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猫の神様、現る!!

「あれ?痛くない?」

自分の身体を見てみると、どこもおかしな所はない。

電車にぶつかったはずの身体は無事な訳がないのに、どこも怪我をしていなかった。そして、周りの様子がおかしいことに気がついた。

自分は立っているはずなのに、なぜか浮いているのだ。そもそも地面なんかない。ただただ、青い空間に一人さみしく浮いているのだ。

「え!?何?!どういう事⁈」

不安なあまりに私は叫ぶように声を出した。

その時、さっきには何もなかった空間になぜか猫がいた。しかもまるまる太って、いかにも健康そうな猫だ。

「ね、猫。猫だー。しかもまんまるねこちゃん。」

私はねこちゃんのお肉をつまみたくて駆け寄った。

「だ、だれがまんまるねこちゃんにゃー。失礼なやつじゃにゃー。」

その時だった。猫が喋ったのだ。私は触ろうとした手を慌てて、手を引っ込める。

「え?なんで、猫喋るの? ちょっと意味がわからない。うち、とうとう頭おかしくなったかな。よし、帰って寝よ。」

「ちょっと待ってにゃー。状況説明するにゃー。

わしは猫の神様で、君はさっき猫を助けて死んだにゃー。」

「そうだ。私、さっきねこを助けたんだった。」

「その事について、その猫からお前を助けてほしいと懇願されにゃー。だが、死んでしまったのを生き帰らせるのは無理じゃしな…。どうしようかにゃー?」

「え!私、いろいろ頑張ってきたのに、どうにかならないの?!」

「まあまあ、落ちつけにゃー。良い事、思いついたにゃー。わしの管轄の世界でなら、生まれ変わる時に一つ願いを叶えてやるにゃー。」

「ほんとに?! やった! じゃあ、お金持ちの家に産まれてお嬢様になりたい!」

「わかったにゃー! いろいろ決まった事だし、そろそろ転生するにゃ!」

「え! もう? 待って…心の準備が…」

言いかけてる途中に私は自分の身体が魂のようなものになっていることに気づいた。

「な、なんじゃこりゃー!」

「では、飛んでけピュー!」

猫の明らかに適当な一言を耳にしたのを最後に私はどこかに引きづられるような感覚を覚え、突然の眠気に襲われ、意識が遠のいていった。


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