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第1話 ひとりぼっちの教室

※短めの導入です。気軽に読んでいただけたら嬉しいです。

朝、目が覚めた瞬間、ため息がこぼれる。


(今日も学校……行きたくない)


布団はあったかいのに、

外の世界は冷たい。


マンションを出ると、

通りでは同い年の子たちが

友達と笑いながら歩いていく。


「昨日の写真見た?」「映えた~!」


(いいな……そういうの)


声には出さない。

出したところで、届く場所なんてない。


――教室。


「おはよう」と言ってくれる人はいない。


席はいつもの一番後ろの端。

そこなら、気配を消していられる。


(ここなら……いなくてもバレない)


授業中。

先生が言う。


「はい、じゃあグループ作って」


教室中がザワザワと動き始める。

机がくっつき、笑い声が増えていく。


ノアールの席だけ、

動かない。動けない。


(まただ……)


余りものみたいに

一人だけ置き去りにされる。


胸の奥がジリジリ痛い。


――昼休み。


机に鞄を置いたまま

ひとりでパンにかじりつく。


みんなは友達と笑いながら

お弁当を囲んでいるのに。


(ここにいると、音だけが痛い)


耐えきれず、図書室へ。


本棚の影は

唯一、ノアールが許される場所だった。


――放課後。


部活動で賑やかな校舎。

青春というやつが

あちこちで眩しく光っている。


(いいな……私には、ない)


帰り道、スマホは見ない。

見れば、また心が沈むから。


街灯だけが頼りの夜道。


その時――

路地の影に、小さな黒猫が座っていた。


ノアールは、思わず足を止める。


「まるで……私」


涙がにじみ

視界がゆらぐ。


瞬きした一瞬で

黒猫の姿は消えていた。


風の音が、夜の静けさをかき乱す。


ただ、それだけのこと。


――次話へ続く。

読んでくださりありがとうございます!

ノアールの物語は、ここから少しずつ動き始めます。

続きも読んでいただけたら嬉しいです。

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