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11話

えーと想像力が豊かな人。注意してください。


それと文章を読みその風景を自分なりに想像して楽しむ方。同様に注意してください。


上記の2つに当てはまる方は冗談半分にティッシュを片手に読むことを推奨します。

「おかえり慧太、ご飯にする?お風呂にする?……そ・れ・と・も」

「あぁーご飯がいい」


直後、俺は襲われたのだった……。






「ったく慧太ってば……こっちの気も知らないで」

「わ、悪かったな。ごめん」

「はぁ。いいよー謝らなくて、そのかわり『愛してる』って言って」

「は?ぇ……えええ!?そんなの言えないってば!」



紗希はさっきのことを許してあげるかわりに愛してるって言いなさい。と条件を俺に突きつけてきた。もちろん俺は言わないつもり……恥ずかしいっつーの。


俺がそうやって断り続けていると紗希はいいもーん言ってくれないんだったらあれやっちゃうし。と意味ありげな言葉を残して紗希はその場を後にした。



「な、何?あれやっちゃうしってなにするつもりだよ」


俺はもうしばらくだけバラエティ番組を見てから自分の部屋に戻った。




「んじゃ、帰るね綾太」

「うん。気をつけてね、不審者には気をつけて、でも明日香だったら問題ないかな?」

「それどういう意味よー」

「明日香って喧嘩強いし、たくましいし」

「こらこらそれ女の子に言うことじゃないよ~」

「ははっごめん。ウソウソ、かわいいよ。明日香はかわいいって」

「(かぁぁぁぁああ)じゃ、じゃあねまた……明日」



なんだこの見るからに恥ずかしいカップルは……。


とは言ってもご覧のとおり、綾子……ではなくて綾太と明日香の二人だ。




……明日香が出て行ってつかの間、綾太は自分の部屋へと全力疾走した。


ヤバいヤバい、早く早く、急がないと……!


階段を(あわただ)しく上がって行く綾太。


そして階段を上がり自室のドアノブに手を掛けようとしたその瞬間。


それを遮るかのように一本の腕が横から綾太の真横にある壁へと突き立てられた。


綾太は間に合わなかったのだ。


「あ、あははぁ。姉ちゃんそこ退いてくれない?」

嫌な予感しない綾太は引きつった笑顔を姉に向けた。


「私が退くとでもー?」

ニヤリと微笑む姉、弟には恐怖しか植え付けないその笑顔を向けている。


「い、いえ・・・・・・ぁ」


「ふふふ、いらっしゃい綾太、可愛がってあげる」


「い、いや、たっ助け」


背中を掴まれ、姉の部屋へと拉致され…………大切な何かを失いかける事になった綾太だった。




歯を磨き、水をコップ一杯ほど飲んでから自室へと向かう。


「明日は休みだ~昼まで寝てやる」

明日は幸いな事に休日だから、ずーっと寝られる。

これほど嬉しいことはないって。はぁー早く寝よう寝よう。


ドアノブを回し、部屋へと入るそして向かって左側にあるベッドへ向けて勢い良くダイブ


そのダイブした瞬間。

「あらあら~慧太が飛び込んでくるとはねー!」

紗希が慧太のベッドで待ち構えており、慧太は、ちょ紗希!?と言いながら紗希の腕にすっぽりと吸い込まれるかのごとくインした。


「さ……紗希?…………なに、してんの?」

「んー?待ち伏せ」

さらっと言い返した紗希。その腕は慧太の頭を抱きかかえている。自分の胸の目の前に。



「は、離してくれない?ちょっと……」


ヤバイヤバイヤバイヤバイって近い近い!近いよ目の前だよ!?

俺の目の前にぃぃぃ……!くそ、なんでよりによって薄着なんだよ!?

見せ付けてんのか!?からかってんのか!?



「ん~?まさか興奮した?あたしで興奮したの?ほうほうそれじゃ色仕掛けも効き目出てくるのかなー?」


効き目は抜群だちくしょー!俺はいたって普通の男なんだよ!だから目の前にその膨らみを見せ付けるんじゃねー!そして俺!なぜ目を閉じない!?理性が勝っちゃったのか!?


「ちっ違う!そ、そんなことは!……あっ!?」


その瞬間、赤い液体が慧太の鼻からツーっと流れていきもはやさっき発した否定する言葉を否定するかのような現象だった。


おいおい鼻血出てきたぞ!?嘘だろ?!!こんなタイミングで!?

ダメだこりゃ、俺終わったぞ……。


「ほぅら鼻血出てきてるよー?体は正直だね、慧太」


「う、うるせぇ、コレは恐らくさっき壁にぶつかった際にだな……」


「強引すぎだよそれー、正直にあたしの体で興奮しましたーって言ってくれれば嬉しいのになー?」


「……お、俺紗希の部屋で寝るわ。んじゃ……」


そう言って慧太は何とか紗希の腕から抜け出しドアから脱出を試みた。



早くここから出ないと……でないとマズいって!!


慧太が立ち上がり脱出の一歩を踏み出した時


「そうはさせないよー?愛してるって言わなかったのがいけないんだよ?」


グッと慧太のシャツの首下を掴み、力いっぱいこちらへ引き倒した。


「おわぁっ!?」


慧太はその力に逆らえず再びベッドへ引き戻される。しかしそれでも慧太は怯まず脱出を試みた。


「もう、慧太ってばしつこいなー」

「それは紗希でしょ!?」


ベッドから起き上がった慧太の腹を両手で抱きかかえベッドの方向へと薙ぎ倒した。

そしてそのまま逃げられないよう全身を使って押さえつける。


「に、逃げられないでしょ……?ちょっと疲れたわ」

「はぁ、はぁ……それこっちのせりふ」


二人とも先程の争いで少し息が上がっていた。


そして今度は紗希が立ち上がりドアノブの前に立ち慧太のほうを向いた。


「もう逃げられないよってか?……参ったわ」


ベッドの上で大の字になる慧太。もう観念したらしい。


「ふふっ、そうよ~慧太はあたしのものーだからこのあたしから逃げられるわけないじゃん?」


そういいながら同時にカチャ、という音がした。そして紗希の手には部屋の鍵が。

鍵とは言っても鉄で出来たアレではなくカード式で、つまりそれだけ慧太の両親が稼いでいるということだ。


そしてこの部屋、あぁいやこの家の【部屋】の施錠は内側からも外側からも鍵を掛ける構造になってる。ちなみに紗希が持っているのは全部屋共通して開けることのできるマスターキーだった。


「え゛……もしかして鍵閉めた!?」


慧太はその行動に驚きが隠せないでいた。なぜなら普段部屋に鍵を掛けることがないためいつもカバンに入れている程度。そしてそのカバンは一階のソファーに放り投げられている。


しかもマスターキーは紗希が持っているとなるとこの部屋から出るには紗希のマスターキーを使うしかないということになる。


なので先ほどの襲撃を受けた慧太にはこの部屋からの脱出が絶望的にも思えてきたのだった……。


「うん、閉めた。別に問題ないでしょ?明日休みだし、もしあたしが寝坊しても慧太には迷惑かからないでしょ?」


「今現在ものすごく迷惑かかってるんですけど……?!」


「それじゃ、寝よっか~」


「聞いてないよこの人……」


そしてその日の夜、慧太はとんでもない目に遭ってしまった。


あぁーと、メイドさんの回はどこへ行ったのやら(実は断念した)


というわけで柴わんこです。そろそろ覚えてくれました頃でしょうか。


ともあれ、感想や評価を心待ちにしております。ツイッターのつぶやき並みの短さでも十分です。なので感想待ってます。何度でも送ってください。


この作品をお気に入りに入れてない方はすぐさまお気に入りへ追加することを推奨します。


では来週に会いましょう~

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