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小さな人形の人形劇  作者: おくま
3/4

3 プロローグ 後編

次からは本編です

今回まではシリアスだったりしますが 

次からはだいぶ変わります

祖母が亡くなった事を知ったのは2日後のことだった

いままでは 毎日来ていたのにドアを空け僕の名前をよんで見つけたら

やさしく微笑んで来てくれてとのに急に来なくなった

正直1睡もできてない、心配で動機が強くずっと落ち着かなかった

2日後の夜いてもたってもいられなくなり僕は初めて部屋から無断ででようときめた


消灯の時間がきて 巡回時間が来るのを待つ

部屋の物音は一切しないのに耳には自分の鼓動が鳴り響く

どれだけ 時間が過ぎたかわからなくなるいつきてもいいよにベットのなかで狸寝入りをし続けている

ただ 心配と不安でつぶされるのを我慢しながら待つ

すると 廊下から


コツ コツ コツ コツ


いつもの看護師の足音が聞こえた 音を聞いた瞬間に自分の体が固まる


ガラガラガラガラ


戸が開き、看護師がもっているライトが雪の胸あたりを照らしているのを確認して

部屋全体を軽くみて異常がないことを確認して 満足したのか 戸を閉め違う部屋に向かい始めた


雪はベットからゆっくりと体を起こし 物音を出さないようにそっと地面に足を下ろす

フロアタイルは冷たくスリッパをはくのだが 雪はそんなことを忘れドアに近づき耳を当てる


足音がしないのを確認してそっとドアを開け 廊下にでて隣の病室にかけよる


「ここのはずだけど あれ?」


病室を確認するためにネームプレートに目をやってみたが

そこには空白で何も書いてなかった


「・・そんな そんなはずはない! だって ここは・・おばーちゃん

おば ううっ おばあちゃ・ん」


足に力が入らなくなった その場で崩れ落ちだんだんと声もでなくなる

解ってはいた ここに来なくても昨日から来なくなったのだから

あれだけ 自分のことを大切にしてくれてた祖母がやさしく 暖かい祖母が

来なかったのだから


それでも万が一いてくれたら 軽い病気で安静にしているだけだったら

そっと 自分ができることをやってあげよう 看病をしてあげよう

誰に怒られてもいい そう願っていたが打ち砕かれた


「ゆきくんかね」


誰もいないと思っていた雪が声をかけられ体を跳ねらせる


「すまない びっくりさせるつもりはなかったんだ」

「・・・・・・」


暗く静かな廊下 証明が消え点いてるのは非常階段の証明と足元を照らすLED

その中でゆっくりと祖母の部屋の前で崩れている自分に歩み寄る


「私はねここの院長でね、君の祖母の友人なんだよ 本当はあまり接触したり 会話をするのは

よろしくないんだがね」


そういって 自分の目の前で片膝を付き 手を向けてくる

そこには ものやさしそうな白髪の老人がいた 目を見るとどこか祖母に似ている

気がした


「・・これは 君のおばーちゃんからの伝言だ」


”おばーちゃん” そのキーワードが出た瞬間顔を院長をみる


「おばーちゃん!! おばーちゃんが僕にですか!」

「落ち着いて、まずは立ちなさい」


興奮する雪は院長の胸元の服を両手握り締しめる

それを やさしく肩に手を置き離す その力が想像以上に弱く

雪の今までの生活が少し見えてしまった


雪はなだめられ少しだけ平常心をとりもどし 改めてさしださられた手をにぎり 

立ち上がる


「・・・・」


院長は雪の顔をみて すこし悲しい顔をして押し黙る


「あの それで おばーちゃんはなんて?」


早く聞きたい雪はせかす様に少し大きな声で問いただす


「ごめんね そして ありがとう 大好きなゆきちゃん

負けないで あきらめないで強く生きて 幸せをつかんでほしい

愛してるわ なによりも誰よりもあなたのことが っと」


それを聞いて雪はまた力尽きそうになるが踏みとどまる

気持ちが体が踏み潰されてしまいそうになる 床から鎖でひっぱられてるんではなかろうか

心臓を捕まれぬかれようとしてるのではないか

頭の中がぐちゃぐちゃにかき回されてるのではないか

そんな 錯覚をおぼえつつ でも ここで倒れてはだめだ まだ 聞きたいことがある

これだけは聞いておきたい 聞かなければいけない その気持ちでふらふらと体が

ゆれながらも自分が出せる最大の声量で


「おばーちゃんは幸せそうでしたか!!!???」


院長は息を呑んだ 必死にこらえている だが受け止めきれないたくさんの気持ちで

目から涙がボロボロと出て下唇を噛み自分ではわからないのだろうか血がでて口の端から垂れている

顔はぐちゃぐちゃになり 原型がわからないほどにまでなりながらも廊下全体にまで響くほどの声で

祖母の最後を幸せを心配している小さな子がいることに。


「・・・ああ 幸せそうだった 検診のときは笑顔で君の話を聞かせてくれた

あそこまで 顔を緩めているとこは見たことがないぐらいにね

最後も君の心配をしてはいたが あえて本当によかったといっていたよ」


そして 雪は我慢したまま院長に頭を下げ 部屋にもどる

自分の足でしっかりと1歩1歩今にも崩れ落ちそうな足に出来る限りの力を込めて

歩き自分のベットに戻ると同時に枕を顔に押し当て声が届かないように

隣の部屋には決して聞こえないように 泣き続きた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


数日がたって 少し落ち着き僕は編み物をはじめる

祖母との繋がりである編み物 自分の側に人形が増えていくとその分寂しさが減っていく感じがしていく

完成したら 名前をつけ祖母と作った人形たちに紹介をする


「みんな 今日から一緒に暮らす仲間だよ~」


枕元にいる2体とテーブルの上いる人形達に報告する


そこにいる人形は雪がテレビで得た知識などを使って設定した人形で

枕の横にいる この中では一番の古株九尾の狐 これは そのときアニメで見ていた時に

出ていた美しい狐の妖怪をモチーフにした

本来九尾は尾が9本だがこの九尾は1本に見える

作るときにうまくいかず9本を束ねて1本に見せている


逆の方には刀を両手に1本ずつもっている侍がいる

左右の髪は短く ソフトモヒカンで襟足が長くそこをしばっている

目つきが鋭く体も筋肉質でおおきく

服装も着崩した着物で羽織の背には渇でかでかと文字がかかれている


ほかにも多種多様の人形がこちらをみている


「今日から 君はここの仲間だ そして 家族だみんなと仲良くするんだよ」


雪は手に持っている忍者に影壱と名前をつけて テーブルの上におく

一人増えた家族をみて少し心の隙間が埋まっていくのを感じる


しかし 最近妙な気がする たまに人形の配置が変わっている気がしている

テーブルの上なのは変わらないが並んでいる順番がかわっていたり

向きは一応はベットのほうを向かせているが そこまで整列させてるわけでもない

が少し目を離すと 軍隊演習などでみるかのように綺麗に陳列しているのだ


ほかにも普段の看護師が休みのとき 変わりのものがくるが

部屋に入った瞬間具合がわるそうになる そしてその日は早退で休み

次の日から数日は病欠でやすんでいると聞く


そんなこともあり 普段の看護師以外はまったくた近づかなくなった


まあ 雪にとって正直どうでもいいと思っている

関わりあわないし あいたくもない

今の自分の世界はいまはこの部屋の空間に存在している

自分と人形達だけだ


それからも人形をずっと作り続け 4年がたち 部屋にはその人形が

あふれている


担当の看護師が帰り今日は定期検診だったことを思い出す


その夜 検査の結果がでたから来てくれと担当の医者から呼ばれた

最初は驚いた、いままでいくら聞いても答えてくれなかったのに

どうして 急に? そんなことをおもいつつ部屋もたどり着く

そして 医者がカルテをわざとらしく目の前にちらつかせ

嬉しそうな顔で耳を疑うようなことをから聞かされた


「おめでとう 雪君 診断の結果がでてね 今日退院できるよ!!」

「・・・・・・え?」


本当にパニックに陥った言っている意味が解らなかった

なにが どうして どうなって なんで 今? いままでの入院生活はなんだったのだ?

すべてがわからない僕をおきざりにして あたかも壁にでもはなしてるんではなかろうか

と思うほどに勝手にしゃべりだす


「いやー よかったよー これで、家にかえれるね! 荷物は下着とあの人形たちだね

今担当の看護師が段ボールにつめてるから その扉をでたら扉前にいる看護師についってって

ください いやー ほんと おめでとうございます」


「いや ちょっと まって まってください あの 状況がまったくよめないんだけど

え 僕はどこにいくの? 誰と住むの? そもそも 僕の病状はなんだったの?」


急すぎてまったく追いつけない頭で今聞きたいことを搾り出しまくし立てる


「病状は言っても君にはわからないよ。それにどこで 誰とって君には家族があって

家があるじゃないか なにをいってるんだいww」


医者はあたかも当たり前のような口調で

そして あきらかにはぐらかす言い方で笑いながらいってきた

しかし その医者は僕の経歴をしっているはずだ


おそらくこのまま聞いても またはぐらかすだけだろう

なら いまからいくとこで聞いたほうがいいだろうと思案し

立ち上がる


「わかりました いままで 長い時間ありがとうございました」


簡潔にいい 扉に向かい手をかざす


「ああ ひとついい忘れてた 薬 がでるので忘れずに看護師から

うけとってください」

「・・・・・・」


正直振り向きたくはなかった 答えたくなかったその医者と関わりたくない雪は

何も言わず 外に出た ドアの前に看護師が立っており

あまり近寄りたくなさそうに早歩きで出口へと歩き出す

おそらくは 部屋の件だろうがその背中を何も言わずついていく


検診部屋をでてまっすぐ行くとお年寄りが多く座っている椅子が並べてある

待合所だろう そこを左えいくとすぐにエスカレータがあり降りるとすぐに受付所という

プレート白い壁に埋め込まれてあり その横の部屋に同じナース服をきた人が

こちらを見て 自分には聞こえないよう小さな声で会話をしているのが見えた

まあ いい話ではないだろう


そのまま 前を向くとガラスの扉があり看護師が近づくと自動でひらき

外えと出る


自分が始めてでる外 いままで出たくても出れなかった外だったはずなのだが


「・・・・」


自分でも驚くほどに無感情だった

そのまま 車まで案内され薬を渡されて 助席に乗せられた

後ろをバックミラーでみるとかなりおおきなダンボールが5箱つまれている

人形達がはいっているんだろう それをみて

 

(家についたら すぐに出してあげるから少しだけ我慢してね)


そう雪は心の中でつぶやいた そして 車は進みだし国道まででたところで

後ろを振り向くと今までいた病院の全体が写り

少しだけ名残りおしそうに眉をさげる


30分ほど走り住宅街にはいるそこには かなり大きな家が並んでいる

一件の家の前に止まる かなり 大きな家だろう自分の身長ではかなり見上げるほどに大きく

綺麗にされている 車を運転していた男が家のインタホーンを押し

自分の名前だけを告げ離れた

自分は家の概観を観察していたら 家の扉が開き小柄な男性が出てきた


「・・・雪か 私が父だといってもおぼえてはいないだろう」

「はい すいません」

「まあ いい 荷物はそれか 君2階の奥の部屋に運んでくれ」

「わかりました それが終わったらどうしましょうか」

「おわって 君はまだなにかやれるほどのものをもっているのかい?」

「す すいません」

「謝罪はいい さっさとやりなさい」


小柄な男は若干威圧しながら男に命令して こちらをむく


「雪も部屋にもどりなさい 薬 はもらってきたのかね?

「はい もらいました」


ポケットにしまっていた薬をだし見せる

それを確認した小柄な男は荷物を入れ終りかえってきた男に軽くうなずく

運転手もうなずき返して すぐに車にのり来た道をかえっていく


「さあ はやく もどりなさい」

「・・はい」


指定された部屋にはいるとすぐに ダンボールを開き中にいた人形達をだしていく

どこか やぶけてはいないか ほつれてはいないか 取れてはいないか 忘れられてはいないか

確認しながら


すべてを確認して安堵して部屋を見渡す どこにおこうか迷っていたがその部屋にはなにもなかった

テレビや机 ベットまでもなかった

病室からもってきた段ボールだけがおいてある

とりあえず 自分の周り列をつくり座らせた

家具なくても みんながいる、それで自分は十分だそれが僕の居場所なのだ


ふと疲れたのか 人形に囲まれて安心したのかまぶたが重くなってきた そっとそのままフローリングに横たわりまどろみに身をまかせる


夢を見た いや 見たというより聞いたといったほうが正しいのだろうか


(われらが主様 いとしき主様 長い長い時間を得て お会いできます)

(われらが主様 いとしき主様 長い長い苦しみを超えて)

(われらが主様 いとしき主様 我等一同あなた様が君臨されることを心より

お待ちしております)


ふと 頬に毛糸の質感を感じ頭がおきる 自分の頬があった場所に九尾人形が仰向けで

寝転んでいた ほかの人形達も自分の囲むよう熱をにがさないように引っ付いていた


「冷たくなって 寝ぼけて抱き寄せたのかな? ごめんね おもかったね」


僕は元の場所に戻して窓の外をみてみると外は深けて夜になっていた 長い間ねていたみたいだ


部屋のなかの電気をつけようと立ち上がると同時にドアが開き迎えに出てきた出迎えにきた小柄な男が立っていた


「雪 薬の時間だ水を持ってきた 飲みなさい」


そういって水の入ったグラス自分に向ける


「ありがとうございます」


グラスを受け取りポケットの中に入った薬を出し水で流し込む

あけたグラスを返す、受け取ったグラスを持ち何も言わずに出て行く


「・・ああ そういえば 布団のこと聞き忘れてたな そして 自分のことも」


追いかけようとした雪だが足が動かず重心だけが前にいき 倒れてしまう


(あれ おかしいな 足が思ったようにうごかなかった今日は疲れてるのかな? ああ まだ

寝ぼけてるだけかな)


雪は起き上がろうと手で上体をおこし壁に背中を預ける

そして おきようと思って足を動かそうとするがやはりピクリともしない

それに どんどん視界も歪んできた 平行感覚が失われ

壁に預けていた背中が横にずれていく


(う 嘘でしょ ねえ どうして、うごかないの? ねえ)


だんだんと思考もうすれてきた 

体のすべての感覚がなくなってきた ただ ひとつだけ感じたことがある


(ああ これが死ぬってことなのかなー・・・くだらない)


横にずれていく上半身が重力に逆らえずに横に勢いよく倒れる


   バン


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



下の階で大きい音で倒れるのを確認した男は満足そうに携帯を出し 電話をかける


「予定どうりだ 引き取りにこい」


そう 簡潔にいうと携帯をきりリビングの椅子に腰をかけてテーブルの前の

グラスに手をつけ 中に入っている水を飲みさきほどの電話の相手を

待つことにした


少し暇だなとおもったのか リモコンを手にしテレビのほうを向く


「ん? なんだ」


テレビに何か乗っていた いや 乗っているというより上の淵の部分に腰をかけている


「人形?・・・・あいつ いつの間にこんなとこに」


けだるそうに 立ち上がり人形を捨ててしまおうと近づこうとしたとき


バン!!


目の前が急に暗闇になり 男は体を跳ねらせ前が見えなくなり手を前にだし

障害物をよけながらうろつく


「な なんだ ブレーカーが落ちたのか? おい それとも もうきているのか?

ふざるな!! あまり わたしをおこr」


男は軽くパニックになり大声で叫ぶが違和感に気づき途中で止めた

肩になにかが乗っている そして うごいている 

子供が高い椅子に座り 足を前後振るような感覚で胸元あたりを


ぽん ぽん ぽん


なにが乗っているのかが確信をもてないありえない しかし、それを確認しない したくはない

男は恐怖で体が支配され震えている それでも 心では


(ありえない そんな事があるわけがない)


そうおもって横を振り向こうとした瞬間

男の意識は消えていった

正直最後をもそっとホラーっぽく書いていこうおもったんですが

これ 書いてたら趣旨かわりそうだったのでやめました(´・ω・`)

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