元魔王の孫
「ライ....ト....おまえ....だけ....でも....」
「はっ!口ほどにもない!ハッハッハッハ!クソザコだな魔王も、まぁこれで魔王の座は俺の物だ!」
その日僕のおじいちゃん(魔王)は死んだ。
おじいちゃんを倒したのは現魔王である。
そしておじいちゃんの跡継ぎ(次の魔王になる事)になるはずだったお父さんは僕を守るために戦って死んだ。
ーーーーーーー
「ハァー!」
「うーさんそろそろご飯ですよー!剣の修行もほどほどにしてくださーい!」
「おぉ!そうか!今日の朝ごはんは誰担当だ?」
「私です!目玉焼きと、焼き魚と....」
「あぁ、すまん急に体調が....朝ごはんは抜きにしてくれ」
「そうなんですか?体調悪いようには見えないですけど」
そんな話が外から聞こえてくる。
「まぁ、分からんでもないが....スイが頑張って作ってくれたんだから仮病を使って食べないのはどうなんだ?なぁ、レオナ」
「そうですね、私も余り関心はしませんね」
「だよなぁ」
「まぁ、うーさんのやってるのも理解できます。ライト様はこの料理美味しいですか?」
「レオナもグイグイくるな、まぁ、美味しいとは思わんよ、でもスイが頑張って作ってくれたんだから美味しく食べるよ」
「そうですね」
「とりあえず食べてみてくださいよ!美味しいかは多数決に決めましょ!」
「おう!挑むところだ!万表一致で全員お前の料理を不味いっていうぞ!」
「はぁ?私の料理は世界一なんですよ?」
「落ち着け二人共何があった、説明してみてくれ」
二人はあったことを俺に説明してくれた。
どうやらスイの料理が旨いかどうかだったらしい。
とりあえず食べてみて多数決することになった。
結果は同票スイと俺が旨いに入れた。
うーさんとレオナは不味いに入れた。
「やっぱり私の事を理解してるのはライト様だけですぅ~」
「あっ、あぁ、そうだな」
正直な票を入れるとスイが悲しむと思ったから旨いに入れた。
「えぇ!ご主人様の舌腐ってますよ!レオナに見てもらいましょう!」
「そうか?俺は純粋にスイの料理好きだぞ」
「ですよねぇ~」
そういう甘えた声をだす、この投票の張本人のスイはスライム女の子で得意な属性は水と風だ。正直スイは料理が下手である。
「どれ後で見てやろう」
真面目に検査しようとしてるのはラミアのレオナだ。料理はすごく旨い。得意な属性は全てらしい。
「そうだ!ぞうだ!見てもらいましょう!ご主人様!」
俺の事をご主人様と言ってるのは魔獣属のうーさん名前が長いのでうーさんと皆呼んでいる。料理は普通。得意な属性は火で主に剣を使って戦う。
そして俺はライト、500年前に起こった戦いから生き延びた元魔王の孫である。今は現魔王に復讐するために剣術等を磨いている。
そしてここは元魔王がつくった別荘のようなところである。元魔王はとても優しく勇者や冒険者が経験値をあげられるようにと簡単なダンジョンをつくった。でもそこをうまく使って僕らはここで生活してる。ただし、見た目はダンジョンにしか見えないためよく冒険者などが来る。
「おぉ!すげぇ!レアな宝物がいっぱいある!」
下から声が聞こえてくる。
「やれやれまたか....今回の追っ払い役は?」
「俺だ」
「おぅ!ご主人様あんまり本気出さないでな」
「分かってるよ....」
下に行くと案の定、冒険者グループと思われる四人がいた。
するといきなり俺を見つめ襲いかかってきた
「オラァ!」
大剣を使って俺の首元を狙ってきた。
素早く俺は剣を抜き大剣から守った。そのまま大剣を振り払い俺は剣術を使った。
「つばめ返し!」
と同時に幻術を使い切られたように思わせた。
すると今度は後ろから小さい剣を二つ持った女が襲いかかってきた。
しかし俺は素早くそれを避けて魔法を唱えた。
「炎の精霊よ我に力と名誉を与えよ。さすればきっと正解の道え導くだろう。flame radiation!(火炎放射!)」
火炎放射のように女の体を焼き付くした。
そしてまた幻術を加えあたかも燃えたように見せた。
そして後ろにいた二人が魔法を唱えた。
「A級魔法!huge fist!」
すると大きな拳が降ってきた。
俺は不意に、「ライフカウンター!」と唱え大きな拳を受けた。普通はひとたまりもないであろう....
しかし俺はライフカウンターを唱えたおかげで助かった。
そして魔法を唱えた一人に「huge fist!(巨大な拳)」と唱えた。
同時にその一人は魔法をガードしたため気絶で済んだ。
ライフカウンターは受けるはずのダメージを半減にする魔法であり、元々受けるはずだったダメージを倍にし次にだす魔法の威力を2倍に出来るという魔法だった。
そして最後の一人は腰が抜けたらしくその場で倒れこんだ。
「お前こいつらをここから離れてから復活させろ、二度とここに来んなよ?」
「はい....」
上を見上げると屋根に壁があいており、「やべぇ!うーさんに怒られる!」なんて思っていた。