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第91話 試験の結果

 そして次の日の日曜日も一輝と綾香は一輝の家で勉強会をした後。

 更に一週間の試験勉強期間を過ごして、一輝と綾香は期末試験を迎えた。そして……



 全ての試験を終えた後の金曜日の放課後。

「それでは一輝くん、早速ですがテストを見せ合いましょうか」

 学校近くのファミレスで一輝は綾香と向かい合って座っていて、二人がドリンクバーを頼み終えた後、綾香がそう言ったので。

「ええ、そうしましょうか」

 その言葉を聞いて一輝もそう答えた。

 今日になって、一輝と綾香の手元には全ての教科のテストが帰って来たので、二人は勝負の結果を知るために、このファミレスへと来たのだった。すると、

「ところで一輝くん、私たちの勝負の内容は覚えていますか?」

 綾香は一輝に対してそう質問をして来たので。

「ええ、勿論です、国語、数学、理科、社会、英語の5教科で勝負をして、僕の点数が数学と後何か1教科でも勝っていたら僕の勝ち、そうでなければ綾香さんの勝ちというものですよね?」

 一輝がそう答えると。

「ええ、そうです、因みに負けた方は勝った方のお願いを何か1つ聞いてあげないといけないということになっているのですが、一輝くん、大丈夫ですか?」

 綾香はそんな事を聞いて来たので。

「えっと、大丈夫とは一体何がですか?」

 一輝がそう質問をすると。

「本当にこの勝負をするのかどうかです、一輝くんには申し訳ありませんが、私は今回一輝くんと一緒に勉強会が出来て、いつも以上にテスト勉強に身が入ったので、今回のテストの点数はいつも以上にいいですよ」

 綾香は自信満々といった様子でそう言った。しかし、

「……ええ、大丈夫です、綾香さんにそんなことを言われると少し、いえ、かなり怖いですが、僕も今回は綾香さんと一緒に勉強が出来たので、いつもよりかなり点数はいいです、それに」

 そこまで言うと、一輝は一度言葉を切ってから。

「試験が終わったので、今度は僕が綾香さんの両親に挨拶をしに行かないといけませんから。それなのに、これくらいのことで逃げる訳にはいきませんよ」

 一輝は綾香に向けてそう言った。すると、

「そうですか、分かりました、それなら約束通り、罰ゲームをかけてテストの点数を見せ合いを始めましょう」

 綾香はそう言ったので、

「ええ、そうしましょう」

 一輝もそう答えた。そして、

「それでは一輝くん、最初はどの教科から見せ合いますか?」

 綾香はそう言ったので。

「そうですね、それなら最初は数学からでお願いします、これで勝てていないと、そもそも勝負の舞台にすら立てませんから」

 一輝がそう答えると。

「分かりました、それでは最初は数学のテストから見せ合いましょう」

 綾香はそう言って、自分の数学のテストを鞄から取り出すと、テストの点数が観えないように裏向きで机の上に置いたので。

 一輝も同じように鞄の中から数学のテストを取り出すと、それを裏向きで机の上に置いた。すると、

「ところで一輝くん、今回の数学の試験結果はどうでしたか?」

 綾香はそんな質問をして来たので。

「因みに綾香さんはどうでしたか?」

 一輝はそう聞き返すと。

「私ですか? そうですね……私の分からない所は一輝くんが丁寧に教えてくれたので、数学は苦手な教科ですがいつもよりも点数はよかったです、ですが」

 そこまで言うと、綾香は一度言葉を切ってから。

「一輝くんが前回と同じくらい良い点数を取っていたのなら、残念ですが私の負けですね、それで一輝くんはどうでしたか?」

 綾香が改めてそう質問をして来たので。

「そうですね、それなら数学は多分僕の勝ちです、いえ、そもそも数学に関しては僕が負ける事は絶対にありせんが」

 一輝がそう答えると。

「えっ、それってもしかして」

 綾香が少し驚いたようにそう言ったので。

「ええ、そうです」

 そう言って、一輝がゆっくりと自分のテスト用紙をひっくり返すと、名前欄の横には100点とそう書かれていた。

 そして、その点数を観た綾香は少し驚いたような表情を浮かべると。

「一輝くん凄いですね、私も中学生の頃なら何度か100点を取ったことはありますが、高校に入学してからは私は一度も100点を取ったことはありません、何度も言いますが一輝くんは本当に凄いです!!」

 何故か綾香は自分が100点を取ったかのように嬉しそうに微笑みながらそう言ったので。

「えっと……ありがとうございます、綾香さん」

 一輝はそう言った。しかし、普段あまり褒められる事がない一輝からすると、綾香にこんな風に褒められ続けていると、何だが無性に恥ずかしくなって来たので。

「えっと、因みに綾香さんの数学の点数は何点だったのですか?」

 一輝が話を逸らすように綾香にそう質問をすると。

「えっ、私の点数ですか?」

 綾香はそう言ったので。

「ええ、そうです、僕は100点だったので負けることはありませんが、綾香さんも100点を取っていたら数学は引き分けになるので、綾香さんの点数も見せてもらえますか?」

 一輝がそう答えると。

「……一輝くん、残念ですが私の数学のテストは100点ではありません、それに一輝くんの立派な点数を見た後だと私の数学の結果を観てもらうのはとても恥ずかしいので、申し訳ありませんが数学に関しては私の負けでいいので、私の数学の点数は秘密ということにさせてもらえませんか?」

 綾香はそんな事を言ったので。

「そうですか、分かりました、ただ、毎回学年10位以内の成績を収めている綾香さんの事なので、そんなに酷い点数ではないとは思いますが、綾香さんがそこまで言うのなら、数学の点数は秘密ということでいいですよ」

 一輝がそう答えると。

「一輝くん、ありがとうございます」

 綾香はそうお礼を言ったので。

「いえ、気にしないで下さい、僕も綾香さんに100点のテストを見せられたら、自分の点数なんて恥ずかしくて見せられないと思いますから、でも、よかったです」

 一輝がそう答えると。

「よかったって、何がですか?」

 綾香がそう質問をして来たので。

「数学の点数で僕が綾香さんに勝てた事がです、幾ら綾香さんが勉強が出来るとはいっても、さすがに全教科負けたとなると彼氏としての僕の立場が無くなってしまいますから」

 一輝が答えると。

「そうですか、一輝くんがそう思ってくれたのならそれだけで、私はこの勝負をして良かったと思います。それに何度も言いますが、高校のテストで満点を取れるのは本当に凄いことだと思いますよ、私には出来ない事ですから、ですが」

 そこまで言うと、綾香は一度言葉を切ってから。

「一輝くん、分かっていますよね、幾ら数学で100点を取ったとしても、他の4教科で私に勝てなかったら、この勝負は私の勝ちですよ」

 綾香はそう言ったので。

「ええ、勿論分かっています、ですが数学で勝つことが出来たので僕にも勝てる希望が出てきました。なので、残りの4教科もこの調子で見せ合いましょう」

 一輝もそう返事をすると。

「ええ、そうですね」

 綾香もそう答えて、テストの点数の見せ合いを再開した。

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