バニーガール
蒼太と星流と黄色い鳥が森林の中へ入っていくと、ウサギの耳が頭から生えていて黒髪のロングの髪型で、お姉さん座りで首より下は全身網タイツに黒のエプロンをした格好の異世界バニーガールがいた。
「あん、痛いよう」
バニーガールは、目に涙をうるうるさせていた。左足の網タイツだけ破れた箇所があり、どうやら、彼女は左足を怪我をしているようだった。
「蒼太さん、あなたの回復能力でバニーガールを助けましょう」
黄色い鳥に促され、蒼太はバニーガールの左足に手をかざした。すると、バニーガールの左足が光だし、つるつるで綺麗な肌色の足へと回復するのだった。
「わぁ、凄い凄い」
バニーガールは、飛び跳ねながら喜んだ。
「お礼に、お城へ行く近道を教えましょう」
バニーガールは、森のロープウエイ乗り場へと案内してくれた。案内する間、蒼太にべったり抱きついて来るもんだから蒼太は、夢見心地だった。星流は、その間明らかに不機嫌そうな顔をしていた。
「これに乗れば、お城まで五分です」
バニーガールとはそこでお別れして二人と黄色い鳥は、ロープウエイに乗った。
「蒼太は、ああいう感じの積極的な女の子が好きなんだね」
星流は座席シートに座り、肘をついて外を眺めながら呟いた。
「どう?上からだったら胸見える?」
「ばぁっか。見えてないよ」
実際は、見えていた。できれば、顔を星流の程よい大きさの胸にうずめたいとさえ一瞬思った。だけど、蒼太も外を向く。(何なんだこの空気は。星流が僕のこと好きみたいじゃないか)
「ねぇ、制服取り戻して元の世界に戻ったらさ、蒼太と付き合いたい」
星流は、落ち着いていた。
「勘違いだろ。」
蒼太は、照れながらぶっきらぼうに言った。
「どうかな」
その時、到着のブザーが鳴った。
「蒼太のカッコいいところ見せてよ」
「ばか言うなよ。僕は、回復する能力しか持ってない」
なんだか二人は、もうすでにボスとの戦いのゴングが鳴ったような気がしていた。