」


「なるほど、それで会いにくるのですの」


「......そのとおり」


 扉があくと、そこにリキータさんがいた。


「リキータさん、あなただったんですか」


「冒険者となってスカウトをしていたのか」


「そう、あまりいい人材はみつけられなかったけど、あなたたちなら歓迎するわ。 ただまだ信用はしていない...... だからアジトにはつれていけないわ」


「それはかまいません。 我々は聞きたいことがあるだけなので」


「しかし、本当にレジスタンスかはわからないですの」


「ええ、そうね、もしかしたら罠かもね」


 そうリキータさんもいった。


(完全には信用してないか。 それはお互い様だけど......』


「それも含めて話をしましょう」


 彼女の話からかなり信憑性の高い話だとおもった。 そこでぼくたちの事情もはなす。


「......大量の魔力消費、確かにこの国で古代の魔力装置の解析と研究をしているのは事実ね。 その卵とやらはわからないけど」


「やはり、古代の技術か。 それが何に使われてるのかしっていますか?」


「さすがにそこまでは...... ただ奴らは魔力を集め装置に加えていることは間違いないわね」


「魔力を集める?」


「首都には何かの装置があって、それが魔力を集めているらしいわ」


「それを調べるか」


「首都に潜り込ことはできますか?」


「首都には貴族以外入れないわ。 ただ私たちなら入る方法がある」


 含むような言い方をした。


「そちらにしてほしいことがあるようですね。 何をすればいいんですか」


「私たちは首都で決起しようとタイミングをみていたの。 あなたたちが加わってくれるなら、首都を制圧できる可能性があがるわ」


「クーデターの手伝いか。 ディルさま」


「いいだろう」


「やりますですの!」


「いえ、メルディさんはダメです」


「なぜ!?」

 

「あなたは対立国の姫ですよ。 もしこのクーデターが失敗したら、即戦争を引き起こします。 ここはおとなしく帰ってください」


 そう小声で伝えた。


「......わかりましたですの。 さすがに国を巻き込んではダメなことぐらい......」


 おとなしくメルディ姫がうなづく。 


(さすがに知力3でもその事はわかってくれたか)


「リキータさん、ぼくたち二人でもかまわないですか?」


「ええ、でもメルディが国からでるまでは監視させてもらうわよ」


「はい、それはかまいません」


 そう話は決まり、早速メルディ姫は国へと戻した。



「ここがレジスタンスのアジト......」


 そこは瓦礫となった大きな建物の地下にあった。 ひっきりなしに人が武器や食料を運んでいる。


「ええ、十年ほど前、この国は王国だったの。 それを貴族ベルストンと他の貴族たちが兵をあげ王権を簒奪さんだつした」


「それでクーデター後は、王権に戻すんですか?」


「いいえ、王権はもどさないわ。 取りあえずこの国を牛耳る貴族たちを排除して新たな国にするの。 このことは他の国にも了承をとっているわ」


「他国ともですか」


「この国は貿易も自国優遇で税などの規制が多く、モンスターの制御も非協力的で拡散させてるし、軍事力も無駄に増やしてるから、周囲の国からは目障りなのよ」


「なるほど、取りあえず他の国の侵攻はないのか」


「ええ、信じられればね...... ただ兵を使ってまでこの国を落とすメリットはないわ。 その間に他の国に攻められるかもしれないし......」


「それで勝算はあるのか?」


 ディルさまが尋ねるとリキータは少し沈黙した。


「......五分五分ね。 首都で貴族たちが集まっているから押さえられれば勝算はある。 あとは邪魔さえ排除できれば」


「邪魔...... 審問騎士団ですか」

 

「ええ、彼らの戦力は厄介よ。 魔法と剣の手練れたちだわ。 こことかち合えば兵の損失は避けられない」


「数はどのぐらいだ?」


「百人はいるわ」


「百人か...... それでぼくたちは何をすればいいんです?」


「明日、レジスタンスはここをでるから、その前に私と共に首都の偵察をお願い」


 ぼくたちはアジトをはなれ、リキータと山道へとはいった。



「かなり空気が薄い......」


 ぼくたちは高い山を越えていた。 そこには高所ゆえか木々もほとんどない。


「ええ、でもあなたの魔法でかなり楽よ。 ここらの住民ですらここは登らない」


「はぁ、確かにここを越えられれば強襲をかけられようが、兵士たちが登れるのか」


「登ってもらわないと困るわ。 このときのために準備したのだから...... 誰か!?」


 そうリキータは後ろに弓を向けた。


「おいおい、弓はやめてくれよリキータ」


 岩影からクレーゼが顔をだした。



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