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拝啓、世界の主人公達へ  作者: 藤基ねる
ラナンキュラス編

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3/3

第3話:逮捕、狙われた国宝

 馬車に乗ってから一週間。

 日が東から登ると同時に、目的地であるラナンキュラスの城壁が見え始めていた。


 ーーー


 城壁の高さ10メートル程の巨大な門の前で馬車から乗客が降りていく。

 俺たちもその後に続いて馬車から降り、両手を天に上げ、伸びをする。


「やっと着いた」


 少し疲れを感じながら、大きな門が開くのを見ていると後ろから声をかけられる。

 この前チケットをくれた男性だ。


「これから博物館に行くのかい?」

「いや、まずは宿を探そうと思ってるけど……」


 男性はその言葉を待ってたと言わんばかりの声色で話し始める。


「そしたら、私の知り合いが経営している宿はいかがかな。私の紹介なら安くしてもらえるだろう」


 なんともありがたい申し出だが、そこまでしてもらって良いのだろうか。

 少し疑問を持ちながら、それ以外に宛もないので、ここはご厚意に甘えて肯定の返事をする。


「じゃあ、よろしく頼む」

「あぁ、命の恩人だからね。借りは返す主義なんだ」


 宿の場所を教えてもらっていると、後ろから視線を感じる。

 オリアだろうか。

 なにか気になることでもあるのか?

 そう思っていると忙しいのか、男性はそそくさと行ってしまった。


「さて、この宿に荷物置いたら、博物館に行くか」

「……っす」


 オリアの歯切れの悪い返事はあまり気にせず、俺らは宿に向かった。


 ーーー


 宿に荷物を置いた後、そのまま博物館へと来ていた。

 さすが王族主催の博物館。

 それも衣服の国のだ。

 歴史のありそうな服や生地、道具まで様々なものがガラス張りに展示されていた。

 金を基調としたこの建物は、自分の目には少し眩しく見える。


「アーヴァさん。これなんですかね?」


 オリアが指を指したのは、木製の棒に巻かれた白い糸と金で作られた小さな編み機だった。

 他の展示物と同じくガラス張りになっているが、他と違いかなり厳重に保管されているようで近づけないよう柵が張られている。

 柵の前に看板があり、それには「ラナンキュラス国宝、アルカナの糸と純金の編み機」と書かれている。

 さすが国宝と言うべきか、糸でも目を奪われるぐらい綺麗であり、他の客もこの国宝に釘付けだ。


「この国の国宝らしい」

「国宝?生で見れるなんてラッキーっすね!」


 一生に見れるかどうかの代物、しっかりと眼に刻みつける。

 時間は有限だ。他の展示物を見ようと歩き始める。

 見ているうちに少し違和感を感じていた。

 看板もあり、明らかになにかが展示されていた形跡のあるショーケースに展示されていない場所が度々見えるのだ。

 なにか理由があって展示していないのかわからないが、ある婦人の客の話が聞こえてきた。


「盗みがあったそうよ」

「またあの泥棒?」

「怖いわねぇ……早く捕まらないかしら」


 泥棒?

 またということは一回だけの盗みというわけではなさそうだ。

 さっき気になっていた展示されていないショーケースは、もしかしたら盗まれたものが入っていたのかもしれない。


「どうしたんすか?」


 深く考え込んでいたら、展示物を見ていたオリアに顔を覗かれてしまった。


「いや、なんでもないよ」


 自分に関係ないことなのに、なぜか気になってしまった。

 初めての外国に少し緊張しているのだろうか。


「もう19時になる。そろそろ宿に行こうか」

「はいっす!」


 泥棒のことは忘れ、ラナンキュラスを楽しもう。

 そう思いながら、俺達は帰路につくことにした。


 ーーー


 帰り道でレストランに寄り夕飯を食べた後、宿へと戻る。

 宿は木造で少し年季が入っている。

 オリアとは別々の部屋であり、一部屋6畳ばかりの部屋であった。

 部屋の片隅にはベッドがあり、俺は部屋に着いたや否や、充電が切れたようにベッドに寝転ぶ。

 明日もしたいことがいっぱいだ。

 次の国についても考えたい。

 そんな考えが頭に次々過っていくと同時に、猛烈な眠気が襲ってくる。

 その睡魔に身を任せ、俺は夢の中へと落ちていった。


 ーーー


 ドンドンドン!


「……?」


 意識が朧げになりながら、自分の部屋のドアが叩かれているのが分かった。


「何だ?」


 目をこすりながら起き上がり、ドアの方に歩く。


「はい?何でしょうーーーー」

「アーヴァ・ガネーシャさんでしょうか?」


 ドアを開けると、きっちりとした隊服のような格好をした人が三人ほど押し寄せてきた。


「えっと……」

「私たちは、国直属の兵であります」


 目が覚めてきた。

 国直属の兵?

 そんな人たちがなぜ俺に?


「あの一体何が?」

「アーヴァ・ガネーシャ殿、貴方に国宝を盗んだ疑いで逮捕状が出ています」




「……は?」

超遅れました。

もっと早く投稿できるよう努力はします。

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