ep3「肛門エヴァンジェリストへの道」
聖フンデルク王国第一王子、フェルディナント・ウンゲルン・ラッヘンバッハ――通称「けつあな王子」。
かつて“肛門教団”の秘密結社に潜入した彼は、自らの尻に宿る神性に気づいてしまった。
だが、肛門は語らない。ただ沈黙するのみ。
“排泄と魂の循環”を説くため、王子はついに新たな使命に目覚める――
そう、「肛門エヴァンジェリスト(伝道師)」として。
「この国に、正しい排出を!」
王子の熱き布教活動が、今、静かに……そして臭やかに幕を開ける!
「肛門よ、われに語りたまえ……」
朝霧の立ち込める王都の裏通りで、第一王子は今日も祈っていた。
地面に描かれた謎の円陣。中央には、神聖な排便ポーズの石像。
その姿を見た通行人は、皆無言で立ち去る。
「殿下、また“穴語り”を……!」
教育係のネレアがため息をついた。
「ネレアよ、汝はまだ理解しておらぬ。“出口”なくして、“自由”はないのだ」
「はあ……」
フェルディナントは目を閉じ、静かに肛門を締めた。
まるで宇宙を内包するブラックホールのごとく。
彼の頭の中に、神託が降りてくる。
――フェルディナント、伝えよ。
汝の肛門は、恥ではなく、誇りであると。
「……おお、肛門神アナル=サンクティスよ!」
フェルディナントは立ち上がり、拳を天へ突き上げた。
その瞬間、背後から眩い光が走る。
王宮の便所塔が――爆発した。
「また便塔が……!」
ネレアが叫ぶ。
だが王子は笑っていた。
「浄化だ、ネレア。これは浄化の兆しなのだ!」
その後、王子は「肛門エヴァンジェリスト」を名乗り、布教の旅に出る。
村に入るたびに語るのは、排出の尊さと便座の平等。
信者が一人増えるごとに、王子のスローガンは広まっていった。
「すべての肛門に、平等を。」
「罪を出せ、恥を捨てよ。」
「便意は自由だ!」
やがて王国全土に、“排泄の福音”が響き渡る。
だが、そんな王子をよく思わない者もいた。
聖下水省、通称「クソ庁」である。
彼らは国家の排水を統制する権力を握り、王子の“自由排出思想”を危険視していた。
「けつあな王子……貴様の理想は、国を流すぞ」
闇の声が囁く。
王子は、静かにズボンの後ろをたたいた。
「ならば、我が尻で受け止めよう。国の未来を、な」
ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
王子の旅はついに“肛門啓蒙期”へ突入しました。
彼の「信仰」はどこへ向かうのか?
そしてネレアの胃は、いつまで耐えられるのか?
次回も、あなたの尻と心を清めに参ります。
――ニコニコひよこ




