表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新たな世界でほのぼのと  作者: うずら
ブルーム・ヴァン・デ・モーレン
8/12

小屋の中で

パチパチと火が燃える音がする。

目を開けると、私はベットの上に寝ていた。体を起こそうとしたが、動けない。

私がベットの上でもがいていると、右から声がした。

「お、やっと起きたか。」

見るとそこには短いローブのようなものを着た、鋭い目つきの女の人が立っていた。髪は茶色く、赤い綺麗な瞳をしていた。

その人はニカッと笑って、

「危なかったな。あとちょっとでも私が遅れていたら死んでたぞ。」

そう言うと、鞄の中から大きな真っ黒な毛皮を見せてきた。どうやら私はこの人に助けられたらしい。

「助けていただいて、ありがとうございます。」

「いいって。私の名前はブルーム・ヴァン・デ・モーレン。調査団の一人としてあの村にきていたんだけど、ちょうど君がモンスターに襲われそうになっていて助けたんだ。」

そういって、私の頭をなでてきた。

「そういえば君の名前は?」

「フィオラっていいます。」

「そういえば、なんであんなところにいたんだ?あそこはもう人はいないはずだよ。」

「どういうことですか?」

するとブルームさんはこんなことを話してくれた。


もともと私がいたところはたくさんの行商人が行き交った、とても栄えた街であった。しかし、あるときから未知の病がはやり、あっという間にほとんどの人が亡くなってしまったそうだ。残った人々も生きるために他の村や町に行ってしまい、今では誰も住んでいないという。


「その未知の病っていうのが魔力がだんだんとなくなってしまう病気でな。魔力が全てなくなってしまった瞬間死んでしまうんだよ。しかし、原因も対処法も分からない。だからこの病が広がってしまう前に調査を行おうということで国から派遣されたんだ。」

そう言うと、ブルームさんはコップのコーヒーをすすった。

「そういえば、ここはどこですか?」

「ここはあの場所から少し離れたとこにある拠点の一つでね。もう少し歩いたら港町につくんだ。でも、君の体調が良くなるまではここにいるつもりだよ。」

「すみません、ご迷惑をおかけして…。」

すると笑って、

「君、まだ小さいのにそんなにかしこまらなくていいよ。それに君のことやあの村のことも詳しく聞きたいしね。」

そうしてブルームさんはまた頭をなでてくれた。そして私はまた眠りに落ちた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ