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突然の告白
ーーーー穏便な生活を送るはずだった。
明日も今日と同様、大学へ行き
帰りには友達とカフェに行く予定だった。
それなのに。
「.....なんでこうなっちゃったかな」
ため息をつきながら、ぽつりと呟いた。
大きな荷物を持ち、自分の家ではない
庭付きの大きい屋敷の前で、門が開くのを待つ。
3メートルはあるでしょ、この門。
敷地も私の家の何軒分だろう.....。
私、佐倉ひなたは、とある事情から
昨日まで亡くなっていたと思っていた祖父母の家で
今日から住むことになりました。
「お待ちしておりました。
旦那様と奥さまがお待ちです。」
門が開き、
20代ぐらいのエリート執事さんが出てきた。
そりゃ執事さんいるよね、こんな大きいお屋敷だったら。メイドさんも沢山いそう....。すごすぎ。
「お荷物、お持ちします」
「あ、すみません、ありがとうございます....」
エリート執事さんは不安そうな私を見たからか、
ニコッと私に微笑んだ。
しかし、そんな笑顔で私が安心するわけがない。
なぜなら、今日から私は人間の生活ではなく
ーーーーーー吸血鬼としての生活が始まるんです。