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3/19 誤字脱字修正、内容加筆修正(一度読まれて内容を把握されている方は読まなくても大丈夫な程度です)

 クオンと共に会場に戻ってきたアキは、すぐに彼と別れた。

「アクライキ嬢、この辺りで失礼させていただきます」

「そうですか。では、また後日お会いしましょう。ごきげんよう」

 右手はドレスの裾を持ち左手は胸に当てて、優雅に礼をするアキに、クオンも左手を胸に当てて礼を返す。

「それでは、また後程」

 ニコリとアキに笑いかけて、クオンは踵を返し人に紛れていった。

 後日でも会いたくないのに、"後程"とかどうゆうことよ?変なフラグ立てていかないでもらえるかな、ほんとに。

 それからアキは当てもなく歩いていたが、ハル兄か誰かと合流するかなぁ、と目的を持って歩きだす。キョロキョロと辺りを見ながら進んでいると、舞台に目が止まった。

 会場には、三十人が余裕で立てる程広く、会場のどこからでも見えるように一段高くなっている舞台がある。少し遠い位置にいるアキにも舞台上は見渡せて、そこに立っている一人の青年もすぐにアキの視界に入ってきた。

 瞳は遠いので見えないが、栗色の髪に見たことのある正装を纏った線の細い長身の体躯。舞台に仕掛けられた魔法のおかげで、青年の声は難なく会場全体へと響き渡る。

「皆様、パーティーは楽しんでおられますでしょうか。只今より、今年度のアディスのメンバーの紹介を行いたいと思います。司会、進行を任されました、私、ハルライト・スミノフと申します。至らぬ点もあるかと思いますが、何卒ご容赦くださいますよう御願いいたします」

 事務的に言い終わると同時に、左胸に手を当て深く礼をする。ハルの一挙一動に、女性の黄色い声があちこちから上がった。

 ハル兄、モテモテじゃん。

 ハルが話し始めてから、アキを含めた会場内を移動していた人達も足を止め、全員がハルに注目していた。そんな大勢の視線など気にしていないのか、ハルは深く礼をした状態からゆっくりと上半身を上げる。次いで現れた顔は、先程までと正反対でニコリと笑みを浮かべていた。黄色い声が更に大きくなる。

「はい、堅苦しい挨拶はここまでにしましょう。ここは権謀術数渦巻く社交界の夜会ではなく、学生間の交流の場です。嫌でもいつかは、腹の探りあい、というものをしなければならないのなら、学生の内は難しく考えずに楽しく過ごす。最低限のマナーは守りつつ、ですけれどね。これが、今年度で三回目の就任となるキングのお考えであ」

「考えというか、俺のモットー?死ぬまで楽しんで生きる、って俺ずっと言ってるだろ、ハルライト。ちゃんと正しく伝えろよー」

 舞台袖からハルを遮って話しながら出てきた青年に、わぁ、と会場全体から歓声が沸いた。話しつつハルに近付き、青年は彼の肩に腕を乗せた。

 ラフにセットされた銀髪に、宝石を嵌め込んだような藍色の瞳はたれ目で、長い銀の睫毛で囲われている。透き通る白い肌に、右目の下の黒子が映える。均整の取れた身体はスラリと高く、綺麗で無機質な顔と相まって、精巧に作られた人形のようである。しかしそれには、口を開かず無表情でいれば、という条件がつく。口調が軽く、ニヤリと不適な笑みを浮かべているその青年の目は、イキイキと輝き、逆に生命力に満ちている。

 ハルは呆れた顔でため息を吐いて、肩に乗せられた腕を容赦なくはらう。イテッ何すんだよ、という文句をスルーして、ハルは再び会場内に向かってニコリと微笑んだ。

「ご存知の方も多いかと思いますが、残念なことに、人の話をぶったぎるという非常識な行為を平然と行う、このカーライト・フィ・サテネリジェが、残念なことにこの学院の頂点であるキングに今年度も選ばれてしまいました、残念なことに。そして何の因果か、この男は陛下の嫡子として生を受け、王太子という肩書きも持っておられます、非常に残念なことに」

 お前の話が長いんだよ、様を付けろ様を、おいその言い草はなんだ、残念ってなんだよ、残念言い過ぎだろ!

 というカーライトの野次をこれまたスルーし、ハルは淀みなく言い切った。それから隣のカーライトを、氷のオーラを漂わせて睨む。

「それもこれも、あなたが進行を無視して勝手に出てきて話し始めるからです。自分のモットーを持つのはいいですが、場を弁えてくださいと何度も申し上げたはずですが?またノックス様に小言を言われたいのですか?」

「あ!まさかお前、この前のやつ言いやがったな!どこから漏れたのかと、」

「また、ノックス様に報告せねばならないことが増えました」

「よーし、サクサク進めていこう。アディスの奴らをどんどん紹介していくぜー」

 満面の笑みで密告する気満々のハルに、カーライトは冷や汗をかいて話を逸らす。

 え、王太子にあの態度ってハル兄、大丈夫?私が一家没落に追い込む前にハル兄がやっちゃう感じ?

 カーライトに対するハルの容赦ない物言いを聞いて、アキは背中に嫌な汗をかいた。しかし、周りの反応を見て驚く。呆れたように、楽しそうに、人によって笑っていたりため息を吐いていたり様々な反応をしているのだが、その大多数が舞台上の二人に対して好意的なのである。あのお二人は相変わらずね、ハルライト様はまた苦労されるな、とハルに同情的な意見もちらほら聞こえてきた。

 ハル兄、学院でどういう立ち位置にいるんだ。"王子とは仲良くしてもらってる"って言ってたけど、ここまでとは思わなかったんだけど?でも、その話をしてた時のハル兄の顔が、すごい不服そうだった理由が分かったよ。

「さっき、ハルライトが余計なことも付け加えながら俺の紹介してたけど、改めて。第六学年零組カーライト・フィ・サテネリジェ、アディスのキングだ。三年連続でキングに就任出来るとは思わなかったけどなー、ほら、俺いろいろとやらかしてるし?」

 ハッハッハッ、と大袈裟に笑うカーライトを、笑い事ではありませんよ、と冷笑を浮かべたハルが諌める。

「まぁ、それでもまた俺がキングになれたってことは、いろいろやらかしつつも、学院のトップとして認められてるんだと思ってる。なんで、今年度ももちろん、全力で楽しくしてやるから、期待しとけ!」

 わぁぁあ、と上がる歓声は先程の比ではない。なかなか静まらないかと思われたそれは、カーライトがもう一度口を開くと瞬時に止んだ。

「あ、もう一つ、キングになった頃から言ってるから、大半の奴は知ってると思うけど」

 そして、ゆっくりとまばたき一つ。

 今までとガラリと変わり、カーライトの目は冷たい光を放ち、表情は抜け落ちている。顔が人形のように整っている分、その迫力は何十倍にも感じられた。

「俺のやり方に不満があるなら、いつでも相手になろう。こそこそと裏で策略を巡らせてもいいが、その時は容赦なく叩き潰す。正々堂々勝負して、俺が負けたら潔く身を引いてやる。まぁ、俺に勝てたらの話だがな」

 カーライトが口を閉ざすと、人が千人以上も居ることが嘘のような静寂に包まれる。カーライトが発する圧に、動くことすら躊躇われた。誰かしらが息を飲む音まで聞こえてきそうな静寂が数秒続き、唐突に溶けた。カーライトがまた纏う雰囲気をガラリと変え、苦笑を浮かべたからである。

「これで力の差が大体の奴らは分かったよなー。それでも挑んでくる奴、そーいう無謀な挑戦も大歓迎、だぜ♪てなわけで、よろしく」

 右手をひらひらと振りながら、カーライトが舞台中央から後ろへと下がる。

 そっか、この締めがあるから男共に舐められてないのか。最初のちゃらけた態度も受け入れられてるってことは、"楽しませる"ってことで庶民の心も、そして貴族の心さえも掴む何かをしてるのかねー。この一年、高みの見物させてもーらお。

「次、ハルライトなー。アディスとしてもっかいしろよ」

 隣に並んだカーライトの言葉を受けて、ハルはため息を吐きながら舞台中央へ進み出た。

 って、ちょい待て。ハル兄がアディス?初耳ですが?

「第五学年零組、ハルライト・スミノフです。昨年度のビショップに続き、今年度はクイーンという大役に選ばれ、とても迷惑…いえ、感激しております。皆さんの学院生活をより良いものにするべく、適当に…いえ、全力で事に取り組んでまいります」

 苦々しい顔から満面の笑みに切り替えて話し始めたハルの自己紹介は、本音を隠すつもりが一切ないものだった。

「あぁ、私ももう一つ。あのふざけたキングに何かされた際には、直ぐに私にご報告ください。きっちり復讐…報復しておきますから」

 キラキラとしたオーラを飛ばすハルは、暴力はんたーい!、という後ろからの声を当然のように黙殺する。

「ご清聴ありがとうございました。さて、プレアディスは先任の方からの引き継ぎのため、今年度のメンバーは昨年度の終わり頃に選ばれて発表されています。二年から六年の昨年から居られる方は、今年度のプレアディスのメンバーは既にご存知でしょう。新入生の中でも、ご存知の方はいるかもしれませんね、学院のアディスは有名ですし」

 いや、知らねーよ。ハル兄が、昨年もプレアディスだったことすら知らねーよ。

 アキが先程から驚愕の事実だと思っている情報は、会場内の学生からしたら当然の事実らしい。終始、驚いてばかりのアキだが、感情が顔にあまり出ないので、アキの驚きに気付くものは周囲に居なかった。

「ですが、ご存知ない方もおられるでしょうし、メンバー紹介と共に各自挨拶をしていきたいと思います。と、ここでキングから登場いただくはずだったんですけどね…。クイーンの私も挨拶させてもらいましたし、次はビショップの二人ですね。まず一人目は…」

 舞台上をぼんやりと見ながら、アキは考えに耽る。

 ハル兄、今年度はクイーンって、学院のNo.2?スペック高いとは思ってたけど、そこまでとはね…。あ、そう言えば漫画の中でアクライキが、兄弟が元プレアディスって自慢してたような…、でも、お兄様は元ビショップなのよ、って言ってたけど。漫画よりも出世してる?

 プレアディスとは、ルークとポーンを除いた、キング一人、クイーン一人、ビショップ二人、ナイト二人の計六人を指す言葉である。プレアディスになれるのは、第四学年以上の学生だけである。貴族の子息子女が大半を占める学生達を纏めるために、第四学年以上の学生の中から、高位の地位を持つ者が選ばれる。プレアディスになると、専用の別館が使えたり、授業は全く出なくてもよかったりと、いろいろな特別待遇がある。しかしその分、学院全体の運営を行うので仕事量は多いし、定期試験の成績は常に10位以内であることが求められる。 他の学生から羨望の眼差しで見られるのも、地位だけでなく、彼らにそれだけの実力があるからである。

「…罵られて嬉しそうにするな、気持ち悪い。早く後ろに下がれ。…えー、続きまして、二人目のナイトはこの方です」

 いつの間にか紹介は進み、舞台の奥にはカーライトの他に、ビショップとナイトであろう三人も加わり、ハル以外の四人で何やら談笑していた。しかしアキはそんな舞台奥になど興味はなく、プレアディス最後のメンバーとして出てきたナイトを凝視していた。舞台袖から中央に出てきた彼女が口を開けた。

「今年度のナイトに選ばれました、第四学年零組ナリェナツ・スミノフですわ。今期のプレアディスで唯一の第四学年で不安などもありますけれど、先輩方に教わり精進して参りますわ」

 言葉とは裏腹に不適な笑みを浮かべるナツは、自信に満ち溢れているように見える。

「よろしくお願いいたしますわ」

 ナツが優雅に一礼して見せた先の会場内は、ざわざわと落ち着かない。カーライトやハルのような歓声ではないが、小声で話す学生たちの目には熱が籠っており、ナツの人気の高さが窺えた。

 身内のスペックが高くて、人望も厚すぎる、どうしよう。妹がこんな口が悪くてがさつな令嬢らしからぬ奴ってバレて、二人の株が落ちたりとかほんとに嫌なんだけど、どうしよう。ミュリが言うには、その二人も含めたスミノフ家全員が、私の自慢っていう無駄なことしてるせいで、私のハードルが上がってるらしいけど。私のことなら何言われてもね、見知らぬ人に悪口言われたところでどうでもいいし。でも、二人に飛び火するなんてことあっちゃいけない。

 ナツが舞台奥へと下がると、ハルが進行していく。

「プレアディスのメンバーは全員紹介いたしましたので、次はアディスのルークのメンバーを発表したいと思います」

 ルークとは、各学年で二人ずつ選ばれる、学年を代表し纏める存在である。

 ハルが、六年から順にルークのメンバーを発表していく。プレアディスは前からメンバーが決まっていたので、舞台袖に待機してからの登場だったが、ルークは今初めて知らされているので、ハルに呼ばれた者はフロアから階段を登り、舞台へと上がっていく。

「…におられますね、舞台上までどうぞ。続いて、第五学年のルークです。一人目は、ツェリエ公爵令嬢、シキ・ツェリエ嬢です。舞台上へどうぞ」

 あ、うん、そんな気はしてた。シキ姉、博識で情報通だからねー、そりゃ選ばれるよね。これはほんとに本性バレんようにしないと…。あ、もうすでに一人バレてた…、大丈夫か、私。

 舞台へと近付いてきたシキを、ハルが階段下で待ち受ける。

「あら、進行役はよろしいのですか?」

「大丈夫だ、カエに任せてきたから」

 舞台上では、ハルに代わって五年でナイトのカエ・ヤーミェラ公爵子息が進行していた。

「お気を使われなくとも、よろしかったのに」

「シキはたまに抜けてるからな。また昨年みたいに、階段で躓かれちゃ困るし。昨年はギリギリで間に合って助けられたからよかったけど、今年はどうなるか分からないし、念のためのお迎えだよ。ほら、お手をどうぞ?」

「もう、ハル、最もなことを言っていますが、私をからかいたいだけでしょう?」

「ハハッ、どうだろうな?ちゃんと掴まってろよ」

 という会話が階段下でされていたらしい。

 音声拡大の魔法は、舞台上にいないとかからない。なので、階段下での会話は、会場の中程にいるアキに聞こえるはずもない。しかし、シキとハルの言動に興奮した女性たちが、瞬く間に会場の端までその一部始終を伝言ゲームのように伝えていった。女性たちの声は音量調節が出来ておらず、アキにも難なく聞こえた。

 憧れのカップル一位っていうのは、こんな反応されながら生活しなきゃなんだ…。身内としてはなんか、気まずいというか、なんというか。

 アキが遠い目をしている間にも、ルークの発表は続く。シキをエスコートし終えたハルが進行に戻っていた。

「そして、ルークの最後は、この入学祝いパーティーの主役の第一学年です」

 一年のルーク二人は、もう決まってるようなもんでしょ。

「一人目は、スメラギ公爵子息、アコウ・スメラギ様、舞台上へ」

 輝く金髪、一重の切れ長の目のアコウは、無表情で舞台上に上がった。アコウの整った容姿に、女性から黄色い声が湧く。

「二人目は、……ハカライヤ公爵子息、クオン・ハカライヤ様、舞台上へ」

 艶めく黒髪、穏やかな笑みを湛えたクオンは、舞台上に上がると、会場内の人々にニコリと笑みを振り撒いた。女性たちの声が更に大きくなる。

  一気に全学年のルークが発表された後で、彼らの自己紹介が六学年から順に行われた。トリである第一学年は、一人は無表情に短く、一人は穏やかな笑みで筒がなく終えた。

「さて、ルークを全員発表しましたので、次はポーン指名へと移っていきましょう」

 ポーンとは、一言で言えば他のそれぞれのアディスの補佐である。ルークは各一人、ビショップとナイトは各二人、クイーンは三人、キングは五人。それぞれの役職でポーンを付けられる、最大人数である。いらないのなら、付けないという選択もある。そして、このポーンとルーク、プレアディスをまとめて"アディス"と呼ぶ。

 このポーンは、庶民や下位の貴族たちには、とてつもないチャンスである。ポーンに身分や家柄は関係なく、アディスの面々に能力を買われ、気に入られて指名されれば、誰でもなれるのである。そして、もしポーンに選ばれると、もしかしたら卒業後はそのまま選んでくれた上位の貴族が、家臣として雇ってくれるかもしれない。庶民にとっては夢のような大出世である。下位の貴族にとっては、上位の貴族との繋がりができ、上手くいけば将来、重役につくことも不可能ではない。令嬢であれば、玉の輿に乗れるかもしれないのだ。

 これらの将来設計は叶わない夢物語ではなく、昔実際に起こったことである。なので、ポーン指名、という言葉が出た瞬間、会場内の誰もがそわそわと落ち着きなく、騒がしくなるのも仕方のないことなのだ。

「今度は、一年からいきましょうか。スメラギ様、ハカライヤ様、ポーンはどうされますか」

 プレアディスは学年関係なく誰でも自由にポーンを選べるが、ルークは学年の代表であるため、ポーンも同学年からしか選べない。学院生活を過ごして同級生と交流し、人格や実力を自身で測れた、第二学年以上はまだしも、今朝、入学式をしたばかりの第一学年は同級生のことを何も知らない。それ故、第一学年のルークは毎年、幼馴染みなどの気心知れた者か、誰も選ばない、という選択が大半であった。必要であれば、後で申請することも可能なので、この場で無理に決める事もない。

「俺はいりません」

 アコウとクオンは、茶会や夜会ではいつも二人で行動し、同学年の中で特に親しい者もいない。アコウの答えは、会場内の誰もが予想したものだった。クオンもアコウと同じ答えだろうと、誰もが思っていた。

「私は、ポーン指名させてもらいます」

 え、と誰もが驚きで声を上げる。

「第一学年ルーク、クオン様、ポーンに誰を指名しますか?」

 会場内が驚きで満ちるなか、ハルは淡々と進行していく。ハルの問いに、クオンの視線が会場内をさ迷う。その様子に、予想外なポーンの名前を聞き逃すまいと、会場内が静まり返った。舞台近くから段々と遠ざかっていくクオンの視線が、アキで止まった。気がした。

 というか、止まってる!目が合ってるなう!

 前世の若者言葉が出てくるほど動揺したところに、クオンが笑みを深めてきた。他の女性には魅力的に映るそれは、アキにとっては闇の輝きに彩られた悪魔の微笑みだった。

「スミノフ侯爵令嬢、アクライキ・スミノフ嬢、彼女を私のポーンに指名します」

お読みいただき、ありがとうございます。

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