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SENSES  作者: 梅谷 雅
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エアーの場合

エアーの場合


で? あたしにそのあんたたちのボスの行方を捜してほしいっていうこと?

『はい、お金は十分に用意しています。私たちのボスをどうか探してください』

あんたたちがまさかあたしのような人間を頼ってくるなってねぇ。こんな世の中なんだからもっといい奴がいるはずよ?

『残念ながらあなたほど【探索】に優れた奴なんていません』

そうらしいわね、その証拠に【悪魔様】があたし程度に敬語使ってんだもんね。いいわ、やってあげる。それで? 必要なものは持ってきてくれたのかしら?

『はい、ボスのこれが入ったビデオです』

いいわ、聞かせなさい。


悪魔たちはあたしに従ってそのビデオを流したわ

『ボス、やはり天使どもこの世界を安定させるためとか言って俺達のことを消すつもりだ!』

『あ? んなのどうでもいい。来たときに蹴散らせばいいだけだ』

『とは言いましても何の対策もしないのはまずいでしょう』

『いざとなれば』

ブチッ


これ以降は?

『極秘の案件のためここまでです』

まったく、隙がないったらないわね。でも、声があれだけしっかりしてるんなら問題ないわ。少し静かにしてね。

【地獄耳】

『………………』

もういいわよ。ここから西に400キロぐらいのところで何かやってるみたいね。内容は知りたい?

『わかるのでしたら』

えぇっと、最終兵器はお前たちに渡す。だが、使用は俺のほうで指示する。ですって。ん? どうしてあたしは今にも殺されそうな状態にいるのかしら?

『さっき言っただろ? 極秘案件のためここまでだって』

ふぅん、てことはあたしのことを殺すの?

『ついてくるなら殺さない。いや、性格には俺達の奴隷になるなら生かしておいてやる』

一つ面白い話を知っているかしら?

『生きる気がないみたいだな。最後の言葉ぐらい聞いてやるよ』

ありがとう、弱いものは一人じゃ何もできないと思う?

『くだらない、一人であっても自分しだいで何かしらやれるさ』

あら、あなた見かけによらずいいこと言うのね?

『もう終わりか?』

まさか、続きがあるわ。あたしはそうは思わない。あたしが何もできないからね。

『お前はお前で探索とかができるじゃねぇかよ』

そうね、でもはじめから備わっていたものじゃないわ。

『あ?』

言っていることはわかるかしら。あたしは【一人では何もできない】

『………………で?』

こんな状況あたし一人じゃ乗り切れないわ。でも、あたしにはこの耳がある。知ってる? あたしがこの世界でなんって呼ばれてるか

『探索屋』だろ?

正解……半分ね。でも、それは表向きで裏は違うのよ

『妙なまねをするな! 殺すぞ!』

【裁きの音】


パチンッ


指パッチンだった。

ただの指パッチン。

だが、悪魔は消える。

灰隣消える。


これがあたしの本来の能力よ。

【閻魔召喚】

指パッチンをした際にあたしの鳴らした音を聞いた【あたしの敵対者】を全て消してくれるの。

もちろんあたしの力じゃないわ。

閻魔様の力よ?

だってあたし地獄耳の持ち主だもん……それぐらいできて当然よ?


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