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「王と安らぎの女神たち」 他番外編  作者: 手絞り薬味
王と安らぎの女神たち
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プロローグ

・残酷描写、精神的に痛い描写、相手に対して敬意の感じられない言動があります。

・この作品は「三年目のイリス」の陛下サイドの話ですが、コメディ中心の「イリス」とは雰囲気が異なります。捉え方はさまざまあると思いますが、あえて言うなら「イタイ系」「変態系」「キモイ系」「少々壊れている系」です。

・「三年目のイリス」と文章が重複しています。「イリス」を読んでいないと、意味が分からない部分があります。

・陛下が他女性(他キャラ)と関係するシーンが出てきます。

・「三年目のイリス」のイメージが壊れる可能性があります。


以上のことに嫌悪を抱かれる方は回避をお願いします。

 美しい青空と緑の草原。そして笑い声――。

 金色の髪の少女が裸足で駆け回る。


「リーニ、あまりはしゃぐと危ないぞ」


 少女――リーニは振り向き、声を掛けてきた父親に返事をし、


「大丈夫ー……あ!」


 ――こけた。

 父親はやれやれと溜息を吐いて、リーニに駆け寄り抱き起こす。

「ほら、だから危ないと言っただろう」

 顔や髪に付いた砂を掌で払われて、リーニはくすぐったそうに笑った。


「お父様、気色悪い!」


 そして身を捩って父親の腕から抜け出すと、少し離れた場所でこちらの様子を見ている母親の元に駆けて行った。

「まったく……。母親に似て素直じゃない」

 母の腕に飛び込む娘の姿に、父親は目を細める。

 と、その時、父親の後ろに控えていた男が呟いた。


「素直じゃない……?」


 父親が眉を寄せて振り向く。

「何が言いたい?」

「いえ……別に……」

 男が視線を逸らす。

「俺の『女神』を馬鹿にすることは、たとえお前でも許さんぞ」

「……はい」

 父親は頷くと、愛する家族へと視線を向ける。


 可愛い子供達と、美しくは無いが愛しい妻――。


 幸せを噛みしめながら、ゆっくりと足を踏み出した。


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