進学パーティ
いつか、また本文に書くかもしれませんが
うたは、焦げ茶の髪を茶色に染めていて奥二重で焦げ茶の目です。意外と筋肉ついてます。細マッチョってやつですね。
桃桜は焦げ茶の髪に二重の焦げ茶の瞳。くせっ毛だけど、自然に巻いています。肩甲骨くらいまで
ザお嬢様です。巨乳です。
焦げ茶は、立水に多いです。
霙澪は、ストレートの黒髪にパッチリ二重の黒目です。クビレのあたりまで髪があります。いずれ切らせたいです。
つり目のせいで、キツめに見えるけど顔は童顔。
本当は作品の中に書かなければならないのですが…
技量不足ですみません。
進学祝のパーティがやってきた。
仕事でいっぱいのうたとは違い、私の今週の放課後は、全力で趣味に費やした。しばらく先までの授業の予習は春休みに終わっているし、やることがなかったのである。
それをいいことに、私付きのメイドであり二次元オタクの師匠であるさくらと、思う存分二次元に浸っていた。
私の愛する、『流れの中で』の主人公の、相模凪咲とその恋人の茅野真斗について、語り合っていた。
思い出すだけでも、二次元に旅立てそうだ…
ふぅ、だが、そろそろ三次元に帰ってこなければ。
今日招待した人は、私と仲がいいだけの人ではない。柊財閥が繋がりを持ちたかったり、私に取り入って柊家に気に入られたかったり、様々な思惑を腹に抱えた方々が集まる。
そんな中で私は、柊財閥の長女として、一人で立たなければならないのだ。
高校生は大人とみなされるからだ。
そんなパーティの会場になるのは、トップ10くらいまでの財閥がお金を出しあって建てた多目的ドーム。
今回は、3大財閥の中から私、うた、桃桜が主役になるため、かなりの規模になる。
もしかしたら、マスコミもいるかもしれない。
パーティ会場に裏口から入り、時間になるまで過ごす予定の小さな部屋へ行く。いわゆる楽屋というやつの豪華バージョンだ。
そして、主役な私たちは、大人たちの難しい話が済み、ほど良く酔っぱらったくらいに登場する手筈だ。
つまり、それまでは自由時間だ。
なにしていようか…と考えていると部屋の音が聞こえてきた。
ふむ、もう立水は来ているようだ。
だが、様子がおかしい。
「……だから、入れてくれと言っている」
「信用できない。」
「詩尋、みぞれの到着を待ちましょう。…あなたも、きちんと身の上が証明されるまでは待ってくださいませ」
「まあいいだろう」
詩尋たちの声が大きくなってくると同時に、聞いたことない声もきこえてきた。詩尋よりも掠れた男の声だ。
話の内容を聞く限り、部外者かどうかで争っているようだ。
「うた、桃桜、何があった?」
このパーティのために着飾っている二人の姿が目に入る。二人とも、私から見えないところを見つめている。黒いスーツのうたは睨んでいるようにも見える。
状況を測りかねてる私に、優しい雰囲気のドレスを着た桃桜が駆け寄ってくる。
「みぞれ、この方が…あなたの婚約者だって言うんですけど…相賀の者だとも」
「えっ?」
そこでようやく二人が言い争っていた男の姿が見える。
黒髪に切れ長の一重の黒目。筋の通った鼻に形のいい薄い色の唇。
うん、一言で言えば美形だな。
うたは焦げ茶の髪を茶色に染めていて、奥二重の焦げ茶の目の甘い顔だから、顔の印象は正反対だ。
「立水の二人が俺を疑っている。霙澪殿、中原右景の名は聞いたことはないだろうか」
あー、聞いたことがあるような?
一週間くらい前に…
(えっと、なんだっけ?__あぁ…)
「一週間くらい前にうちと相賀のお祖父様たちが、酒の席で約束をしたようだな。でも、正式な約束ではなかったのでは?」
「ああ、だが貴女に男の影がないことを心配した貴女のお祖父様が、あの後正式な約束を交わした。今は正真正銘、貴女の婚約者だ」
「えっ…?お祖父様が…そうか…」
「みぞれ!そんな勝手な話、認めるなよ‼だいたい、中原なんて、相賀の者ではないじゃないか?」
「おれは養子だから血縁関係こそないが、今のトップの甥にあたる。相応の教育もきちんと受けている」
うーん、ああ、そうそう。立水と柊が仲がいい代わりに相賀との距離が開いてきている。
お祖父様は結婚によって、距離を縮めたいのだろう。
それに、柊と相賀のお祖父様たちは同級生でとても仲がいい。
むー、断りづらいじゃないか…
「__いいんじゃないか?もともと立水と仲良かった柊が相賀とも懇意になれる。子供だって男の子と他に一人できれば周りも満足だろう」
「っみぞれ⁉お前、それで良いのかよ⁉」
「うた、心配してくれてるのか?嬉しいが、友達すら二人しかいない私が結婚する事は難しいだろう?少し前からこういうこともあるだろうと覚悟もしていたし、私が若いうちに柊のためになることを決めておくことに文句はあるまい」
「殊勝だな、では後ほど。__あぁ、そうだ。進学おめでとう」
パーティ会場の方へ歩いていった男、右景の姿がみえなくなる。
「みぞれ、貴女、そんなこと思っていたんですの?」
「みぞれ…」
うたと桃桜の焦げ茶の瞳がこちらを伺っている。
「だって…」
「詩尋様、桃桜様、霙澪様、そろそろ会場の方へお入りください」
微妙な空気のまま会場へ入る。
(だって、私だってもう子供じゃないんだし、ワガママ言ってられないじゃないか…。__二人だって、縁談がたくさん来てるはずなのに)
この時の私は、うたと桃桜の心情を勘違いしている事に気づいてなかった。