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【連載版】罰ゲームで学年一の美少女に告白したけど何故かOKされました  作者: 向井数人
第12章 綾香の両親との対面
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第95話 彼女の両親との対話

 そして、一輝と綾香がソファーに座ると。

「それでじゃあ、私は今から飲み物を持って来るわね、えっと、佐藤くんはコーヒーで良いかしら」

 綾香の母親は一輝に対してそんな事を聞いて来たので。

「ええ、大丈夫です」

 一輝がそう答えると。

「そう、分かったわ、それじゃあ私は全員分の飲み物を持って来るから、暫くは三人で雑談でもしながらのんびり待っていてね」

 綾香の母親はそう言うと、ソファーから立ち上がってリビングを後にした。しかし、

「「「……」」」

 一番この場を上手く収めてくれそうな綾香の母親が居なくなったことで、三人の間は微妙な空気間になり、数秒間の沈黙が訪れた。すると、

「タッタッタッ」

 何処からとも無くそんな足音が聞こえて来たので、一輝が音のした方を振り返ると。

「ワン!!」

 そんな鳴き声を上げて、ゴールデンレトリバーのコタロウがリビングに入って来て、三人の傍へやって来ると。

「八ッ八ッ!!」

 ソファーに座っている一輝の目の前でコタロウが大人しくお座りをすると、少しだけ興奮した様子でそう声を上げていた。なので、

「えっと……久しぶりですね、コタロウ、元気にしていましたか?」

 一輝はそう言うと、コタロウの頭を優しく撫でてあげた。すると、

「クーン」

 嬉しそうにそう鳴き声を上げると、一輝に頭を撫でられて、コタロウは気持ちよさそうに目を細めていた。すると、

「……家のコタロウはかなり人懐っこい性格をしているが、それにしても随分と佐藤くんのことを気に入ったようだね」

 今まで口数の少なかった綾香の父親がそう言って、一輝に話しかけて来た。そして、そんな風に突然話しかけられて、一輝は少し驚きつつも。

「ええ、そうみたいですね、ただ実は、僕は以前に一度この家に来たことがあって、その時にはコタロウのことをずっと撫でて上げていたので、もしかしたらその時のことを覚えてくれているのかもしれません」

 一輝はコタロウの頭を撫で続けながら、正直にそう答えた。すると、

「……そうか、君は家に来た事があるのか……そういえば、ゴールデンウィーク中に綾香が私と妻の二人で旅行にでも行ったらと言って来たのだが、そういうことだったか」

 そう言って、綾香の父親は綾香の方を振り向いた。すると、

「……もう、別にいいじゃないですか、私だって年頃の女の子なんですから、好きな人とお家デートをしたくなることくらいありますよ、それに一輝くんだって私とお家デートが出来て良かったですよね?」

 綾香は一輝に対してそんなことを聞いて来たので。

「ええ、そうですね、僕も綾香さんとお家デートが出来て楽しかったです」

 一輝が正直にそう答えると。

「そうか、最初は綾香に恋人が出来たと聞いて私は半信半疑だったのだが、その様子を見てみると、どうやら本当みたいだな……」

 綾香の父親は納得した様子でそう答えた。すると、

「もう、お父さん、私がそんな嘘を付くはずないじゃありませんか、それにお父さんは以前言っていましたよね?」

 綾香は唐突にそんな事を言ったので。

「ん? 何をだ?」

 綾香の父親が自分の娘に向けてそう聞き返すと。

「動物に好かれる人は心の優しい素敵な人だって、だから、もし私が付き合うのなら、動物に好かれるような人を選びなさいと、以前お父さんは言っていました。だから、私の恋人である一輝くんはお父さんの言っていた心の優しい素敵な恋人だと、お父さんもそう思いませんか?」

 綾香は自分の父親に向けてそんな事を言った。すると、

「……まあ確かに、その点だけ見るとそうかもしれないな」

 娘にそんな風に言われたら何も言い返すことが出来ないのか、綾香の父親は渋々といった様子でそう答えた。すると、

「お待たせしました、コーヒーを持って来ました」

 綾香の母親がそう言って、両手で四人分のコップが乗っているお盆を持って、リビングへと戻って来たので。

「あっ、お母さん、僕も手伝います!!」

 一輝はそう言ってソファーから立ち上がると、綾香の母親の元へ歩み寄ってから、お盆の上の上に乗っているカップを四人の席の前へ並べ始めた。すると、

「あら、ごめんなさい、佐藤くんはお客様なのにこんな事をさせてしまって」

 綾香の母親は少しだけ申し訳なさそうな様子で一輝に向けてそう言ったので。

「いえ、気にしないで下さい、こういうのは嫌ではありませんから」

 一輝はそう答えると、そのままコップを机の上に並び終えて、再び自分の席に座った。

 そして、一輝に続いて綾香の母親もソファーに座ると。

「ふふ、綾香ちゃんが佐藤くんを恋人に選んだ理由が今の事で少しだけ分かった気がするわ」

 娘の顔を観て優しく微笑みながら、綾香の母親がそんな事を言ったので。

「えっ、そうですか?」

 少し驚いた様子で綾香がそう質問をすると。

「ええ、そうよ」

 そう言って、綾香の母親は一輝の方を観た。そして、

「佐藤くん、いきなりこんなことを言うのはかなり失礼だと思うのだけど、私は初めて佐藤くんの事を見た時、少し頼りなさそうな子だと思ったの」

 綾香の母親はそんなことを言ったので。

「いえ、大丈夫です、その評価は間違ってはいないと思いますし、ちゃんと自覚もしていますから」

 一輝は苦笑いを浮かべながらも素直にそう答えた。すると、

「そう、でも、私はそれだけじゃなくて、佐藤くんは優しい目をしていて、きっと中身も見た目通り、優しくていい子なんだと思っていたのだけど、その評価は間違っていなかったみたいね。咄嗟に私のお手伝いが出来るなんて私は凄いことだと思うし、私は綾香ちゃんには佐藤くんみたいに優しくて気遣いが出来る子が彼氏に向いていると思うわよ」

 綾香の母親は優しく微笑みながら、二人に向けてそう言った。そして、褒められ慣れていない一輝はそんな風に言われると、少し照れ臭くなってしまい。

「ありがとうございます、ただ、申し訳ありませんが、気遣いに関しては、僕は綾香さんに対してはあまり出来ている自信が無いです」

 一輝は照れ隠しをする様にそう言った。すると、

「あら、そうなの、でも、大丈夫よ、佐藤くんはまだ若いのだから、今から意識して心がけるようにすれば、その内自然に出来るようになっているわよ、それに」

 そこまで言うと、綾香の母親は一度言葉を切ってから。

「佐藤くんの彼女は綾香ちゃんだからね、きっと何時までも頼りない男の子では居させてくれないと思うわよ、ねっ、そうでしょう、綾香ちゃん?」

 再び娘の顔を観てそう言った。すると、

「そうですね、今の少し頼りない一輝くんも、それはそれで可愛くて好きですが、本音を言えばもう少し頼りになるような人になって欲しいです、だから、そのために私に出来ることがあれば、何でもするつもりです!!」

 綾香は力強くそう言った。すると、

「成程ね、綾香ちゃんは佐藤くんに頼りがいも求めているみたいだけど、佐藤くんはその期待に応えることが出来るかしら?」

 綾香の母親は一輝に対してそんなことを聞いて来たので。

「……ええ、勿論です、僕だって何時までも綾香さんに甘えているだけの情けない男で居ていいとは思っていません。なので、期待に応えられるように僕は精一杯努力します!!」

 一輝は力強くそう答えた。すると、

「そう、その言葉を聞いて安心したわ、佐藤くん、今後も綾香ちゃんの事をよろしくね」

 綾香の母親は少しだけ真面目そうな口調で、一輝に対してそうお願いをして来たので。

「ええ、任せて下さい!!」

 一輝も精一杯の思いでそう答えた。

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