表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフ賢者の子育て日記  作者: 剣の道
第一章 新生児編
14/35

14.エルフ賢者とポーション作り

 何事も無く薬草採取を終了して冒険者ギルドに帰ってきた。そうそうなんかある訳も無くあったら薬草採取はもっと高い!


 サーシャに普通に販売した。セラム草は2500ピコ、解毒草は2000ピコ、三日月草と満月草はそれぞれ3500ピコ。〆て11500ピコなり~。


 やったね。これでソウタの産着が買える! 一着しかなかったから気になってたんだ。夜は私の一張羅に包んで過ごしていたけど何とかしてもう1着いやいや、もう2着はほしい。


 ママ友のところで、―まだ名前も覚えていない―お乳を貰ってから薬師ギルドにいく。私のお昼ご飯は抜き。とほほ。時間がなかったんだ。


「こんにちは~。ポーション作りに来ました」


「はいは~い。お待ちしてましたよ? ずいぶん遅かったですね」


「うむ。午前中は薬草採取に出ていたから、ポーション作りは午後からだな」


「あ! そう言うことでしたか。納得です。じゃあ、こちらに。材料とかはもう揃っていますから。それで今日はどのくらい製作する予定ですか?」


「100本くらい?」


「100!? え? 何時までやるつもりですか? って魔力がそんなに保ちます?」


「えーと。余裕を持って魔力を残しておきたいから100なんだけど……。時間は2刻くらい?」


 受付嬢さんは呆れていたけど、そんなもんでしょ? 教えてもらった部屋に入るとあの老試験官が椅子に座って待っていたよ。


「おお! びっくりした。何してんの、じーさん! 置物かと思ったよ」


「失礼な事を言うでない。等級違いを作るのだから監督兼確認が必要じゃろう。だからわしがおるんじゃ!」


「……ご迷惑をおかけいたします」


 じーさんもとい支部長だったの監視の中、次々と7級ポーションを作っていく。


「じー……げふんげふん。支部長~、暇ならビン詰め手伝ってよ」


「仕方ないのう。わしがビン詰をやるからどんどん作りなさい」


 ラッキー。言ってみるもんだ。へへへ~。ビン詰め手伝ってもらったから解毒ポーションまで出来ちゃった。合わせて200本。20000ピコなり~。はぁ~疲れた。これって結構な量だよ?


 安い! 安いよ。本当ならこの10倍位の稼ぎにならないといけない量だよ。ランクが上がるまでの辛抱だ。ガッポガッポ稼いで楽させてやるからなソウタ。


 ちょいと時間がおしちゃってソウタが愚図り出しちゃったけど、このままアンナのところでお乳を貰おう。次が誰だか分らなかったのさ。


 明日も同じ作業……か。きついねぇ~。薬師ギルドを出てとぼとぼと歩く帰り道。しかーし昨日とは違うのだよ。なんと財布の中身が30000ピコ以上! 昨日は1200ピコ、20倍以上である。


「ソウター、母ちゃんはやったぞ。復活を遂げたのだ」


 昨日と同じように顔をスリスリすると同じ現象に見舞われた。ふぇ~ん。ああ、やっちまった。大人しくしてたのに。


「ごめんごめん。もうやらないって昨日言ったよね。もうやらないからってお腹減ってるだけでしょ!」


 またやる気満々です。だって可愛いんだもん。ついスリスリしたくなるの。しょうがない事なのよ。母性? そう母性なんだよ。


 そんな事をやりながら大通りを歩いていると大剣を担いだ女丈夫がズンズン歩いてくるではないですか。おお、こ奴かなりやりおる。


 AランクまではちょいとどかないかもしれないけどBランクでもかなり上位の部類ではないかと私の眼力が言うてるよ。


 まあ通りすがりだから関係ないんだけどね。アンナの家の前に着くとソウタが泣いているのですぐに扉が開く。


「よ! アンナ。次誰だっけ? ソウタが泣いてるし、分かんないから来ちゃったよ」


「あはは。そうなの? 次は……誰だっけかな? まあいいや。確認しとくよ。入って入って」


 直ぐにソウタを預けてお乳を貰う。厠もやりたいって言ってたからちょうどいいでしょ。サクッと匂い消しまで済ませて戻るとまだまだ飲んでるよ。


「相変わらず早いね。ソウちゃんはもう少し飲むみたい」


「うむ。厠は、ターニャん所と同じことしといたから、1000ピコでいいよ」


「おお、匂いも無くなったの!? やった! 最近旦那に褒められちゃってさ~。台所きれいになったでしょ? あれ、あたしが頑張ったからだと思ってるんだよ。あははは、頑張った程度じゃどうにもならないのにね」


「まあ、いいだろう。お乳を頑張ったのだからな」


「だよね~。終わったかな? はい、ソウちゃん。1000ピコもどうぞ」


 アンナのお宅を辞去して、宿に戻る。既に夜御飯の時間だ。ソウタはもう済んだから私の番。今日もお肉付き。えへへ。さすがに毎日焼き立てパンじゃないけど白パンだよ。


 まあ、この宿屋は御飯がおいしい方だからましなんだけど押し並べてほとんどが不味いんだよ。碌に香辛料も使って無いからなんだけどもうちょい頑張れ料理屋!


 森に住んでた私だってもう少しましなもん作ってたよ。まあ香草類が豊富にあったからなんだけど。


さて今日はもう寝よう。明日もよろしくねソウタ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ