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ABSOLUTE  作者: Edelweiss
7/11

第6話 悲鳴

携帯で読み辛かったので修正を加えました


 ちゅんちゅん...


「んぁ?...あ、どこだここ・・・あ、異世界か」



 異世界に来て二日目、俺は朝はあまり強くないようだ


 ようだ、と言うのは俺には記憶がないので実質今はじめて寝起きと言うものを体験した


 外からは小鳥のさえずりがするようで窓からその鳥を見ようと顔を出すと


 大きくて頭が2つある鳥がまるで小鳥のように高い声でちゅんちゅんと鳴いている



「・・・異世界ぱねえ」



 さてさて、朝からいきなり異世界クオリティーに驚かされたが今日も張り切って1日を始めるとしようか


 今日は魔法の練習がしたいので人のあまり居なさそうなところに行こうと思う


 ついでに依頼も受けておこう


 ギルドに行く前に機能寝る前に考えていたことを報告しておこう


 ん?誰にかって?君にだよ、なーんてね、昨日の確認だ


 まず俺の力支配はやばい、うんヤバイ。


 昨日、支配を使って戦闘をしたが圧倒的だった。


 しかも、かなりの応用の効く力である、だが!欠点もある


 何度も説明したが、俺の身体能力は平均並だ。地球での平均くらいだ。


 どういうことかって?この世界では戦いは生活のようなものだ、昨日帰りに歩いている人々の身体能力を鑑定しまくってわかったことだが。この世界の身体能力の基準はかなり高い、ざっと俺の倍近くはあるだろう


 それゆえに、俺は普通に戦えばまず勝てないだろう。剣でも振られたらあまりの速さに目で追えないだろうし、暗殺なんて簡単にされる自信がある。強い力を持つものはどうだろう、その力ゆえに邪魔だと感じた者が暗殺を仕掛けてくるかもしれない。恐ろしい。


 支配の力を使って空気を圧縮し身体に纏わせておけば大丈夫だろうが、常に力を使い続けるのも大変である。よって俺はこの力を隠して生活しようと決めたのだ!!


 この力を使うときはローブかなんかで正体を隠せばいい、ローブを着ているときだけなら力で空気の防壁を作るのも簡単出しね。だっていつまでもローブ着てるわけじゃないし。


 そう!表では何の変哲もないただ運が凄く良いだけの冒険者


 しかし裏では、支配と言う絶対的な力を使う冒険者ということだ。


 こうなれば早速ローブを買って今度は別人としてもう一度冒険者登録してこなければ・・・


 いや、ローブだけ買っておいて登録するのは依頼が終わってからでいいか。







 早速、街に出た。


 今日も賑やかで何よりだ。さてさて、ローブはどこに売ってるだろうか。


 とりあえずデザインが気に入れば何でもいいや


 後で、魔法を組み込んで顔が見えないようにとか、破れにくくとか細工をするし。


 しばらく歩くと服屋にたどり着く。



「はい、お客さんいらっしゃい。どんなものをお探しですか?」



 出迎えてくれたのは茶色い髪を腰くらいまで伸ばした落ち着きのあるお姉さんだ。



「黒い色のローブを探している、魔法が組み込んでないやつでいいのだが」



 色は黒が良い、なんたって俺は黒を愛しているから。



「ただの布で出来たローブで良いんですか?それなら安く済みますが、強度とか機能性とかそんなものは無いに等しいですよ?」



「いやそれで良い、後で自分でするからな」



 うむ、そりゃそうだろう。ただの布がとても頑丈でしかも機能性に優れていたら怖いわ!


 どんな布だ、未来の技術かなんかなのか



「へえ、お客さん若いのに凄いことできるんですねえ。」



 やったことは無いけど何とかなるだろう俺にはwi○i先生がついているのだから


 服屋のお姉さんは、それではこちらですよーと先に行ってしまった


 早く追いかけねば...



「黒のローブといえば、こんなものですかねえ」


 そういってお姉さんは3着ほど取り出した


 ふむふむ、ぶっちゃけ言って違いがわからないのだが...



「じゃあこれでお願いする」



 俺は真ん中のやつを選んだ


 そしてすぐに会計を済ませ店を出る、1000リルだった。


 これで俺の手持ちは残り540リルになった


 早く依頼を受けて金をためないと金欠で人生ゲームオーバーになってしまう


 さてと、ローブはボックスに仕舞い早速ギルドに向かうとしよう






 さて着いた、何も変なことは無かったよ?うんラッキーだね


 さてと、どの依頼にしようかな、そうだ、ずっとFランクってのもいやだし


 さっさとランクアップ試験を受けてEランクになろう


 ランクアップ試験はいつでも自由に受けれるみたいだしね。



 Eランク認定試験

 ランク F→E

 報酬 銅貨30枚 Eランクへの認定

 詳細 西の森にあるメル草を30本採ってくること



 おい、またこれか。畜生、これなら昨日この依頼を受けていればよかった


 そうすれば今頃Eランクだったのに


 まあ、いい後悔したってしかたない。この依頼をさっさと終わらせて魔法の練習でもするか


 受付で依頼を受けさっさと西の森へ向かう


 もちろん飛んでいく、この方が楽だし早いし。一石二鳥だね




 森に着いた...さーてとメル草はどこかなあ


 地図を頭の中で展開し、メル草を探す。この地図は目的のものも探せるのだ


 フハハ凄いだろう。いや凄すぎですね


 ここから西へ少し行ったところにまた大量のメル草が生えているようだ


 回収しに行こう




 てくてく...てくてく...


 お、あった。400本くらい、この森はいったいどうなっているのだろう


 これも俺の称号のせいだな。うんきっとそうだ。


 よし終わった。人がこなさそうな森の奥のほうで魔法の練習をするか...







 西の森奥地・・・


 奥に行く度、魔物が結構襲ってくるようになってきた


 俺は初めのころは空気を圧縮した空気砲で相手を粉砕していたが


 今は魔法を使って対処している。加減を間違って森が凄いことになっているが


 だんだんと慣れてきた。



「小さき炎よ敵を薙ぎ払え」『ファイヤーボール』



 この魔法で綺麗に魔物の頭だけが消し飛ぶ


 俺もずいぶんと魔法が上手くなってきたみたいだ


 丁度そのとき森の中心だろうか、とても大きな木に辿りつた



「よし、それでまず詠唱破棄の練習から始めよう」



 詠唱破棄とはその名の通り魔法の詠唱部分をカットする技術だ


 これをすることで魔法を早く使うことが出来るが、その代わりに多くの魔力を使い威力も少し落ちるのでこれを威力を落とさずに使える人はかなり魔法がうまいということになる


 やり方は簡単だ使いたい魔法のイメージを浮かべながら魔法名を言うだけだ


 しかし、これが案外難しい。魔法を性格にイメージすることが大切なのだ


 俺は支配のスキルでいつもイメージをしているのでこういうのは得意だ





 ファイヤーボールをイメージをする、それは熱く熱く燃える太陽のような真っ赤な炎


 その劫火は敵を包みすべてを灰塵へと還すだろう


 そして魔法名を唱える



『ファイヤーボール』



 目の前に現れたのは真っ赤に燃え滾る炎の塊


 まるで小さな太陽だった...



「って、熱い熱い熱い。死ぬ」



 なんだこりゃ、熱すぎる。近くにいるだけで燃え死ぬわ!


 俺はあわててファイヤーボールを消す



「あれはファイヤーボールじゃなくてもうサンボールだな」



 いや、俺のイメージが悪いんだけどね?太陽とかそんなイメージをしたせいであれはもう初級魔法の域を軽く超えていた



「まあいいか、一応出来たしね、次からはきちんと加減してやろう」



 一応出来たので成功とする。さて気を取り直して次は無詠唱の練習をするか


 無詠唱は詠唱を破棄するだけではなく魔法名すら言わないで魔法を使うことを言う


 これをするメリットは相手が自分が使う魔法がわからないということだ


 手馴れた魔法使いなら魔法名から瞬時にその魔法の対策をしてくる


 なので魔法名を言わないで魔法を使うということはこちらの手の内を見せないということでとても有効だということだ。


 そしてさらに言うと魔法を発動するときの魔力を隠すのがうまい人ならば相手に魔法の発動を悟られること無く魔法を使うことが出来るというとても効果的な手になる。


 しかし、その分デメリットも大きい。消費する魔力が馬鹿にならないということだ、魔法を使うものならば誰もが魔力の節約をする。当たり前だ、バカバカと魔力を使っていればすぐ魔力切れをするからだ。


 魔力というのは魔法使いにとっては命の次に大事なものだ。魔力の切れた魔法使いは、そこらへんに転がっている石と変わらない、例えるならば、爪と牙を失ったライオンのようなものだ。


 そしてさらに無詠唱は、威力が落ちる。それは、通常以上に魔力を消費すれば補えないことは無いが、ただでさえ魔力消費が激しいのにさらに魔力を使ってどうする。



 こんな理由で、無詠唱を使う人はあまりいない。いるとすれば魔力が有り余っているやつくらいだ。


 事実上魔力が無限に使える俺のように、な?



 やり方は簡単だ、詠唱破棄をした後、魔法名を言わずにさらに魔力を消費してやればいい。


 すると、今、俺の手の上でファイヤーボールが浮いているように、簡単にすることが出来る。


 普通に詠唱して魔法を使うより5倍くらい多く魔力を使っている。これは燃費が悪いなあ...


 まあ、いい俺には関係の無いことだ。



「ふう、うまくいったようだし。コントロールの練習でもするか」



 そういい俺は、属性のこめていない無属性の魔力の玉を手のひらに浮かべる。


 ああ、言ってなかったが無属性という属性が存在する。この属性は補助的な意味で使われることが多い。


 身体能力を強化する身体強化魔法や相手の魔法を防御する障壁、そしてもっとも有名なところ言えば、一度いったことある場所に自由に行くことが出来る転移などだ。


 ただし転移は上級魔法だ、そう簡単には使えない。使い方を誤れば、上半身だけ転移してしまって、上と下がさようならってことになるだろうし、岩の中に転移でもしてしまえば生き埋めだ。

 怖いね...



 そういうわけでコントロールの練習は重要だ。俺は浮かべた魔力玉を自在に動かす


 それこそ、自分の体と同じように...右往左往と動かしていく、たまには形を人型にして操ってみたりと、やっていくにだんだんと面白くなってきた。


 そして、その練習を1時間ほど続けていたときだろうか...それは起こった。







「きゃああああああ」



 少し離れた場所から悲鳴が聞こえてきた...



「!?」



 俺は驚いたが、即座にそこへ駆けつけようと、急ぐ


 厄介ごとに巻き込まれないよう、まだ何も細工をしていない買ったばかりの黒いローブを一応着る


 重力を支配し、空へ飛翔。そのまま飛んでいく。


 聞こえてきた悲鳴はとても可愛い声だったので、結構ドキドキしている。


 森で悲鳴とくればこれはもう、テンプレで俺のヒロインになるであろう人がいるはずなのだから



「可愛い子だったらいいなあ...声可愛かったし、少し期待します。さあ俺の称号よ、こんなときこそ役に立つのだ!フハハハハ!」







 この後俺は、凄く後悔することになるのだけれど...


 それはまた次回、語ることにしよう


 はぁ、何で俺はあんなに期待してたんだろう、あのときに戻れるのなら俺は、あのときの自分を思い切りぶん殴ってやりたい。そう、切実に...




次回、悲鳴の正体とは...

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