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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

あるハーレム主人公の一幕

作者: BHc

百合×ハーレム×純愛を同居させてみました。

とはいえあらすじにも書きましたが、百合及びハーレムの要素に関しては主題ではないので、ご留意いただけると幸いです。


ハーレム主人公がハーレムを増やしていくお話(嘘は言ってない)


 新進気鋭のAランク冒険者パーティー"紅蓮の祈り"

 その構成員は、魔法使い(女)、僧侶(女)、騎士(女)、盗賊(女)、そして魔剣士こと僕(男)だ。


 ……そう、お察しの通り、うちは所謂"ハーレムパーティー"というやつである。


 が、普通の、というと語弊があるかもしれないが、まぁ世間一般でイメージされるであろう"ハーレムパーティー"とは明確に違うと言える点がある。

 それはーーーー


「リリーちゃん、それ一口ちょうだい?」

「ふ、ふん! 仕方ないから、食べさせてあげるわ! ほら、こ、光栄に思いなさい!」

「わぁい、リリーちゃんありがとー!」

「……っ、わ、私のをあげたんだから、貴女のもーーっ!?」

「はい、これでいいでしょ?」

「っか、勝手に口にスプーン突っ込まないでよっ!」


「にゃははー、リリーちゃん達は元気があっていいねぇー」

「……そうだな」

「おや、嫉妬かい? ヤキモチ焼いてくれちゃってー嬉しいぞーうりうり♪」

「……はぁ、下らない事言ってないで、私達も早く食べよう」

「おっ、イトハも食べさせあいっこしたくなったのかそうかそうかー♪ ならほらほら、遠慮しないでお食べ?」

「誰もそんな事は言ってないが……まぁ、ありがたく、貰おう」


 レストランの一室。

 目の前には、仲睦まじく互いに料理を食べさせ合う二組の乙女たち。

 うん。


「尊い」


 ーーーーそう、このパーティーは、世間一般で言う"ハーレムパーティー"のイメージのように(また実際に会ったことのある"ハーレムパーティー"がそうであったように)、一人の男性に対して複数の女性が好意を抱いているのではなく、二組の女性たちがラブラブな様を一人の男性(僕)が見守っている、という構図である。

 こうなるまでには色々あったのだが、まぁ端的に言うと、タチの悪い奴等に絡まれていたところを助けた時、そこで見た彼女たちの百合百合しさに思わず見守らせて欲しいと乞い、当然最初は警戒されていたが、『YES百合NOタッチ』の信条を体現したのと、彼女たちの仲の発展への貢献と、あと他諸々のおかげで"無害である"と認めてもらい、パーティー結成して今に至るという訳だ。

 やはり女性だけで居ると絡まれやすいらしく、そんな彼女たちの男避けとして、決して邪魔しない、寧ろ路傍の石扱いありがとうございますな心持ちの僕は最適であり、また僕にとっては百合を近くで見れるという何物にも代えがたい利がある為、僕たちはWinーWinな関係を築けているのだ。


 まぁそんな感じで彼女たちの保護者のような立ち位置で幸せを噛み締めている僕だったが、そんな僕にも最近悩んでいることがあってーーーー


「また女性を侍らせているのですか、リオン。女にだらしないその性格は、早く矯正した方が身のためですよ」


 レストランでの一食の後の、宿への帰り道の途中。

 そう言って軽蔑の眼差しでこちらを眺めてくるのは、アイリスという名の、今時珍しいソロの冒険者をやっている女性。


「全く、こんな奴が私の幼馴染だとは、嘆かわしい話ですね」


 兼、幼馴染。


「次に会う時にはその女癖が多少なりとも改善されることを願っていますよ。それでは」


「……脈は悪そうだねぇ、にゃは」


 兼、片思い中の相手、である。


 足早に去って行くアイリスを見送りながら、盗賊(女)ことクロの呟きに、はぁ、と深いため息で返す。

 本当、どうしてこうなってしまったんだろうか。いやまぁ、原因は分かってるけどさ。



 彼女、アイリスとは、同じ村出身で、小さい頃から一緒に遊んでいた、所謂幼馴染という関係である。

 幼い頃は引っ込み思案だったアイリスは、村に住む他の快活な少年少女たちからは、言ってしまえばハブられていた。そんなある日、家の中で寂しそうにしていた彼女を見て不憫に思った僕は、彼女を遊びに連れまわすことにした。それは、精神的に大人に近かった僕の義務感からのものだったのかもしれない。

 僕の言動を同郷の士が見れば多分気付くだろうが、僕は転生者という存在であり、17歳で交通事故で死んだ日本在住男子高校生(百合好き)の意識を幼い頃から持っていた。それで昔は神童と呼ばれ持て囃されていたのだが、閑話休題(それはともかく)


 そんな同い年の少年少女とはズレた精神を持っていたこともあり、"仲の良い同年代の人"となったのは、そんな僕に懐いてくれたアイリスが初めてだった。といっても、その時は妹のように思っていたが。

 それから、僕はアイリスを徹底的に可愛がった。具体的には、前世での料理を振舞ったり(材料不足もありレパートリーが少なかった為、すぐに覚えたアイリスに腕前を超えられたが)、前世での知識(主に理系分野)を面白おかしく教えたり(これまたすぐに覚えられ数年で教えられることはなくなった。才能の差か、解せぬ)、他の子どもたちとの橋渡しをしたり(結局僕以外と遊ぶことは余り無かったけど)、まぁそんな感じで。

 お節介なのかなぁ、とは偶に思うこともあったけど、彼女は楽しくしてるように見えたので、ま、いっかと。そんな風に、僕たちの関係は十代半ばまで続いていた。

 それが狂ったのは、まぁ、僕のせいだったのだろう。

 年が経つにつれて、アイリスは美しく成長していった。

 透き通るような美しく長い金髪に、深海を思わせる深い蒼の瞳。スレンダーなモデル体型に育った美少女が無邪気に微笑む様は、僕の彼女に対する認識を変えていった。

 それだけならまだ良かったのだが、当時の僕は、妹のように思っていた存在を、急に"女"として意識するようになってしまったことに、有り体に言えば酷く混乱していた。

 言い訳になるが、元々僕は、中高共に男子校に通っていたせいで、あろうことか初恋未経験であり、つまりはウブだったのだ。

 そのせいで、前世と合わせて30超えて生きてる僕が少女に恋をしていいのかとか、そもそも僕で彼女に釣り合うのかとか、色々変な事を考え込んだ挙句。


 僕は、家出をした。


 いやまぁ、家出といっても、「僕、冒険者になります!」って言って村を飛び出していったので、家族との縁を切ったとかそういうのではない。剣士だった父に鍛えられていたのと、魔法も自力で使えるようになっていたのもあって、元々いつかは村の外に出ていこうとは思っていたのだし。

 ただ、初恋の混乱から逃げる為に衝動的に決めたから、突然のことで両親には驚かれたし、アイリスには泣かれたし(めっちゃ辛かった)、本当我ながら馬鹿なことをしたもんだと思う。初恋に混乱した挙句逃走して相手泣かせるとか、あの時の自分に会ったら殴ってこのヘタレ野郎と言ってやりたいくらいには、僕は、後悔している。


 しかしながら、過ぎたるは猶及ばざるが如しとか後悔先に立たずとか言うし、昔のことよりも、これからのことを考えるべきである。

 そう、現状、好感度最低値のこの状況をどうするか、だ。


「ってことでぇ~、第一回リオンの恋路を応援(野次馬)する会~♪」

「おい、なんかイラっときたんだけど、変なこと考えてないよな?」

「邪推は良くないぞ、リオン殿」


 宿に着いた後、珍しくクロに呼び出されたかと思ったら、待っていたのはそんな言葉だった。

 パフパフ、と効果音を立てて上機嫌な盗賊(クロ)、彼女を守るように寄り添う騎士(イトハ)、ニコニコと楽しそうに笑っている僧侶(ヒメ)、その腕に包まれて必死に口角を上げまいとしている魔法使い(リリー)、ああ今日も尊い、じゃなくて。


「それで、何でまたそんな会を」

「そりゃあ、君が見ていられないからさ」

「力になりたい、と思ってな」

「特別に、私達が手を貸してあげるってわけ!」

「いつも、助けて貰ってるからね~」

「お、おぅ……それは、ありがとう」


 ああ、なんていい娘たちなんだ、お父さん泣いちゃう。

 とまぁ冗談は置いといて、取り敢えず話を進めてみる。


「んで、具体的に一体どんなことを話し合うんだ? 議題はさっき聞いたけど」

「それは勿論、君とアイリスさんのデートプランに決まってるじゃあないかい!」

「デートプランて……そもそも好感度最低の現状をどうするかって話な気がするんだが」


 やけにテンションの高いクロに、困惑して返事をする。デートプランとか色々すっ飛ばし過ぎじゃなかろうか。そりゃこれでも告白するのに躊躇いは無いくらいには開き直ってはいるんだが、そもそも成功率が皆無な状況でデートもなにもないだろうに。


 と、そんな僕の困惑に、首を傾げながらヒメが答える。


「うーん、でも、好きの照れ隠しで邪険に扱ったりするとかもあるじゃないですか? ほら、リリーみたいに」

「ちょっと、何でそこで私を出すのよ! ……そ、そんなに邪険にしちゃってた……?」


 ううん、ごめんね? と言いながらリリーの頭を撫でるヒメ、不安そうな顔から一転、気持ちよさそうに目を細めるリリー、尊いと崇める僕。


 話が逸れた。


「いや、あれは照れてるとかそういうのじゃないと思うんだよね……」


 そう、多分あれは、言うなれば好意が転じた嫌悪。

 昔はそれなりに仲も良かったし、自惚れじゃなければ、尊敬はされてた、と思う。

 しかし、そんな相手が突然出ていって、数年後に再開した時には女性に囲まれハーレム状態。

 うん、そんなことになれば誰だって殴りたくなるし嫌いもするだろう。

 ただ、出て行ったことは兎も角、ハーレムに関しては完全に誤解されてるよなぁ、これ……


「……その辺りの機敏は私には分からないが、家出に関しては謝罪しておくべきじゃないか? まだ謝れていないのだろう?」

「謝れていないというか、そもそも向こうから一方的に口撃しかされてないというか……うん、でもちゃんと謝るべきだとは、思う」

「あ、いっそのこと、それを口実に話しかけるってのはどうだい? あの様子を見るに、無関心ではないんだから、取りつく島くらいは残されてると思うけどにゃあ?」


 仲良くなるため過去の過ちを口実に話しかけるというのは、なんだか余り褒められて行為ではないようで気が進まないが、イトハの言う通り、どのみち謝罪はすべきである。だとしたら。


「よし、じゃあ行ってくるか、謝りに」


 意志を固める為、口に出す。

 思い立ったが有言実行、外は暗くなりかけているが、まだ時間はある。

 昔から行動力があるのが取り柄の僕だ。さっき会ったばかりのアイリスはこの町に居るだろうし、行きそうな場所を探せば見つかるかもしれない。


 パーティーメンバーに見送られ、じゃあな、と手を振り外に出る。健闘を祈るとか、がんばれーとか、そんな声を背に受けながら、一人笑みを浮かべた。


 夜には早い時間だ。

 酒場で情報収集か、宿で食事か、さて彼女は一体何をしているだろうか。

 考え、まずは女性客の多めな酒場に行ってみるかと思い、歩いていた時。


 彼女を見つけたのは、意外にも、通りの路地裏に入ってすぐのところであった。

 治安が良いとは言えない路地裏で、壁に背を持たれ掛けていた女性を見て、危ないぞーと言おうと思って近づくと。

 女性が一瞬こちらに顔を向け、それで彼女がアイリスだと気付いた。

 驚いて足が止まったが、そもそもアイリスに会いに来たのだと思いなおし。

 声が届く距離まで近づいたところで、一声。


「……よう」


 我ながら良い話し出し方は無かったのかと思うが、負い目もあるしどう話せばいいのか分からないのだ、なんて内心で自己弁護していた僕に、顔を再度向けた彼女は冷たい声で言った。


「……貴方ですか。御付きの女性方は放っておいていいのですか」

「……いやまぁ、彼女たちは、宿でのんびりしていると思うよ」


 そうですか、と興味なさげに呟く彼女に、上手く話を切り出せなくて焦る僕。

 ああもう、告白できるくらい開き直ってるとかほざいてたのはどの口だ、本人を前にすると、緊張して思ったように言葉が出ない。

 それでも、話は終わりだと言わんばかりに立ち去ろうとする彼女を見て、どうにか声を絞り出す。


「……っぁ、待ってくれ!」

「……何ですか」

「あー、いや、その、なんだ……すまなかった」

「……」

「何ていうか、あの時はちょっと初めてのことで、混乱してて。それで、上手く考えが纏まらなくて。衝動的に村を出ちゃって。みんなを悲しませて、心配させたんだって、後悔してる。本当、すまなかった」

「……」

「あー、あの、それだけ、だ。罪滅ぼしと言っちゃあれだけど、まぁ、できることなら何でもするから。何かあったら、遠慮なく言ってくれ」

「……」

「……あ、それと、うちのパーティーに誤解があるみたいだけど、何ていうか、彼女たちは、見守ってる、というか、そんな感じで。だから、全くの健全な関係だし、アイリスが思ってるような、ふしだらな関係ではないから」


 まぁ、彼女たち同士では、分からないけど。なんて、余計なことを言って拗らせる気はないが。


「……ですか」


 言いたいことは粗方言えたし、というかこれ以上一人で喋ってるのはキツイし、なんて思って少し言葉に詰まっていると、小さくアイリスの声が聞こえた。


「どうして出て行っちゃったんですか! 私、ちゃんといい子にしてたのにっ……! 置いてかれて、頑張って、ようやく先生に認められて、追いかけて、Aランクになったんですよ? ……なのに、やっと会えたリオンは、美少女に囲まれて鼻の下伸ばしてて……リオンが知らないリオンになっちゃったみたいで、怖かったんですから……っ!」


 握り締めた手で弱弱しく僕の胸を叩きながら、涙交じりの声で叫ぶアイリス。

 いや、うん、本当、アイリスをこんな苦しめちゃって、泣かせちゃって、正直冗談でも言っておちゃらけてないと身が持たないくらいには自責の念に苛まれているけど、そんなエゴを通して良いような場面ではないことは、分かる。

 さて、彼女に誠実に、これ以上悲しませないためにはどうするべきだろうか、とちょっと考えて、彼女の顔を胸に抱き込むように手を動かした。

 拒絶されたらちょっと悲しいなーとか思っていたが、幸いなことにそれを受け入れるくらいの信頼度は稼げていたらしく、彼女は大人しく僕の腕に収まって、そして、おずおずと僕を抱きしめるように、その手を僕の背へと伸ばした。


 まだ嗚咽を漏らしている彼女の頭を、昔、偶にやっていたように優しく撫でる。

 昔と変わってはいないよ、とか、まぁそんな感じのことを伝えられたらなぁと思ってやった一連の行動だったが、それはどうやら成功したようで、腕の中の彼女は段々と落ち着いていった。


「……買い物、一緒に来てください」


 暫くして、くぐもった声でアイリスが言った。

 突然話題が変わって戸惑っていると、アイリスは畳み掛けるように話し出す。


「さっき、なんでもするって、遠慮しないで良いって、言ってましたよね? だったら、私、この町に来てまだ浅いし、店の場所とかも覚えきれてないから、だから……買い物するの、付き合ってください。それで、色々チャラにしときます」


 言い切って、僕の胸に顔を押し付け黙りこくるアイリスに、努めて優しい声で返す。


「ああ、任せとけ」


 続けて、ありがとう、と発した僕の声は、静かに抱きあう僕たちを置いて、風に溶けて消えていった。



 ◇◇◇



 ーーーー暫くして。

 とあるAランク冒険者パーティーの"ハーレム"に、また一人、新しく少女が加わったとか。

最後までお読みいただきありがとうございます。

お楽しみいただけましたでしょうか。

誤字脱字及び表現などへの違和感等ありましたら、気軽に感想欄に書き込んでくださると嬉しいです。


さて、以下は蛇足と言いますか、本編に描き切れなかった設定等を記載しておきますので、読みたい方はご覧ください。


リオン/主人公/21

Aランク冒険者パーティー"紅蓮の祈り"のリーダー。赤髪黒眼で背が高く身体つきもしっかりとしている。ハーレムパーティーのようになってはいるが、"ハーレム"同士でくっついているので実質ぼっち。しかし"尊い"光景が見られるので本人は気にしていない。昔ヘタレて村を飛び出したことを後悔して「もうヘタレない」とか言っておいて結局ヘタレたヘタレオブヘタレ。残念なところもあるが、前世の記憶と剣士の父の影響で戦闘面・知識面共にそこそこのスペックがある。幼馴染に片思い→実ったかどうかは本編後の彼らのみぞ知るところ(一目瞭然ではあるが)。パーティーメンバーの"保護者"のような立ち位置で、彼女たちを見守っている。パーティーはリリー、ヒメと共に結成し(名前はリリーが考えた。今でも時々弄られている)、そこに後からクロとイトハが加入するかたちで成っている。本編後は6人で楽しくやっていることでしょう。


アイリス/幼馴染/20

ソロのAランク冒険者。リオンの幼馴染。金髪蒼眼、すらりとしていて均整の取れた身体だが、見かけに依らず力は強い。村を出たリオンの後を追いかけて冒険者になり、リオンに負けまいと努力を重ねた結果のチートスペックでAランクまで昇格。リオンの出奔後、リオンの父に剣の指導を受け、二年で認められて出て行ったとか。漸く再会できた末の慕っていた相手の余りの変わりようにショックを受け、また周囲の美少女レベルを見て"私じゃ敵わない"と思ったこともあり、冷たい態度しか取れなかった。不憫。それで落ち込んでいたところにリオンが来て、後は本編。ハッピーエンドには終わったが、5,6年の軋轢を経ての毒舌は中々戻らないだろう。つまりはツンデレ二号の誕生である。


リリー/魔法使い/17

火属性魔法使い。ヒメの恋人。茶髪赤眼、背は低い魔女っ娘。ヒメとは魔法学園で出会い、絡まれていたヒメを助けようとして負った怪我を治して貰ったり、魔法が上手く出来ず落ち込んでいたところを慰めて貰ったりしていた結果、ヒメに懐いた。「ヒメは私が守るのよ!」と意気込んだはいいが、失敗してはヒメに慰められ、プライドを拗らせた結果ツンな態度を取るようになってしまった、所謂ツンデレさん。しかし最近はデレが多くなってきている為、ツンデレ二号にその座を奪われる危機(?)に陥っている。中二病を拗らせていた時期に独断で決めたパーティー名は今でも揶揄われるいい思い出。


ヒメ/僧侶/17

回復魔法を使う僧侶(ヒーラー)。リリーの恋人。金髪金眼、おっとり系お姉さん。背はそこそこ。諸事情で味方が少なかった学園生活で、一緒に居てくれたリリーのことを大切に想っている。元気な一方、怪我も絶えず、また泣き虫でもあったリリーの為に回復魔法を頑張って鍛えたという過去も。冒険者になって金を稼ぐと言うリリーに付いていき、自身も冒険者となった。"ヒメ"という名前は、学園でリリーに容姿のせいか"おひめさま!"と言われていたのが定着して、元の名前に愛着もないしそれでいいかということでそうなった。姫プレイではない。その後、出自の関係で絡まれていたところをリオンに助けられ、以降リリーと共にリオンに同行することとなる。最近ではリリーを守る為メイスに手を出しているとか。撲殺聖女の名が広まる日も近い。


イトハ/騎士/23

元騎士団所属の現冒険者。クロの恋人。青髪黒眼の長身美女。地味にパーティー内で最年長。本編では片鱗すら見せなかったが、実はこの人、リオンと同じく日本からの転生者。"イトハ"は前世での名前。元警官だった彼女は、住民の平和を守る騎士になろうと決意したが、想像以上に腐敗していた騎士団に失望し、気が立っていたところでクロと遭遇。"盗賊"であるクロが悪人だと思った彼女は捕えようとするが失敗、視野の狭さを諭された彼女は反省し、恩を返すと言って騎士団を抜けクロに同行することに。最初は恩義であったが、自分にはない奔放さを持つクロと旅をするうちに次第に惹かれてゆきーーーーというバックストーリーがあったり。再会した騎士団と揉めていたところをリオンに助けられ、以後クロと共にリオンのパーティーへ加入。属性多めにも拘らず、本編では発揮できずに影が薄かった。南無。


クロ/盗賊/19

盗賊ギルドに所属する冒険者。黒髪金眼、猫耳と尻尾を付けているが自前ではなく装飾品。猫のような言動や飄々とした態度は猫獣人であった師匠を真似たもの。孤児だった彼女を育て、生計を立てる術を教えてくれた師匠のことを尊敬している。所属している"盗賊ギルド"は別に犯罪行為を行っている訳ではなく、古代の遺跡などでの"宝漁り"を主に目的をしていることからそう呼ばれている。それを勘違いしたイトハに教え、ついでにその盲目さを説教したところ、真摯に受け入れられ、恩を返す為と同行することとなった。どこまでも真っ直ぐな彼女を眩しく思っていたが、いつからかそれは別の感情へと変わってゆきーーーーというバックストーリーがあったり。クロという名前は黒髪を見た師匠が付けた(ネーミングセンスに関してはお察し)。

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