12冊目 宇宙(そら)の旅と
どうやって此処に来たかを聞いたら,あの空に停泊してる魔法が使えない異世界のロストシップで,異世界を幾つも越えてやって来たらしい,でもフランソワーさん達の今の年齢は分からないらしいけど,16歳以上だろうと言ってたが僕はもう18歳なのだけど,ふと見るとフランソワーさんの祖父は疲れてそうだったので,生命力ポーションを渡すと間違えて二本渡してしまい,二本飲んだガブリエフさんは光輝き,二十代の背の高いオールバックのイケメンに成って居た,なんか色々理不尽を感じる政人と開いた口が塞がらない,孫娘のフランソワーとびっくりし過ぎてるエリスだった。
「何か力が漲って来たぞ。」
凄く若返ったガブリエフさんに清水さんが,赤い顔して見詰めて居たが中身は60歳台のオジサマである。
「若い頃やりたかった冒険者でもするか,肉体が若返った様に張りが……………張りが………」
政人は色々教えると更に燃え,異世界を旅する事にしたらしく清水さんもその後仕事を辞め,ガブリエフさんと一緒に旅に出たのだった。
「マサ,大好きですよ。」
今は帰りの魔道列車の中だけど何故フランさんは,今大好きですて言うのだろうか?恥ずかしいのだけど,あとエリスさんは物珍しく見渡し当目の心配は,住居と食事と寝る場所だけど二人は。
「結婚すれば問題無いよ,ねぇマサ。」
「ダーリンと結婚前提で実家出て来たから,ダーリンと暮らすよ。」
何か頭痛がするのだが気のせいだろうか?
「あの船?の客室よりは前の住んでた場所が,快適でしたね。」
フランソワーがそう言うが,実家はそろそろダメ親父が帰って来そうだし,その内出る予定の母方の祖父母の家は部屋少ないし,本家は叔父や親父のせいで心労が重なり,祖父が他界し一年後の去年祖母が他界し,今は祖母方の親戚が墓守りを兼ねて暮らしてるし,まあ資産は妹が継ぐが未成年だし,税金とか大変らしくまだ何もしていない。
魔道列車を降りて仕方なくまだ準備中のロストシップに,2人を招待して暫く暮らして貰う事にした,あと特定の場所に移動出来るスキルが使えるけど,行った場所や若しくは相手から許可された場所なら,どんな場所も行けるけど体力が凄く使うので,余り使いたくない。
距離が長ければ長いだけ,疲労が酷くなりまだ試して無いけど,異世界にも行けるらしいけど何日寝込むか分からないし,使って生きてる保証さえ無い。
「家具がないよダーリン。」
「ベッドや家具がないよマサ。」
更に頭痛が政人を襲うと前より,フランソワーに対して有った想いが,いつの間にか薄らいで居た事に驚く政人だった。
「まあフランから言われて,実家から自室の全て持って来てるけどね。」
エリスが言うとフランソワーも。
「前回とは違って,完全移住とマサと結婚生活の為に,色々準備したからね。」
何か怒りたい気持ちが沸々と沸き上がったが,政人は我慢したのだった,早く言えとは言えない辛さ政人は何かがプツリと切れた気がしたが,今は気にしてる場合ではない。
「食事はやっぱり自動調理?」
政人はまだ船内全てを把握してない,だがこのロストシップはブリッジにある地図で行き先を決め運航出来るので,パイロットや船長やクルーは要らないのだった,行きたい場所さえ伝えれば発進して行ってくれる。
だがエリスとフランソワーは,此処から大変な生活に成るのだがまだ知らない,そもそもフランソワーは料理をしないので政人任せである。
エリスは料理を出来るのだろうか?そもそも,貴族が料理を作れるのだろうか?まあ,花嫁修業に料理を覚える人も居るかも知れないが,忘れて無いだろうか?フランソワーが調理実習で,料理をしなかった事を。
そしてある世界では,エリスの姉エルリーナは少し料理が出来るが,パンに具材を挟んで料理完成である,手間の必要な料理の知識は壊滅である,そして基本剣の腕と魔法以外は素人だったがある親友に,料理を根気よく教わるまで料理は壊滅的なのだったが,さて妹のエリスは姉を越えた腕前だろうか?
「で?誰が料理するの?僕は肉料理専門だよ。」
「「え!?」」
エリスとフランソワーは固まる。
「サラダ位食べるよね?」
エリスの言葉に甦るキャンプの記憶,フランソワーはサラダを食べた記憶がないし,デートした時もファミレスで政人がサラダを食べてた記憶が無い。
「フランさんは思い出した。」
フランソワーは苦笑いをした,エリスは考え込み聞く。
「料理を勉強出来る場所ある?ダーリン。」
政人は言う。
「お料理教室は都会に行けば在るよ,その代わり置いて行くけど。」
案外政人は薄情でもあった,そしてもしフランソワーが元の世界である選択をし,この世界に来なかったフランソワーは不幸以外に,姉と慕う同じ婚約者達と楽しい生活を送れたのだった,しかもサラダとか絶品のお姉様に胃袋を掴まれ,旦那の不思議な食材にも胃袋を掴まれ,政人の様なオチはない幸せな暮らしをし,幸せな日々を過ごして居たがフランソワーに,後にある転機が訪れるが………。
「自動調理機械探すよフラン。」
「そうねエリス。」
サラダを食べる手段を探すのに,燃える2人だった。
アレから2ヶ月以上経ち,三人と二匹は宇宙に出て居たのだ退屈な船内の日々途中で,宇宙コロニーステーションに寄り食料を買ったり最初は楽しかった三人だが,政人の料理に物足りなさを感じるフランソワー,自動調理きは普通過ぎこの異世界まで乗ってた,ドラグーンと同じ味でフランソワーとエリスは飽きてたけど,フランソワーは中学時代の政人の料理の味と,今のお菓子や料理の味に納得出来なかったし,再会した時は嬉しかったし本気で妻に成りたかったフランソワーだったけど,元の世界の喫茶店の料理やお菓子に比べると,何か色々物足りないし心が喜ばない,政人の料理に感度しない自分に最初は戸惑い,フランソワーと政人の間に30日後には溝が出来て居た。
料理の味やこの頃フランソワーに対する接し方に,政人が何故か冷たく成り前に,政人に告白して挑発手紙をフランソワーに送った,花梨て子は彼氏?に置いて行かれ?もしくは,劣りにされモンスターに殺されたらしいと,懐かしい水野さんから連絡が在り,素っ気なく通信を切る政人は何故かエリスばかりと仲良くする,前にチーズインハンバーグを指摘してから,こんな態度をする様に成った,始まりはそうこうだった。
「あのチーズインハンバーグと同じなのに,マサの方は心から美味しいと感じない,前はお菓子から幸せな感じがしたのに。」
フランソワーの感想に政人は。
「そんな事言われても困るよ,この世界の材料で作ってるし。」
不満なフランソワーと,困る政人と普通に美味しいと食べるエリス。
「ダーリンの普通に美味しいよ,フランは贅沢だよ………まあユウナお姉様位だけど…………,まさかあの喫茶店のハンバーグと比べてる?」
エリスがフランソワーに聞く。
「そうよエリス。」
なんとなく納得したエリスだが。
「マサお兄さんのハンバーグは特別らしいから,ダーリンに同じを求めたらダメだよ。」
ダメージを受ける政人,此から長い旅なのに雲行きが良くない。
「そう言えば結婚したお姉様に前に聞いたけど,毛むくじゃらのモンスターお肉のステーキ出たけど,凄く美味しかったらしいよ。」
どんな肉か興味津々の政人と,あのキジトラ喫茶店のハンバーグが恋しいフランソワーと,実はフランソワーには秘密にしてる事があるエリス,実はアイテム袋に不思議なアイテムが入って居て,不思議な感覚を感じたあとまた見ると,アイテムの使用の仕方やアイテム名が,見える様に成ってて。
アイテムを見ると帰還の宝珠と出て,何故此が在るのか不思議だったけど,一回だけ元の世界に帰れるアイテムらしいけど,エリスは帰る気が無いので放置してる。
他にも虹色に光る水晶のアイテムは,過去に戻れるアイテムらしいけど嫌な過去には帰りたくない,あのサトシの異世界だけはとエリスは思った。
「あのハンバーグが恋しい。」
「僕の前で堂々と言わないで欲しいな。」
苛々が顔に出始める政人と,胃袋を掴まれた事にまだ気付かないフランソワー,実はアイテム袋に義理の兄である雅史のハンバーグが,原理は分からないけど賞味期限が無い熱々の,ハンバーグにチーズインハンバーグに,生チョコケーキにキャロットジュースに,何種類かのステーキやムニエルも持って居て,フランソワーが知らぬ間に隠れて食べてたりする,たまに三人で食べて無い時に,こっそり食べてるのだった。
『フランに言ったら羨ましがられるし,義理兄が最後にくれたお料理だからあげれない。』
何だかんだエリスも,義理の兄に胃袋を握られて居た。
「不満ならフランだけ帰っても良いよ。」
考え込むフランソワー,決意が揺らぐ。
「帰れる手段無いわよ,それにあのサトシさんでしたか?まだ刑期が残ってますから,ユウナお姉様達どうするのかしら?」
そしてフランソワーは後悔し始めて居た,こんな筈じゃあなかったと,もっと楽しく好きな人の料理で満たされる日々を,フランソワーは期待していたが今は,政人と一緒に居るのが辛くて部屋で泣き,文句を言ったせいか喧嘩したせいか?フランソワーは,自動調理の食事しか今は食べてない……
だがその頃政人達の遥か後を追う感じで,追ってる様なロストシップが居た。
「まだ追い付かないのか?」
20代の銀髪の男性が言うと隣では。
「刑期が仲間の保釈金のお陰で何とか成ったのだから,ダーリンの為に早く追い付きなさい。」
ガヴリエフは急いで居た,旅の途中で立ち寄った猫精霊喫茶店て場所で,元居た世界の時に世話に成った彼に再開し驚かれたが,エリスの家に大変な事が起きたと知らせる為だ。
「まさかあの店がワシが居た世界と,繋がってるとはびっくりしたが,ワシも王も認めてたハウゼンが…………」
死んでは無いがエリスが居なく成ったのを口火に,妻のローリエが離婚すると誰が想像出来ただろうか?
「何をしたら離婚騒動に成るんだハウゼン……………」
頭を抱えるガヴリエフだけどまだ終わらない,自分を探して息子が散財してるらしい,一応出て来る前に言って出て来たのだがなと,ガヴリエフは頭が痛かった。
「余り気を落とさないで,何なら私はガヴちゃんの世界に行っても良いよ。」
「良いのか?アヤネ?」
清水綾音は言う。
「惚れた男に付いて行くよ,異世界の果てでも……………」
「アヤネ………………」
ラブコメみたいなのを見せ付けられる,優姫と祐奈とルイーズ………
「まさかあのハウゼンがねぇ~」
未だに信じられない祐奈,自分の子をあやしながら未だに信じられないで居た。
「ワシも信じたくないわ,ユウナの嬢ちゃん。」
若返った姿で嬢ちゃんと呼ばれ成れない祐奈,一応自分の目で見て居たけど未だに信じられないで居た。
「旦那はアレだし。」
何故か弱って居る旦那,どんな取り調べされたのかゾクゾクする祐奈だった………
「サトシ更に距離が開いてるよ。」
「ダメだトム,サトシの精神エネルギーが落ちて,通常航行ではなともう星間ワープ追跡は不可能だ,普通の星間ワープならギリギリ可能だ。」
艦のAIのラムタラが言う。
「サトシもう少し頑張らないと,トラウマ呼び起こすわよ。」
優姫の言葉にびくびくするサトシ,優姫を睨む祐奈とルイーズ。
「更に精神エネルギー低下,通常空間に以降開始………通常空間運行開始。」
サトシは優姫に引き摺られ,エレベーターで何処かに向かった。
「仕方ない僕が。」
「フッ…………」
トムは一瞬で床が開き何処かに落とされた,だが次に祐奈がチャレンジ。
「サトシが出来るなら私の精神エネルギーでも,行けるはず。」
だがラムタラの計測は。
「おととい来やがれポンコツ女。」
ラムタラから罵倒されると,祐奈は腰を降り何か堪らないのだった,とんでもないドMである。
「ならワシが。」
座席に座ると………
「可能,此より再追跡ワープ開始します。」
何とか成るらしい,ドラグーンは再ワームワープをして追尾を再開すると,出たらしき場所で通常航行に成る。
「該当宇宙無し………近くの星に兄弟艦反応確認………」
エリスとフランソワーが乗るロストシップは,どうやらこのドラグーンの兄弟艦らしい,ルイーズはくねくねしてる祐奈に溜め息をし,精神エネルギーを使ったガヴリエフは疲れて居た。
トム「何か僕と同じヤツで,異世界の僕が近くに居る気がする。」
マイケル「気のせいだろ?」
政人の相棒トムの勘は当たって居たのだった。




