聖女様になった
私はユリア!
地球という惑星の日本という国で育った女子高生!
でも、ある日異世界に転移してしまったの!
だけどね、その時不思議な力に目覚めたの!
人々を癒し、加護を授ける力!
「この力のおかげで、国に保護されて貴族学園にも入れたのよねぇ」
本当に便利な力なの!
使っても全然疲れないし、みんな感謝してくれる!
貴族学園に入ったら、貴公子たちにも力を使ってあげた!
そうしたらみんな私を好きになってくれた!
一番の理由は、感謝じゃなくて私が魅力的だからなんだけどね!
ともかく私は貴公子たちとの逆ハーレムを築いたの!
毎日がとっても幸せなのよ!
羨ましいでしょう?
でも代わってあげないんだから!
今では民草には愛されて、王太子殿下とはラブラブ。
他の貴公子たちともイチャイチャできる毎日。
あー、異世界に転移できてよかった!
お母さんもお父さんも、毎日勉強しなさいってうるさかったけどこっちではそんなこともないしね。
なんか知らないけど、教会と王家の【シンボル】であればそれでいいんだって。
さあ、今日も張り切ってみんなを癒して愛されるぞー!
あ、貴公子たちの婚約者に申し訳ないと思わないのかって?
思いませーん。
だって、取られる方が悪いでしょう?
それだけ魅力がなかったってことなんだから、諦めなさいよ。
それに比べて私は不思議な力もあって、可愛くて、愛嬌もあって…そりゃあ男を取られても仕方がないってものよ。
来世は私みたいな美少女に生まれて来れるといいわね!
ま、無理だろうけど。
だって私は、絶世の美少女なんだから!
「聖女様、そろそろ癒しと加護を与えるお時間です」
「あ、はーい」
私は民草の前に出て、全員に不思議な力で癒しと加護を与える。
みんな土下座して感謝を示す。
ふふ、いい気分。
私ってやっぱりこの国において必要不可欠な存在よね!
みんなももっと感謝してくれてもいいんだからね!
まあ、教会からたくさんの宝飾品やドレスを与えられてるから金品はこれ以上要らないんだけど。
金品よりも、感謝って一番のご褒美よね!
感謝されるのが気持ちいいんだもん!
未だに土下座し続ける民草たちが移動を促されて、次の民草が並べられる。
いいわ、どんどん癒して加護を与えてあげる!
だって私は、聖女様なんだから!
だからその代わりに、感謝と愛を頂戴ね?
日本にいた頃にはもらえなかったそれを、たくさん頂戴ね?
そうしたら私は頑張れるんだから。
たとえこの国の権力者の娘である、グレースとかいう悪役令嬢にいじめられても挫けず諦めないんだから!




