第5話 掘り出し物
風が気持ちいい
ん?今何をしてるって?
空を飛んでる、支配の力を使って重力を支配して飛んでいるのだ
横に重力をかければ横に移動もできるのだ
「ふう、これなら直ぐつきそうだな」
ギルドへ依頼の報告をするために帰宅中だ
ただし、空を飛ぶなんて普通には無理なため人に見つからないように
近くまで来たら下りなければだがね
さてさて
判明したことがある、スキルでチート並みに強いが俺は肉体的にはあんまり強くないようだ
身体能力も強くなっているのか疑問だったので木を思いっきり殴ったら怪我をした
マジ痛い
「そろそろ門だな、下りるか」
行きは20分もかかったが帰りはなんと5分もかからなかった、うん速い
そうして西門から入り、ギルド本部までたどり着いた
そのまま受付まで行く
「依頼の報告に来た」
そうしてアイテムボックスからメル草を取り出す...全部
「こ、これは。凄い量ですね」
「ああ、偶然たくさん生えているところをみつけてな」
まあその偶然も俺の称号のおかげだが、あの神なかなかにいい贈り物をくれた
「それではすべて数えるので、少々お待ちください」
「わかった」
受付嬢が数えているのを待っていると周りがなにやら俺の話しをしているのが聞こえてくる
「おい、あいつ今どこからだした?」
「ボックスの魔法でも使ってるんだろう、上位ほどの葉法が使えるやつならそれくらいするだろう。何言ってるんだ」
「お前知らないのか?あいつは魔力量が5しかなくて魔法が使えないんだとよ。そんなやつがどこから取り出すんだよ」
と、そんな会話が聞こえてきた。今のまずかったか...そういえば俺は魔法が使えないんだった
そこを失念していた。というか、そんなボックスなんていう魔法があるんだな、俺のメニューと似たような感じか。しかしなぜあいつらが俺の魔力量を知っている...
「あいつまさか、マジックアイテム使ってるんじゃないか?」
「まじか?それなら俺も欲しいな」
「そうだよな、俺たちのような低ランカーはボックスが使えないから欲しいよな・・・」
ふむ、なにやら怪しい雰囲気だ
しかしボックスの価値か、よく考えると荷物を持たなくていいというのはかなりのアドバンテージがありそうだ。
しかもどんなに持っていってもいいのだから冒険者としては喉から手が出るほど欲しいだろう
そんな事を考えていると声がかかった
「はい、終わりました。メル草254本なので2540リルです」
そういわれ銀貨2枚と銅貨54枚を受け取る
銅貨1枚10リルなのか
そして銅貨10枚で銀貨1枚か
「それではお疲れ様でした」
そうして俺はギルドから出て宿を探そうとするが・・・
「よう坊主、ちょいと面かせ」
「マジックアイテムおいていけば何も危害は加えないぜ」
やはり、先ほどの二人組みがよってきた
「俺はそんなもの持ってないが」
「そんな筈はないぜ、俺たちはしっかりと見たからな」
「まあいいじゃないか、持ち物全部は剥いじまえばわかるだろ」
「そうだな」
そいって男たちは襲ってこようとする、が、
それはかなわない、俺の幸運なめるなよ
「ぐはっ」
「げぼっ」
「お前らギルドの目の前で何してやがる、こっち来い」
こうして2人は強そうな人に引きづられて行った
うん、ついてるね
さてさて宿屋さんはどこかな~
どこかなーといっているがもうメニューの地図でどこにあるかはわかっている
なぜかナビ機能がついていたので使ってみた
便利だ...
歩いているとふと本屋が目に留まる、どうせなら少し見ていこう
魔法が使えないからといっても知識はあったほうがいいだろう
相手が使ってくる魔法がわかっていれば対処も出来るしね
「いらっしゃいお若いの、ここは初めてだろう」
「ああ、それがどうかしたのか?」
レジの様なところに座って居たのはおばあさんだった
「いやね、この本屋は私がお客さんの欲しがっている本を占いで見繕うからねえ。占ったことのない客はすぐわかるのさ」
「ほお、なかなか不思議な本屋だ」
俺も占ってみたいものだ、どんな本が来るのだろう
「それでは私の目を見てごらん」
そう言われたのでおばあさんと目を合わせる
おばあさんは真剣に俺の目を見つめた...
「これは、不思議なことだ。お前さんは...記憶がないんだね、そうかだからほかの人とは違う...いやそれだけじゃない。だけど私にはそれ以上はわからないねえ。不思議な子だ」
なんとこのばあさんは俺には記憶がないことがわかるらしい
しかも、異世界からきたまでは分からなかったが、何かを感じたようだ
「俺が記憶喪失だってよく分かったな」
「ふふふ、これが私の専売特許だからねえ。その人にあう本を見つけるために磨いた力だよ。ほれ、お前さんに合う本はこの二つだよ」
粗衣って差し出されたのは特別に分厚い本と、薄くそして題名すら書いてない古びた本だった
「これが...俺の」
「そうさね、なんとまあお前さんは不思議な子だね。この二つの本は普通の人には絶対に向かないんだけどねえ。特別だよタダで持って行きな」
「え?いいのか?」
「いいんだよ、ただし次からはお金をもらうけどね。どうせ金もあまりないんだろう、それも分かったしね」
このおばあさんには何でもお見通しらしい
「では、ありがたくもらっていくことにする」
こうして俺は本屋から去っていった...
俺はすでに宿屋で部屋を借りていた
1泊100リルらしい夕食をつけるなら200リルだそうだが
とりあえず夕食つきで5日分支払っておいた
「さて、じゃあ読むか」
俺はこの分厚い方から読むことにする、何故か無題のほうは後で読んだほうがいいように思えたからだ
そして俺は分厚い本もとい魔法大目録『禁』~栄光の調べ~を開いた
魔法大目録『禁』~栄光の調べ~をメニューに統合しますか? Yes/No
開いたとたん1ページ目にそんな文字が浮かんだ
なんだこれ?本をぺらぺらとめくり中をのぞいてみるがそれ以外は真っ白だった
「とりあえず、Yes通さなければ先に進みそうもないな」
仕方ないのでおすことにする
Yes...と
Now Loading...
無事統合完了、5秒後にこの本は消失します
そして、本が消えると同時に勝手にメニューが開かれNewの文字が浮かび上がる
メニュー
・アイテムボックス
・魔法大目録『禁』 New
・ステータス
・パーティ
・メニュー設定
開いてみると細かく分類別にわかれて魔法が載っているようだ
全種類あるんじゃないか?と言いたくなるほど多く載っていた
もちろん『禁』とあるのだから禁忌魔法もだ、おそろしい
まあ全部見るのは後にしもうひとつの本を読むことにしよう
なんといことだ...これは恐ろしいものを発見してしまった
普通の人には全くといっていいほど役に立たないが俺には最高峰といっていいほどの情報だった
まとめよう
最初にこれは仮説だと言うことを話しておく
この世には魔素という魔力に似たものであふれているという
似たといってもこの魔素が魔力になるのだから魔力の源と言ってもいいだろう
この魔素は食べ物などにほんのわずかだが馴染みそれを食べることで生き物はみな魔力を生成するのだと言う。
そしてこの魔素をもし自在に操り吸収することが出来るのならば魔力を無限に使用することが出来るというものだ。
当たり前だこの世は魔素であふれているのだからそれを使えるのならば魔力は無限だろう。
だが、魔素を操ることはかなわずそれを証明することはできなかった....
こういう内容だ、うむこれのどこが俺にとって最高峰といっていいほどの情報だったのかと言うと
みなさん俺のスキルは覚えているだろうか?
そう、あのチートスキルだ 支配 こいつだ
支配を使えば魔素を操ることも出来るだろう多分、だってありとあらるゆものを支配するって書いてあったしね。
問題はどこからその魔素を吸収するかだが、食べ物に染み付いた魔素を吸収できるのなら口から吸えばいいんじゃないかといういい加減な考えだ。
まあやってみるとしよう
支配の対象を魔素に設定...すると周りに溢れんばかりの何かを感じる
そうかこれが魔素か、それを動かし口に入れていく...
暖かいものが奥でたまっていくのを感じる
このままメニューのステータスを開いてみる
・ステータス
名前 レイ・アルヴェニア
性別 男
年齢 18
称号 神に祝福されし者(超幸運効果)
魔力量 564
スキル メニューLv.5 異世界言語Lv.5 支配Lv.5 アブソリュート
うん、成功だ。すばらしい、ありがとうこの本の作者
魔力量が上がった...このまま支配を解いてみると魔素が霧散し
魔力量が即座に5に戻るのがわかった
支配し続けなければいけないようだ、それもそうだろう、上限は5なのにそれ以上無理やり入れているのだから。しかし体に悪影響はない。
魔法が使えると分かって調子に乗った俺は魔法をこのまま使ってみることにした
まあ最初は簡単なやつからいこう
魔法大目録『禁』の初級魔法から明かりの魔法『ライト』を使うことにした
属性があるようだが魔素は魔力の元、すなわちどんな属性の魔力にも変換することが出来る
みたいな事が書いてあったので全属性俺は使えるみたいだ。すげー
まずまほうの属性の話をしようか、属性には火・水・地・風・雷・光・闇があるようだ
魔法大目録『禁』に書いてあった
何々に強いとかはこうだ火より水より地より風より雷より火が強いこのようになっている
光と闇は相互関係だ...
魔法の種類としてははじめに説明したとおり初級・中級・上級・最上級・神級そして禁忌だ
そのほかに生活魔法と言うものがある、簡単な火種や軽い浄化などがあるらしい
生活魔法は魔力が50もあれば使えるのだという、5の俺には無理ですねハイ
さて、まあいい早速使うとしよう。明かりと言えば属性は光だろうよし
詠唱も魔法大目録『禁』に書いてあるwi○i先生さすがである
「我、願いしは小さき光」『ライト』
手のひらの上に小さい光がともったと思った瞬間
光は爆発的に大きくなり閃光のように弾けた
魔力量を間違えた、要練習である。しかしこうして俺は魔法を使うことが出来るようになった
この日どこかの宿屋の窓から夜だというのに小さな太陽が昇ったらしい
次回、悲鳴の正体とは...