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第14話:探偵に襲い来る魔手

 警視庁。

 京一がデスクでお茶を飲んでいると、彼の携帯に電話が入った。

「もしもし?」

「高岩 京一さんの携帯ですね? 聡美です」

「ああ、どうも。どうしたんです?」

「実は折り入って相談があるんですけど、後でお会い出来ませんか?」

 京一は時計を見る。時刻は午後五時を回っていた。

「それじゃあ、定時なんで、今から事務所の方へお伺いしますよ」

 京一は警視庁を出ると、黒川探偵事務所へと向かう。

 目的地に着き、中へ入る。

「お待ちしておりました」

 聡美が会釈をした。

 京一も会釈をする。

「ご相談とは何でしょう?」

 聡美は無言で写真を取り出した。

「これは?」

「私、ストーカーの被害にあってるんです」

「ストーカー、ですか」

 京一は写真の男を見る。

「この男がそうなんですか?」

「ええ。知り合いの探偵に撮ってもらいました」

「で、俺にどうしろと?」

「住所を調べて警告してほしいのです」

「分かりました。被疑者に見覚えは?」

「ありません」

「そうですか。これまで、何かが送られて来たりしたことはありますか?」

「香水と花束ですね。気味が悪いので捨てましたけど」

「そうですか。残ってれば指紋照合が出来たのですが……」

「それはすみません」

「別にいいですよ。お宅はどちらになられますか?」

「この上です」

 聡美は頭上を指差した。

「お部屋を拝見させて頂くことは?」

「いいですよ。一緒に行きましょう」

 京一は聡美と共に事務所を出て上の部屋の前に移動した。

 聡美が鍵穴にキーを差し込む。

「あれ?」

「どうしました?」

「鍵が開いてるんです」

「ここにいて下さい」

 京一は中へ入った。

「警察だ!」

 忍び込んでいた何者かが窓から脱出した。

「待て!」

 窓際まで追いかけるが、何者かは既に地上を走って逃げていた。

 京一は玄関へ戻る。

「聡美さん、何か無くなってるものがないかご確認を」

「はい」

 聡美は部屋へ入って行く。

 それから暫くして、聡美が出て来た。

「部屋を見てたらこんな物が……」

 聡美が差し出したのは、コンセントに差し込むタップだった。

「うちにタップはないんですけど……」

「盗聴器かもしれません」

 京一は指紋がつかないように手袋をはめてタップを分解した。

「どうやら盗聴器のようですね……」

「それで、中には誰かいたんですか?」

「顔は見てませんが、誰かいましたね。逃げましたけど」

「怖い……」

「取り敢えず、刑事を何人か張り込ませますので、それで様子を見させて下さい」

「殺されないでしょうか?」

「殺されないよう十分注意します」

「そうですか……」

 京一は警視庁に電話をかけ、事務所の前に刑事を何人か張り込ませた。

 その夜、写真の男が現れる。

 張り込んでいた刑事たちは、写真の男に声をかけた。

「すみません、ちょっとよろしいですか?」

「何だ、あんたら?」

 刑事たちは男を囲み、警察手帳を見せた。

「ここで何をなさっているんですか?」

 逃げ出そうとする男。

 刑事たちは男を取り押さえ、警視庁へ連行した。

 取調室で話を聞く。

「貴方、先ほど探偵事務所の上の部屋に入りましたね?」

「入ってねえよ!」

「あの部屋にはないはずのものがありました」

 取り調べ担当官がタップを取り出す。

「これがどうしたってんだよ?」

「これには犯人のものと思われる指紋がついていました。貴方の指紋と照合したいのですが、提供して下さいませんか?」

「くっ……」

 男は苦虫を噛み潰したような表情になる。

「住居不法侵入で逮捕します」

 取調官は男を家宅侵入罪とストーカー規制法違反で逮捕し、東京地検に送検した。


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