表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

103/110

第102話 帰り道

試写会が終わる。


映画館の外に出ると、夜の空気は静かだった。


さっきまでのフラッシュが嘘みたいに消えている。

ノアールとレン。


凛と海斗。


それぞれ並んで歩き出す。


自然な距離のまま、会話を続けながら。


少し離れた場所。


ソレイユとルミエールは立っていた。


ソレイユが小さく言う。


「まぶしいね」


前を見つめる。


並んで歩く二組の背中。


無理のない距離。


当たり前のように一緒にいる空気。


ソレイユは少し笑う。


「完全にさ」


「遠いよね」


ノアールとレンの背中が、ゆっくり遠ざかっていく。


少し遅れて、


凛と海斗も、別の方向へ歩いていった。


静けさが戻る。


ルミエールが言う。


「ノアール」


少し間。


「元気になったね」


ソレイユがうなずく。


「うん」


ルミエールは小さくうなずく。


「よかった」


それだけ言う。


少しの沈黙。


「私たちの役目」


「終わりに近いのかも」


ソレイユは何も言わない。


遠くの街灯の光だけが残る。


ルミエールは視線を落とす。


「私は」


少し間。


「仕事が落ち着いたら」


それ以上は言わない。


そして、ソレイユを見る。


「ソレイユは」


「ここに残るの?」


ソレイユは答えない。


ただ前を見たまま、


少しだけ寂しそうに笑った。

ノアールとレン、凛と海斗。

二組の関係が自然に並ぶ一方で、

ソレイユはその外側に立っています。


そしてルミエールの一言。

「役目の終わり」は、まだ静かですが確実に近づいています。


ここからそれぞれの道が、

はっきりと分かれていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ