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【連載版】罰ゲームで学年一の美少女に告白したけど何故かOKされました  作者: 向井数人
第12章 綾香の両親との対面
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第93話 挨拶の前の日

「一輝くん、私の両親は二人とも、明日は家で一輝くんに会ってくれるそうですよ」

 土曜日の夜、日課の電話で綾香は開口一番、一輝に向けてそう言った。なので、

「そうですか、それなら僕は昼ご飯を食べ終えてから、十三時半くらいには綾香さんの家に行こうと思っているのですが、綾香さんはそれでも大丈夫ですか?」

 一輝がそう質問をすると。

「ええ、大丈夫ですよ、それなら私の両親にはそう伝えておきますね」

 綾香はそう言ったので。

「分かりました、それではそれくらいの時間に綾香さんの家にお邪魔させてもらいます……あの、綾香さん」

「何ですか?」

「その、綾香さんのご両親はどういった方たちなのですか?」

 一輝がそう質問をすると。

「えっと、一輝くんはもしかして、私の両親に会うのに緊張していますか?」

 綾香は遠慮がちにそう質問をして来たので。

「それはまあ、当然ですよ、綾香さんの両親に何を言われるのか、気になって今から落ちつかないです」

 一輝がそう答えると。

「もう、一輝くん、別に結婚の挨拶に来るわけでもないのですから、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ、それに、その……私のお母さんに一輝くんとキスをしている所を見られてからは、私はよく一輝くんのお話を私のお母さんにしているのですが、お母さんは一輝くんの事を少し頼りなさそうだけど、優しくていい人そうで私にはお似合いだと思うと、そう言ってくれました」

 綾香は一輝を勇気付けるようにそう言ったので。

「そうですか、ありがとうございます……でも、僕が少し頼りなさそうに見えるとは、綾香さんのお母さんは何と言いますか、とても正直な人なんですね」

 一輝がそう答えると。

「あっ、すみません、一輝くん、こんな事を聞かされて気分を悪くしましたか?」

 綾香は少しだけ心配した様子でそう聞いて来たのだが。

「いえ、大丈夫です、僕が頼りなく見えるという事はちゃんと自覚していますから。でも、明日は綾香さんの彼氏としてちゃんとご両親に認められるようにしっかりしたところを見せられるように自分なりに頑張ろうと思っているので、綾香さんは僕のことを隣で見守っていて下さい」

 一輝がそう言うと。

「……一輝くん、分かりました、一輝がそこまで言うのでしたら、私は明日は一輝くんの隣で一輝くんのことを見守っていますね」

 綾香はそう言ったので。

「ええ、お願いします」

 一輝もそう答えた。すると、

「分かりました、因みに一輝くん、私のお父さんに付いてですが」

 綾香がそう言ったので。

「ええ、綾香さんのお父さんはどんな人なのですか?」

 一輝が改めてそう質問をすると。

「私のお父さんですか? そうですね……一言で言うと、真面目で優しいお父さんですよ、私たち家族を養ってくれるために毎日お仕事を頑張ってくれていますし、それに休みの日は家族三人で出かけたり、お母さんと二人でデートに出掛けたりと家族サービスもよくしてくれるので、一輝くんにも胸を張って自慢できる良いお父さんだと私はそう思っています、ただ……」

 綾香はそう言って言葉を切ったので。

「ただ、何ですか?」

 一輝がそう質問をすると。

「その……私のお父さんは私たち家族のことをとても大切に思ってくれているのですが、一輝くんは私の初めての彼氏なので、もしかしたら私の事を心配して、一輝くんには少しだけきつく当たるかもしれません。ですが、お父さんは悪い人ではありませんし、ちゃんと話をすれば一輝くんの事も分かってくれると思うので、その事だけはできれば覚えておいて下さい、私は一輝くんの事もお父さんのことも大好きなので、出来れば二人には仲良くなって欲しいですから」

 綾香はそんなことを言った。なので、その言葉を聞いた一輝は、

「……そうですか、分かりました、綾香さんがそこまで言うのなら、何を言われるのか正直今から怖いですが、僕なりに綾香さんのお父さまと仲良くなれるように努力してみます」

 綾香に向けてそう言った。すると、

「ありがとうございます、一輝くん!!」

 綾香は嬉しそうな声でそう言ったので。

「いえ、気にしないで下さい……でも、あれですね」

 一輝がそう言うと。

「あれとは、一体なんでしょうか?」

 綾香はそんな事を聞いて来たので。

「いえ、なんと言いますか、さっき綾香さんも言っていましたが、こんな話をしていると本当に結婚前の挨拶に行くみたいですね」

 一輝がそんな言葉を口にすると。

「…………もう、一輝くん、そんな事を言っていると私は本気にしてしまいますよ」

 綾香はそんな事を言ったので。

「ええ、勿論いいですよ、綾香さんは僕にとっては恋人として凄く理想的で素敵な女性ですし、綾香さんと結婚できるのなら、僕にとってはこれ以上の幸せは無いと思うので、綾香さんと本当に結婚できるのなら僕は凄く嬉しいです!!」

 一輝が正直にそう答えると、綾香は少しの間スマホ越しで黙っていてから。

「……そうですか、えっと、すみませんが一輝くん、少し用事が出来たので、今日はもう電話を切りますね」

 少し慌てた様子で綾香がそう言ったので。

「えっ、あっ、はい、分かりました、それでは綾香さん、お休みなさい」

 一輝がそう言うと。

「ええ、お休みなさい、一輝くん……明日家に来るのを楽しみに待っています」

 綾香はそう言って電話を切った。そして、

「綾香さん、急にあんなことを言いだすなんて一体どうしたんだろう……もしかして、僕が結婚できたら嬉しいなんて言ったから照れたりしたのかな」

 一輝はそんな事を呟いたのだが。

「……いや、綾香さんに限ってそれは無いか、僕の母さんにそんな事を言われても綾香さんは余裕で返事を返していましたからね、それくらいの事で綾香さんが動揺するとは思えないな」

 一輝はそう言って、自分の考えをすぐさま否定したのだが。

 一方その頃、そんな綾香はというと……



「もう、一輝くんがいきなりあんなことを言いだすので、つい電話を切ってしまいました……私はもう少し一輝くんと話をしたかったのに」

 自分の部屋のベッドに仰向けに寝転び、初めてのデートの時に一輝に取って貰った犬のぬいぐるみを抱き締めながら、綾香は少しだけ不安そうな様子でそう呟いた。しかし、

「でも、一輝くんがあんな風に自然に言ってくれたということは、一輝くんは本当に私と結婚できたら嬉しいと、そう思ってくれているんですよね……」

 綾香はそう言うと、自分の胸元に居る犬のぬいぐるみを力強く抱きしめた。そして、

「結婚ですか……正直、今の私にはどういったモノなのか、まだはっきりとは分かりませんが、一輝くんとなら私の両親みたいな素敵な夫婦になれる気がします……なので一輝くん、明日は本当に頑張って下さいね、もし結婚するのなら、義両親との仲は良い方が絶対にいいですから」

 綾香はそう呟くと、嬉しそうな笑みを浮かべながら犬のぬいぐるみの頭を優しく撫でてあげたのだった。

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