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【番外編】1.三家団欒

「あー!お兄ちゃん、それあたしのお肉だった!」


「早い者勝ちだから」


オレたちは葉山の家にいた。

窓から見える木々は葉を散らし、少し寒そうだった。

大きなテーブルに3つの鍋が置かれていた。花吹家、葉山家、円堂家が一同に集まっていた。

オレの手首には朝陽から貰ったブレスレットが付けられ、横にいる朝陽も同じものを付けていた。


「紬ちゃん、僕のあげるから~」


そう言って円堂が紬の容器に肉を入れる。


「優しい~!お兄ちゃん交換して欲しい!」


この2人はいつの間にか仲良くなっていた。連絡先も交換しているらしい。

円堂に聞くと妹が欲しかったから嬉しい、と言っていた。


「そういえば、大和くん、留学するんだろー?大智は心配だろ?」


「まぁ、俺も行くしー。別にー、向こうに嫁さん待たしてるしな」


「じゃあ、来年は私たちだけか。私の家じゃなくてもいいな」


父親達の会話にオレは1人、微笑む。一緒に鍋を食べようと言い始めたのはオレの父だった。

本当は仲良くしたかったらしい。

父さんは朝陽の父を連れて、今度旅行に行くらしい。


「追加の野菜とお肉持ってきたよー」


母さんが葉山の使用人達を連れて入ってくる。


「円堂、留学いつするんだ?」


紬の横にいる円堂はスマホを出して日にちを確認していた。


「んー、来年の5月かな」


「お、まだ時間あるじゃん」


「僕と遊んでくれるの?」


にやり、と円堂が笑う。


「遊びに行く時は俺も行くから」


円堂と朝陽がまた火花を散らしていた。

朝陽は色々と円堂に根に持っているらしく、2人は連絡は取り合ってはいるらしいが仲はまだまだだ。


「暖、こいつのこと嫌になったら僕のところにおいで?大歓迎だから」


「行かせねーよ」


朝陽に後ろから抱きしめられる。それを見ていた紬はため息をついていた。


「私も早く彼氏作ろーっと」


「それはパパが許さないよ!」


父さんが入ってくる。あっちでもこっちでも言い争いが始まる。

オレは笑ってしまった。

みんながオレを見た。


「めっちゃ楽しいわ」


鍋の中に足されたお肉や野菜がグツグツと煮られ笑っているようだった。

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