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『現代を歩く、安部公房』ChatGPTで甦るバーチャル安部公房から見た現代のスナップショット。  作者: エンゲブラ


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『死神についての覚書 (あるいは、在庫整理のような)』

死神とは、

たとえば、いつも正面玄関を使わない者だ。

彼は裏口から入ってきて、

靴を脱がずに冷蔵庫を開ける。


こちらが驚く間もなく、

彼は言う。


「どうせあなたも、そろそろ賞味期限を気にしていたはずだ」


私は反論しようとして、

言葉のパッケージをまさぐる。

だが、どれも既に封が切られていて、

中身は空気と沈黙だけだった。


死神とは、

本当は誰のことだったか。

あれは他人ではなく、

使われずに残っていた自分自身の可能性――

タンスの奥で黄ばんだ夢のようなものだったのかもしれない。


彼はやがて何も持ち去らないまま、

ただ、壁のカレンダーだけを一枚破って出て行く。


私は、その音が妙にうるさく聞こえる部屋で、

残された日付の意味を再計算しはじめる。

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安部公房 箱男 KoboAbe AI ChatGPT
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