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SENSES  作者: 梅谷 雅
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マウスの場合

マウスの場合


おいマウス! あっちでドラゴンと戦ってる悪魔がいるらしいけどどうする?

知るか、ほっとけ。どうして俺がわざわざそいつらのところに行かなくちゃ行けないんだ?

マウスだったらあいつらのことを止められるじゃないか!

それは俺にそいつらを殺せということか?

いや、そうじゃねぇけど……

だったらどういうことだい? 

あいつらの近くに人がいたんだ。

ほっとけ、そんなところにいる奴が悪い。助けたいのならお前一人で助けろ。それとも死ぬか?

死ぬって何で俺がそ……

あ~あ、死んじゃった。駄目だよ? 俺がウザイと思ってるのに無理して話してちゃ。


俺はマウス。

ネズミの方ではなくて口のほうだ。

どうして俺の前にいた友達? 誰だこいつ。

まぁ、こいつが死んだのは俺が殺意と込めて死ねといったからな。

それにこいつ俺と同じように死ねなんていっちゃ駄目さ。

……俺の能力は【真実の口】だ。

俺が殺意などを持って発した言葉と同じ言葉を発した者は必ずそれと同じことになる。

言葉を無理やり真実に刷るって奴だ。

問題は、言葉が話せない奴には通じないってとこなんだよなぁ。

まぁ、その人間って言うのを見てやるとするか。

どれどれ?

ほう、本当にドラゴンと悪魔がドンパチやってるよ

それで人間って言うのは……チッ、ガキじゃねぇか。

めんどくせ……やるか


おーいお二人さーん

『あ? 人間じゃねぇか』

グルルルルル

もう少しあっちでドンパチってくんねぇかなぁ? ここにガキがいるんだよ

『俺達がお前ら下等生物の言うことを聞くとでも?』

グルルルルルルル……スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

おっと、ブレスは駄目だな。お口チャックでね……【口封鎖】。

グル? グググググググンンンン

どうした? あけられないのか?

『お前、何した?』

さぁ、なんでしょう? お口でも渇いたんじゃないですか?

『渇いた? ん!?』

はいはーい、さよぉならぁ

悪魔は干からびた。

悪魔が【口でも渇いた】と言えば口しか渇くことはない。

しかし、渇いただけだと全身が乾く……干からびることになる。


さて、残りはこのドラゴンだな。本当はお前が話せるなら一番早いんだけどな

そのとき、マウスに向かって尻尾が襲い掛かってきた

うわっしょい!!

間一髪のところでかわせたがあたりに合った瓦礫などはきれいに掃除された

てめぇ……ぜってぇゆるさねぇ。

ゴゴゴオゴゴゴゴゴゴゴ

あ? てめぇがお口チャックしてたってしゃべれなくたっててめぇを消す方法は俺にはあんだよこんにゃろう!

ググググウグググググウググググググ

我、汝に問う。

我、汝を求む。

 黒より深く

 白より高く

 血の滴りを受け

 その身に宿す

 漆黒と純白二つを宿し天上の神

 我の求めを受け入れたまえ

 】

死にさらせこのくそドラゴン!!

【龍殺しの雷】

ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン

おっと、ついでにお口開かせてあげるよ

グガギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

死ぬまでその雷の中で叫び続けろ……くそ野郎

さてと、ガキ大丈夫か?


『ひっ』

あ? お前人間じゃねえのか?

『悪魔です。でも、さっきのあの二人が僕のお金とって……』

ふうん、それでなんであいつらけんかしてたの?

『どっちが僕のお金全額取るかって』

ふうん、それで何もせずそうやって泣いてたのか。本当にただのガキだな

『どうして人間がそんな力を?』

ムカついたからだ。それ以外に説明できねぇ。ムカついてこいつらを自分の力で黙らせてぇって思ったらできるようになってた。さっきの大技だって本来詠唱いらねぇんだわ。お前らが遊び感覚で滅ぼすなら俺も遊び感覚でてめぇらをつぶす……それだけだ。もし、文句があるなら大人になってから挑んできな。ガキと戦うつもりはねぇよ

『あの……』

あ? 礼ならいらねぇぞ?

『僕を弟子にしてください!』

は?


こうしてマウスには弟子ができた。


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