(13)
ぎゃー、予約投稿の日付間違ってたー。。゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァン
俺たちにとっては神様みたいな真似ができる宇宙人にも、禁忌ってものがあるらしい。
「彼らにとって、僕の発想は、神の領域を侵す行為であるらしいよ。……つまり、やれないわけじゃないけど、やっちゃいけない行為に該当するらしいね」
いい大人がなに言ってやがるんだか。
「やれるからって、やっちゃいけないことは、いっぱいあると思うんだけど、そこんとこ、どうよ」
「大人というのは、自分で取れる責任の範囲を知っている人間のことなのさ」
「ほぅ? あんたは責任取れるってわけだ」
「取る必要が無くなっていると思うんだよね。きっと」
「おぅい?」
「だって、失敗したときには、きっと宇宙が消えちゃってるもん」
もん、じゃねぇよ。
最悪だ、こいつ。
「まあ、とは言っても、それは先の話だよ」
「ぺらぺらと、どうも。で、どうするつもりだ?」
「先ずはこの世界をさ、作り直そうかと持ってるんだよね」
「は?」
「さすがに、ゲーム色が強すぎて、これじゃあ、僕の願いにはほど遠いからね。見直しさ」
「別ゲーに乗り換える、ってこと?」
「バージョンアップしようにも、もう、企画自体が古いからねぇ」
ひでぇ。
「俺たちの青春をもてあそびやがって! っていうか、マジ? ゲームの方も、終了のお知らせ?」
「あっちもかなぁ」
ちくしょう。カードシステムとか言っても、結局はカードゲーのデッキとか、スキル合成とかのパクリだろとか思ってても、暗黙の了解で、だまーって頑張ってきたってのに。
「なんとかなんない?」
「結構、維持費がかかるんだよ? サービス維持にもメンテ要員が必要だしね、採算が取れないんじゃ仕方ないね」
ちかたないね、じゃねぇよ。
「んで、こっちの方はどうなるんだ? 具体的には」
「デリデリ、だね」
「消されるってことか」
「素材にまで戻して、再利用だね」
「あんたは?」
「僕?」
「ああ。だって、あんただって、今はドラゴンレジェンドのキャラクターだろう? この部屋だって」
「問題ないよ。お互い、この世界については、リメイクの方向で、意見が一致しているからね」
「汚ねー」
「大人の世界っていうのは、そういうものさ。お互い、最終目的は違っていても、途中までは協力できるからね。今はまだ、手を繋いで歩いていくさ」
「けど、次の世界じゃ、あんたには干渉できないようにされんじゃないの?」
「そうだろうね。でも、その対策は終わっているよ」
「どうやって?」
「いろいろと、異星人の知識は手にしたからね」
「知識だけじゃどうにもならないだろう?」
「僕のインに使用している筐体は特別製でね。この星の核になっているブロックのメインサーバーと通信ができるようになっているのさ。 いろいろ引き出させてもらったよ」
だけど、ど。
「僕の筐体は、そうやって、情報を双方向へ転送できる仕組みになっているんだけど、君たちのVRギアには、この世界からの情報を受信して、君たちの脳へとフィードバックする機能が省かれている、普及品だからね」
「だから、ここでぺらぺらしゃべっても、か?」
「だね。地球にいる君の本体は、こんな夢物語なんて知ることもなく、今日もドラゴンレジェンドをやってるんじゃないのかな?」
毎度ありがとうございます、ってか。
課金兵乙w とかな。
「そういうわけで、ここから君たちの大進撃が始まるんだ……なんて展開もなく、終わりだよ。残念だったね」
「しょうが無いさ……、って言うと思う?」
「思わない」
あるぇ?
なんかちょっと、驚いちゃったよ。
「あれ? なんかこっちに、逆転の方法とかあんの?」
「実は、あるんだよ」
困ったことにと、こいつは言った。
そもそも、なんでなんだろうな?
電源を切れば良いだけの話だろうに、こうやって、ボス戦をやっているって言うのはさ。
データ取り? いや、もう十分だろう。
だったらどこに、一体何があるんだろう?