キャラクター紹介と幕間
橘美甘二十七歳、女性
社会人生活八年、ブラック企業に就職してしまい人生は何かと考え始めてしまう最中、謎の存在に異世界インファースに誘拐され魔王になる。
何処とは言わないが上から89.65.87、視力が悪いがメガネを掛けるのがあまり好きではなくコンタクトを日常的に使用している、運動音痴だけど頭は悪くない、そして変わり者。
ドラグ・ヘデス・マキナ 年齢不詳 古神龍
深紅の鱗を全身に纏い巨大な口からはみ出る程の牙、すらり伸びる首を支えられるほどの巨体とそれに見合った剛力を感じさせる翼、口調は何処か無理に古めかしく振る舞っている幼女を連想させられる。
古き神が作った龍、神が世界を見放した後の管理人となっている。直接的に世界に干渉できうる管理権限を持っていない為間接的に行使している。
◇◆◇
「では、会議を始めます」
「議題は?」
「魔王候補を殺してしまった、と言う所でしょ?」
「お察しの通り、ドラグ・ヘデス・マキナのみが魔王候補を無事にインファースに送り込めました、ので一応上からのお達しはありませんでしたが、以後気を付けていただけないと此方の存在自体危ういです」
「なっはっは、わしのおかげと言うのは中々に面白いな」
「調子に乗ると消すぞ」
「ひぃ」
「黙りなさい、調子に乗ってるのは誰でしょうか?」
「あぁん?一万と二千三百四十五歳のババアに言われたかねぇよ」
「はぁ?わたくしはまだ一万と二千三百四十歳です、アバズレ風情が知ったような口を叩かないで頂けますか?」
「あーこわこわ、年寄りはこれだから嫌いだ、帰っていい?」
「お待ちなさい、まだ話は終わって無いんですよ、第一あなたが最初に魔王候補を狂わせたのがいけないんです」
「何それ?責任転嫁するのも大概にしてよ、お、ば、さ、ん」
「良いですわ、そのケンカ買ってあげます」
「ちょ、そろそろ止めるのじゃ、上に知れたらタダではすまんから」
「チッ」
「はぁ」
「おほん、取りあえず今日の所はこんな所で終わりにしましょう」
「てかさ、一人来てないけどそれはいいの?」
「あーアイツは引きこもりだから良いんだよ」
「いやでも一応古神龍で管理権限持ってるわけだし、仲間外れも酷いんじゃない?」
「わたくしあの子苦手なんですよね、あんななりで一番強いですし」
「その点に関しては同意しとくわ、強すぎて喧嘩の相手にすらしてくれねぇし」
「わしは結構好きなんじゃけど…じゃあわしから一応議題の内容伝えてみるかの」
「ならそれに加えて何ですが、何やら最近あの子インファースに対して何らかしかのアプローチしてるらしいのでその件に関してもやんわりと聞いてみて貰えると助かります」
「了解なのじゃ、ではのー」
「解散の流れね、じゃあまた今度」
「あぁーねみぃ、二度寝すっか」
「それでは皆様ごきげんよう」