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:導入部分
不思議な空間に迷い込んだ。
なにもない、ただ漆黒が広がる空間。
その真ん中に俺は立っている。
そして、目の前に黒が存在する。
周囲に存在する闇とは違う。色は全く同じなのに明らかに存在の違う黒。
同時に黒の奥から目映い光が漏れ出す。
その光の向こうから微かに声が聞こえる。
少女のものであろうそれを無下にはせず、自然と手をまっすぐに伸ばしていた。
光はそれに呼応するように、ゆっくりと拡大していき、やがて俺をすっぽりと飲み込んだ。
そして、
そして、
そして、
一瞬だけ保たれた意識のなかで、青く澄み渡る空を見た。




