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ハデス ~最後のティタノマキア~  作者: 底なしコップ
第四部 ティタノマキア
38/64

おまけ ティタン陣営について

※プロメテウスを“P-テウス”と表記

※37話終了時点での会話です

デメテル「先生!」

P-テウス「何だ? デメテル」

デメテル「もうすぐ戦いが始まるけど。

     私、相手のコトよく知らなくて……」

P-テウス「……そうだな。

     これから命のやり取りをする相手だからな。

     知っておくべきと思ったんだろ?」

デメテル「うん……」

P-テウス(……まぁ、半分は俺に話しかける口実と見たが……)

デメテル「先生?」

P-テウス「いや、何でもない。

     ティタン族について話せばいいんだよな?」

デメテル「はい! お願いします!」

P-テウス「フ、いい返事だ。

     まずティタンを語る上で外せないのが、黄金王ことクロノスだ」

デメテル「わたしたちのお父さんだよね?」

P-テウス「そうだな。

     今更説明するまでも無いとは思うが。

     世界で一番偉いのが、このクロノスだ。

     しかも偉いだけじゃない。

     おそらく全ティタン族中、最も強く、最も優れた人物だろう」

デメテル「おそらく、なの?」

P-テウス「というのも、俺の知る限りクロノスが本気を出したことが無いからな。

     古い記録によると、混沌とした世界に秩序をもたらしたとあるが、

     何となくの思いつきでやってのけたらしい。

     他にも、戯れに作った歌や作品が

     そのまま至高の芸術として残っている。

     全部が、だぞ?」

デメテル「す、すごいのね……お父さん……」

P-テウス「あと、メチャクチャ格好いいぞ。

     男の俺が言うのもアレだが、

     まず見た瞬間、その外見に見惚れ、その人徳に惹かれる。

     やることなすこと、言うことその全てが、とにかくイチイチ格好いい。

     この人の役に立ちたいと、自然にそう思える。

     そんな王さまだな」

デメテル「せ、先生も……かっこぃ……」

P-テウス「ん? 何か言ったか?」

デメテル「ううん!? 続けてえ!?」

P-テウス(……カワイイな、こいつ)

    「続いてティタンのナンバー2だが、

     これはハッキリとした序列は無かったりする。

     角が立つからな。

     だが、敢て俺個人の見解でランク付けするなら、

     一応順位はつけられるかな」

デメテル「あ! それ聞きたい!」

P-テウス「それはそれは。

     ではお言葉に甘えて。

     栄えある王の次席だが、ピュペリオンとコイオスだな」

デメテル「あーずるい!

     結局二人じゃない!」

P-テウス「そう慌てるな。ちゃんとどっちが上か答えるさ。

     ただ、この二人はそれぞれ役職が違う。

     だから、どっちが上かと言われると難しいんだ」

デメテル「役職?」

P-テウス「そう。

     ピュペリオンが武官のトップで、コイオスが文官のトップだ。

     何となくイメージ湧くか?」

デメテル「えっと、ピュペリオンさんが軍で一番偉い人で、

     コイオスが一番偉い政治家さんってこと?」

P-テウス「その通り!

     だが、何でコイオスだけ呼び捨てなんだ?」

デメテル「だって意地悪な人だもん!

     ピュペリオンさんは会ったコトないから……」

P-テウス「成る程な。

     さて、この二人のどっちが偉いかという件だが、

     俺的にはコイオスに軍配が上がるな」

デメテル「なんで?」

P-テウス「基本的に、文官の方がよく働くからさ。

     デメテル。

     武官が働く時っていつだと思う?」

デメテル「あ、そっか!

     戦いが無いとヒマなんだ!」

P-テウス「良い答えだ!

     俺たちが宣戦布告するまで、

     軍の仕事は主に化物退治ぐらいだったからな。

     だから通常は王の警護や治安の維持ぐらいしか

     やることが無いのさ」

デメテル「じゃあ、コイオスが王さまの次に偉いってこと?」

P-テウス「そう言いたい所だが、

     コイオスとて何でも自分勝手ができる訳でもない。

     政治においては王に次ぐ発言力を持つコイオスだが、

     それを諫めていたのがオケアノスだ」

デメテル「あの優しいオジサマ!」

P-テウス(デメテルって、割と年上好みなのか?

     俺の事といい……)

    「最近知った事だが、あの二人は同世代らしくてな。

     コイオスを窘められるのは、

     王以外ではあのオッチャンぐらいだったらしい。

     だがまあ、こちらに寝返った今となっちゃ除外だがな」

デメテル「同世代ねぇ。

     あ! 先生のお父さんは!?

     同じぐらいじゃないの?」

P-テウス「あ、イアペトスかぁ……」

デメテル「先生、お父さんの事になると何かちょっとヘンだよ?

     ……もしかして、仲悪いの?」

P-テウス「いや、悪くは無い。

     確かにあまり話さなかったかも知れん。

     俺はアトラスにベッタリだったからなぁ。

     あ、ガキの頃の話だぞ?」

デメテル「先生カワイ♡」

P-テウス「……続けるぞ?

     イアペトスもコイオスらと同年代の古株だな。

     ただ、凡庸な人物で、政治にも殆ど口を出さなかった」

デメテル「そうなんだ~。

     で、お父さんは武官なの?」

P-テウス「実はその辺、ハッキリと決まってなかったりする。

     親父は取り立てて優れた能力が無かったが、

     逆に言えば何でもそれなりにこなしてきた。

     だからその時々で武官も文官も務めていたよ。

     まぁ、その実ただの数合わせだったが……。

     コイオス辺りはかなり重宝したと思うぞ? うちの親」

デメテル「あはは……。

     えっと、じゃあお兄さんは?」

P-テウス「アトラスか。

     アトラスは言うまでも無く武官だ。

     昔、悪竜討伐の功績を称えられ、

     王から直々に警護を任された逸材だ。

     軍での立場はピュペリオン、クレイオスに次ぐ三番目だが、

     事実上のクロノス直属の護衛隊長だ。

     ティタンの男子は皆一度はアトラスに憧れる!」

デメテル「先生も?」

P-テウス「ああ、そうだったな」

デメテル「だった?」

P-テウス「……フ。

     さて、何気にすっ飛ばしたが、

     クレイオスのオッサンも忘れちゃいかん」

デメテル「クレイオスさん!

     よく農園に顔出してたよ~!

     目新しい物はないかって!」

P-テウス「……そうか。

     今となっては捕虜扱いだが、ピュペリオンに次ぐ軍事の長。

     人物としては中庸だが、

     その高い統率力から実際に軍を率いるのは殆どが彼だった。

     ただ、初めての対人戦では、その一糸乱れぬ連携が裏目に出た訳だが」

デメテル「先生! カッコ良かったよ~!」

P-テウス「フ、ありがとよ!

     以上が主だったティタンの大物たちだな。

     順位付けしていくと。

     一位、国王クロノス。

     二位、執政官コイオス。

     三位、大将軍ピュペリオン。

     四位、将軍クレイオス。

     五位、護衛隊長アトラス。

     例外としてイアペトスが第四位以下に就くこともある。

     と、いった具合か。

     あと、除外したオケアノスを入れるとしたら、

     執政官次席としてクレイオスの上辺りかな。

     大体こんな感じだ」

デメテル「へぇ~。

     アトラスさん、意外に一番下なんだ~」

P-テウス「ティタンは基本、年功序列だからな。

     だがこれでも異例の大出世なんだぞ?

     アトラスの年であの地位に就いたヤツは他に無い」

デメテル「ふぅん~」

P-テウス「何だ? その生暖かい目は……」

デメテル「別にぃ~?

     先生って弟キャラだったんだぁって~」

P-テウス「勘弁してくれ……」

デメテル「あはは!

     はーでもよくわかったよー。

     ありがと、先生!」

P-テウス「お役に立てて何よりだ」

デメテル「この人たちと、戦うんだね……」

P-テウス「……そうだ。

     特に今度はアトラスを相手にしなきゃならん……!」

デメテル「……先生」

P-テウス「なあに、心配すんな!

     アトラスに挑戦できるなんて滅多に無いチャンスだ!

     俺の力がどこまでアイツに通用するか、腕が鳴るぜ!」

デメテル「頑張って!

     わたし! 応援するよ!!」

P-テウス「フ! そりゃあ心強い!

     任せとけ!

     アトラスだろうが王だろうが!

     俺の知略で絡め取ってやるぜ!!」

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